福山雅治さんの声 | 浜田真実*文筆と朗読「まほろふ舎」

浜田真実*文筆と朗読「まほろふ舎」

昭和の終り頃、シャンソン喫茶「銀巴里」にて歌手デビュー。平成の中頃に、心と身体を整えるボイトレ教室「マミィズボイススタイル」オープン。「声美人で愛される人になる」「説得力のある声をつくる」等出版。この頃は「しげのぶ真帆」名義で、文章を書き朗読もしています。

トップクラスのモテ声アニキは、豊かな響きと色気のある切ない低音の声。

明日6日がお誕生日の、福山雅治さん。
45歳。

数年前、声総研という団体が調査したモテ声ランキングで、堂々1位を獲得。

世の男子たちは、「高い声が出したい」とボイトレに通う子が増えているんですけどね・・・

やはりモテるのは、響きのある低音の声なんでしょうね。

女性化する男の子たち。
福山さんの声を、よ~く聴いてみて!

というわけで、私もじっくりとききみみを立ててみました。

福山さんの声の一番の特徴は、骨導音の豊かさにあり!

ラジオの音声を聴いているだけでも、首・胸・背中などの振動が感じられます。

お会いしたことはありませんが、同じ空間に立って声を聴くと、きっとこちらの身体まで共鳴して響くような振動でしょう。

そんな声は、受け取る側が「生理的」に気持ち良くなれます。

声を聴いているだけで、身体が気持良くなれると、もっとその声を欲しますよね。

つまり、モテる。
聴かずにはいられない声。


もちろん、人それぞれ身体の状態は違いますから、必要とする音声も違います。

私は、福山さんの声は重すぎて、どちらかというと苦手です。

それは私の耳が、低音をキャッチし過ぎる傾向にあるからだと思います。

耳や身体の状態が変われば、好きになる声も変わるので、今の私の身体の状態だと、福山さんの声は重く感じてしまうのです。

それに福山さんは、大音響の中でライブを行っていますよね。

もしかしたら・・・
もしかしたら福山さん、高音が聴き取りにくくなっているかもしれません。

あくまでも、推測ですが。

しゃべり声や、歌っている時の裏声を聴くと何となく、高音が聴き取りにくいのかなと感じました。

耳と発声は、つながっていますからね。

そして、もうひとつの特徴は、若干鼻にかかった声。
微妙な鼻声は、男女問わず、色気を感じさせる音なんです。

低音で、響きが豊かで、色気がある。

それが、表に現れている福山さんの声の魅力だと思います。

◆◆◆

福山さんの声の響きは、歌うことによって磨かれてきたのでしょうね。

それと同時に、20年以上も続いているラジオパーソナリティーの仕事。

これらの仕事が、福山さんの声を豊かに育てたのは間違いありません。

さて、しゃべっている時の口の動かし方を観てくださいね。
それで、表に現れていないことが、何となく推測されます。

口角の力を抜き、唇を若干前に出して話す。
正直な人、嘘のつけない人だということが、見て取れます。

あと、とても現実的な人なのかな。

リアリストで気遣いもあって、素直な人だけど、心はあまり開いていない感じ。
さばさばと、明るくお話はされていますけどね。
頑なさ、強烈な孤独さも感じます。

でも、それは人前で表現し、大きい仕事を続けている人なら当然あることですよね。

光が強く当たっている分、影になっている部分も濃く深い感じがします。

でも、この陰影が、歌声に「切なさ」を与えているのだと思いますよ。
たぶん。

人前で表現する人は、悲しみや切なさをたくさん抱えていた方が良いんです。
過去のつらい経験が、全て滋養となって表現に陰影を与えるから。
ある意味、不幸や悲しみは、表現する人にとってギフトです。

それでも私は、結婚して、そして本当の父になった福山さんの声の変化に、興味があります。

結婚や子どもを持つことが全てではないけれど、心の深い影をほどいて、自分の子どもを目いっぱい愛した時の福山さんの声。
聴いてみたいなと思っています。

さぁ!あなたもきみみを立てて、福山雅治さんの声を、よ~く聴いてみてくださいね。