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父娘


浜田マキ子 オフィシャルブログ Powered by アメブロ


我が浜田事務所長の阪上正樹さんと
舞香ちゃん。病気がちのお母さんのかわりに
一緒によその家に招かれました。

私たちとは阪上君がまだ大学一年生のアルバイトのときからの縁
いまは立派なお父さんになりました。

彼が力をつけた最大の長所を上げろといわれれば、
鈍。
いえ本当は繊細で優しい人なのです。この写真でわかります。

「そのまま」ができる人なのです。
「まず聞く」ことができることです。
相手の言うことをまずじっと聞く。

裏千家の先々代の家元がよく書かれた言葉も
「そのまま」
「そのまま」ができる人が一番のびます。

まず、人の話を「そのまま」聞くから
相手が何を望むか自然にわかるのです。

この「そのまま」ができる人が本当に少ないのです。
まず相手の希望を聞けば、
余計なことはいらなくなる。

我が事務所はみなさまによく褒めていただきますが、
「返事はハイ」と「そのまま」が合言葉です。
素直こそ最大の素質。

素直な人でないと強い意思は育たない。
素直でないと多くを学べないからです。
多くを学べば自然に判断力が磨かれます。

素直な人は人に可愛がられる。
だから多くの人を知る。
多くの人を知れば自然と人が見えてきます。

舞香ちゃんもまた「黙ってまず聞く子」です。
きっとしなやかで強いキレイな女性になるでしょう。
しなやかの心は身体にも表れ柔らかく強い。

このお父さんの嬉しそうな顔、
阪上さんのまたいいところを発見。







アン・ブリン

歴史絵巻は「篤姫」のように壮大で面白かった。

「ブーリン家の姉妹」と訳されている
陳腐な題名、せめて「ブーリン家のもう一人の娘」
という原題の方がぴったり。
深い歴史の闇に陽を当てている。

でも商業的に話はかなり史実と違うのが残念、
と思ったら、アメリカ映画。
でも三人のユダヤ系アメリカ人の主演がいい。

映画を観ながら、
違うな、違うなと思う。
外交官出身の父親が
娘を宮廷に送り込んで、はじめは
やさしく純情な妹が王の目にかない、

姉は妹を裏切らず、あの強さ、
長く王の意に従わなかったのが
本当ではないのか。今日に至るまで
宮廷人の嫉妬が彼女を魔女に仕立ててきた。

そしてエリザベス一世が生まれた。

でもヘンリー八世というとあの容貌魁偉の太っちょを
思い出すけれど、エリック・バナが演じたから
違う面が見えてきた。

国の中も敵だらけ、
フランス、スペインと敵に囲まれて
イギリスを立ち上げたのだ。

やさしさを秘めた純粋な男なのだ、
王を囲む不順なものに耐えられないのだという
ことがこの映画から見えてくる。

エリックバナ、あの「ミュンヘン」、「トロイ」
の兄王子、国に殉じる男の顔を持っている。

日比谷のシャンテにて、
勉強嫌いな人こそ
娯楽映画でヨーロッパを覗くことをおすすめ。
父、母、叔父、兄弟、姉妹の一面を見る。
人間の嫌さ、希望を見る。







根津の居酒屋・車屋の看板

久しぶりに根津にいきました。
すぐ向こうの角が母の実家だったところ。
片町の団子坂には父の家の石垣だけが残っている。

店の前には真っ白い猫、キレイに寝そべったきり
美味しいものを食べていざ店を出るときも
同じ姿勢で嘯いている。
なんだか亡き母を思い出す。

父も母もそれぞれに
明治時代に青春期を過ごした良き日本人だったのです。

でもこんな狭い町の中でも
家庭の環境と育ち方や家風が違うと
父の一目ぼれで一緒になったあとは
会話が成り立たなかったのです。

この町を久しぶりに見ながら
母の、善意からだったけれど、
武家育ちの父の足をことごとく
引っ張ることになった町娘の「良識」と「正義感」

「燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らずんや」
大きな夢を持つ実業家も政治家も育つはずがない。
それを制御できなかった父は元々失格か。
私だったら、心を鬼にして離別している。

戦後の民主主義はもっと悪い、
雀も鵬も一票という平等。
知らぬ人は知る人を知るよすががない。

今日はこのあと映画、
ヘンリー八世とアン・ブリンがキーノートの
「ブーリン家の姉妹」を観た。

島国イギリスを大英帝国に仕立て上げて
七つの海を支配させた
エリザベス一世は彼らの娘。

映画は史実とは違っていて、
人に興味を持たせる役割は果たしていましたが、
アン・ブリンの凄さは描ききれて居なかった。

アン・ブリンがいなかったら
英国国教会も大英帝国はできなかった・・・