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HALUの映画鑑賞ライフのBlog

~映画鑑賞雑記帳 &京都・滋賀の季節の歳時記 & 読書などのお気儘ライフ~

公開3日目の今年の6月10日(日)に、カンヌ国際映画祭でのパルム・ドール受賞効果による、満席完売を懸念して、その前日にイオンシネマ草津で直接チケットを購入して劇場鑑賞してきた、もうかれこれ3ヶ月前に観た映画ではありましたが、昨夕に、この作品の出演者の中の祖母・初枝役を演じてられていた日本を代表する名女優の樹木希林さんが、9月15日(土)に逝去されたという訃報を知り、(実質的には、遺作としては来たる10月公開予定の『日日是好日』が相当するのですが)、是枝裕和監督作品の常連俳優として出演され、カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドール賞を受賞された本作については、私は、未だにブログ記事化していなかったので、今更ながらではありますが、今回、色んな人達のブログ記事などに私がコメントをした文章や自分の残したTweetやメモ書きなどを中心にしながら、当時の自分の感想を再構築し、ブログ記事として備忘録的に残しておきたいと思います。

 

 

 

「現代の日本の社会問題の縮図(18.6/10)」

ジャンル:人間ドラマ

製作年/国:2018年/日本

配給:ギャガ

公式サイト:http://gaga.ne.jp/manbiki-kazoku/

上映時間:120分

公開日:2018年6月8日(金)

監督:是枝裕和

キャスト:

リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、池松壮亮、城桧吏、佐々木みゆ、緒方直人、森口瑤子、山田裕貴、片山萌美、柄本明、高良健吾、池脇千鶴、樹木希林

 

PG12

 

 

【解説】

「三度目の殺人」「海街diary」の是枝裕和監督が、家族ぐるみで軽犯罪を重ねる一家の姿を通して、人と人とのつながりを描いたヒューマンドラマ。

 

2018年・第71回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、日本映画としては1997年の「うなぎ」以来21年ぶりとなる、最高賞のパルムドールを受賞した。

 

東京の下町。高層マンションの谷間に取り残されたように建つ古い平屋に、家主である初枝の年金を目当てに、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀が暮らしていた。彼らは初枝の年金では足りない生活費を万引きで稼ぐという、社会の底辺にいるような一家だったが、いつも笑いが絶えない日々を送っている。そんなある冬の日、近所の団地の廊下で震えていた幼い女の子を見かねた治が家に連れ帰り、信代が娘として育てることに。

そして、ある事件をきっかけに仲の良かった家族はバラバラになっていき、それぞれが抱える秘密や願いが明らかになっていく。

息子とともに万引きを繰り返す父親・治にリリー・フランキー、初枝役に樹木希林と是枝組常連のキャストに加え、信代役の安藤サクラ、信代の妹・亜紀役の松岡茉優らが是枝作品に初参加した。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

『誰も知らない』(2004年)、『そして父になる』(2013年)など様々な家族の在り方を描き続けてきた是枝裕和監督の、長編14作目にして、新たな発想で<家族とは何か>を問う意欲作であり、まさに集大成的な作品。

2018年・第71回カンヌ国際映画祭でグランプリよりも上の最高賞パルム・ドールを受賞した作品です。

 

 

本作品で描かれるのは、東京の下町に住む、貧しいけれども明るい5人家族。

そこには、日雇い労働者の父・治(リリー・フランキー)と、クリーニング店のパート勤務の妻・信代(安藤サクラ)、息子の祥太(城桧吏)、信代の妹・亜紀(松岡茉優)、祖母の初枝(樹木希林)がいました。

家族の生活の頼りは、祖母の老齢年金でしたが、その足りない部分を「万引き」で補うというのが、家族だけの秘密。

そんな或る日、近所の団地の廊下でひとり佇む少女を見かねた父・治が連れて帰るのでした。

「ゆり」と名乗る5歳の少女(佐々木みゆ)は、6人目の家族となっていくのでした。

 

 

『万引き家族』という題名からも分かる様な、単なる万引きに留まらず、今作は、貧困、児童虐待、育児放棄(ネグレクト)、DV、ワークシェアリング、派遣切り、労災保険の不備、老齢年金の不正受給に、JKの性風俗までに至るまでの日本の社会問題・社会保障制度の不備や構造的な欠陥などを、多岐に亘る諸問題をひっくるめて、痛烈に皮肉った作品であり、ある種、現代の日本の社会問題の縮図の様な映画とも思えますが、それ以上に訴えたかった事は、やはり是枝裕和監督が常々作品の主題にしている家族の繋がり・絆とは?その本質とは?という事だった様な気がしました。

 

 

一見すると、本物の血のつながりのある家族の方が、我が子を虐待したり育児放棄したりと絆が薄い。その逆に、偽物の万引き家族の方が、お互いをいたわり合い、より絆も深いように中盤までは見えるのですが、そこは是枝裕和監督、そんな甘っちょろい人情噺を描きたかった訳ではないのでしょうね。

後半、危機を迎えた偽物の家族の中から各々の闇が浮かび上がってくるのでした。

助け合っていたのではなく、お互いを利用し合っていたに過ぎないのか?

それは彼ら自身でも解らないのかも知れない。

 

 

「ゆり」を連れて帰ってきた一件で家族が危機に及ぶと思っていたのですが、それはミスリード。別の事を発端に家族は危機を迎えるのでした。

関係性が極めて希薄な現代社会で、本当の家族の繋がり・絆とは?その本質や優しさとは?と問う問題作でしたね。

 

そう言う意味合いでは、予定調和的な娯楽映画を求めて足を運ぶ人達には、かなり物足りない幕切れでしたでしょうし、後味の悪さがかなり後を引き摺る作品でしたでしょうね。

私も後味の悪さについては、本作品には、かなり後まで引き摺ってしまいましたね。

ただ、それこそが監督が意図した提言であって、観客一人一人が考えねばならない問題点いうことに他ならないということでしょうね。

 

 

キャストはほぼ完璧と思えましたね。

是枝組の樹木希林さんやリリー・フランキーさんはもちろんの事、特に、怪優・安藤サクラさん&松岡茉優さんの身体を張った演技が、なかなか凄くて、本作品に良い化学反応を起こしていたようにも思えましたし、その結果、最高賞のパルム・ドールを受賞出来たのかとも思えたくらいでしたね。

 

安藤サクラさん演じる信代が涙を見せるシーンが実に圧巻で、今回のカンヌ国際映画祭の審査員長だったケイト・ブランシェットが「審査員の女優たちがどこかで似た泣きの演技をしていたら、サクラさんの真似をしたと思って下さい。」とまで言って絶賛したというのも嬉しいし、頷けるほどでした。

 

また『誰も知らない』の柳楽優弥さんの再来とも言われる子役の城桧吏くん、そして佐々木みゆちゃんと、魅力的な面々が一堂に介して、あたかもこの作品にセミドキュメンタリーの様な真実味を帯びさせていましたね。

 

 

それに致しましても相変わらず是枝裕和監督は子役の演技指導が上手いというか非常にナチュラルな演技を引き出す演出でしたよね。

 

また、過日亡くなられた樹木希林さんに至っては、単に海を眺める、食事をするといった、謂わば普通のシーンであってもその確かな存在感を示す辺りは流石でしたね。

 

樹木希林さん。全身をガンで蝕まれていたとは言え、75歳で逝かれるとは少々早過ぎでしたよ。

 

故人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 

 

私個人的には、女優・樹木希林さんと言えば、河瀨直美監督の『あん』(2015年)や、とりわけ是枝裕和監督作品の『歩いても歩いても』(2007年)や『海よりもまだ深く』(2016年)での阿部寛さんの可愛い母親役が大好きだったのですが、あいにくと、これらの作品のブログ記事を書いて、ちゃんと残していませんので、文豪・井上靖役を演じる役所広司さんの認知症の母親役を好演された、原田眞人監督作品の『わが母の記』(2012年)のブログ記事をリブログさせて頂きますのでご参考まで。

 


 

あくまでも個人的には、『歩いても歩いても』(是枝裕和監督/2007年)、『わが母の記』(原田眞人監督/2012年)、『あん』(河瀨直美監督/2015年)の3作品が、女優・樹木希林さんを晩年期を象徴的に代表する作品だと思っています。

他にも、『東京タワー、オカンとボクと、時々、オトン』(松岡錠司監督/2007年)などもありますが、上記3作品での樹木希林さんの名演技は是非観ておいて欲しい作品ですね。

 

そして、本作『万引き家族』についての私的な評価と致しましては、

キャストは、ほぼ完璧だし、映画的にも現代の日本社会が抱える諸問題に問題提起をするような内容の作品で、作品の出来栄えに関しては文句の付けようもないのですが、どうも娯楽作品として観るには後味が良くない点から、私個人的には好みの映画ではないので、五つ星評価的には満点にも相当する作品ですが、あくまでも私の好みという点では高評価ながらも四つ星評価の★★★★(80点)くらいの評価とさせて頂きます。

 

映画を、娯楽的作品と観るのか、芸術的作品と観るのか、問題提起的作品と観るのかによって、その物差しによっても評価も大きく異なるかと思いますが、私は娯楽的作品の方が採点が甘くなってしまう傾向にありますので、その点はどうかご容赦願います。

 

●【公式】『万引き家族』本予告編

 

 

 

●映画『歩いても歩いても』予告編

 

 

 

●映画『あん』予告編

 

 

 

●『わが母の記』予告編

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。

ちょうど、つい先日の9月9日(日)に、大坂なおみ選手が日本人初の世界四大大会のひとつである全米オープンテニス大会に初優勝したという歴史的偉業を成し遂げた事もあり、もうかれこれ7月26日(木)のTOHOシネマズ二条での上映終了日の際に劇場鑑賞した映画ではあるのですが、今更ながらですが、敢えてブログ記事化して備忘録的に残しておきたいと思います。

 

 

 

「男女平等の時代を切り開く世紀の一戦(18.7/26・2D字幕)」

ジャンル:人間ドラマ

原題:BATTLE OF THE SEXES

製作年/国:2017年/アメリカ

配給:20世紀フォックス映画

公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/battleofthesexes/

上映時間:122分

公開日:2018年7月6日(金)

監督:バレリー・ファレス、ジョナサン・デイトン

キャスト:

エマ・ストーン、スティーブ・カレル、アンドレア・ライズブロー、サラ・シルヴァーマン、ビル・プルマン、アラン・カミング、エリザベス・シュー、オースティン・ストウェル、ナタリー・モラレス

 

 

【解説】

「ラ・ラ・ランド」のエマ・ストーンが実在のテニスの女王を演じ、1970年代に全世界がその行方を見守った世紀のテニスマッチ「Battle of the Sexes(性差を超えた戦い)」を映画化。73年、女子テニスの世界チャンピオンであるビリー・ジーン・キングは、女子の優勝賞金が男子の8分の1であるなど男女格差の激しいテニス界の現状に異議を唱え、仲間とともにテニス協会を脱退して「女子テニス協会」を立ち上げる。

そんな彼女に、元男子世界チャンピオンのボビー・リッグスが男性優位主義の代表として挑戦状を叩きつける。

ギャンブル癖のせいで妻から別れを告げられたボビーは、この試合に人生の一発逆転をかけていた。

一度は挑戦を拒否したビリー・ジーンだったが、ある理由から試合に臨むことを決意する。

ビリー・ジーン役をストーン、ボビー役を「フォックスキャッチャー」のスティーブ・カレルが演じた。

監督は「リトル・ミス・サンシャイン」のジョナサン・デイトン&バレリー・ファリス。「スラムドッグ$ミリオネア」のダニー・ボイルが製作、サイモン・ビューフォイが脚本。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

 

 

大坂なおみ選手(20歳)が日本人初の4大大会(グランドスラム)のひとつである全米オープンテニス大会の女子シングルス決勝で元世界ランキング1位のセリーナ・ウィリアムズ選手をストレートで破り、男女を通じて初の制覇の快挙を成し遂げたのですが、その約4億2千万円以上の優勝賞金は、現在では、男女ほぼ同額な訳ですが、その約半世紀の昔には、男女の優勝賞金に大幅な格差があり、チケットの売り上げはほぼ同じであるにも拘わらず、この作品が描いている1973年当時は、女子テニス選手は男子テニス選手の賞金の八分の一しか得られなかったのでした。

 

この映画は、そんな男性優位主義が横行していた時代のお話しです。

 

 

1970年代と言えば、ウーマンリブ運動も盛んになりつつあった頃。

 

そんな理不尽な男性優位主義に不満を募らせていたビリー・ジーン・キング夫人(エマ・ストーン)を筆頭に、女子テニス選手の仲間達が試合をボイコット。

全米テニス協会から離れ、女子選手の地位向上を掲げた女子テニス協会を立ち上げて独自興行を行うこととなるのでした。

 

 

一方、そんなビリー・ジーン・キング夫人に対して、ギャンブル依存症でありながらも「男性至上主義」を訴える55歳の元男子テニス世界チャンピオンの往年のシニアプレイヤーのボビー・リッグス(スティーブ・カレル)が、不仲となった妻との関係修復を図る契機にするべく、その当時、年間獲得賞金額が10万ドルを突破した最初の女子テニス選手であり、文字通り女子テニス界の女王ビリー・ジーン・キング夫人に試合を挑むのでした。

しかし当初その試合を断られたリッグスは、ある大きな大会の決勝戦でビリー・ジーン・キング夫人を破ったマーガレット・コート夫人に対して男女対決試合を持ち込むのでしたが・・・。

 

 

といった流れで展開するお話しの映画でした。

 

 

率直な感想と致しましては、

想像していた以上に素晴らしく、感動的な作品でした。

もっと軽めのコメディタッチ風味の映画かと思っていましたが、そうではなくて、実在するテニス選手のほぼ忠実に実話を基にした、男女同権を訴える勇気ある女性の物語を再現した映画であり、更にはLGBTQについてもサラリと描写がある作品で、非常に面白かったですね。

 

私の場合には、スポーツの中でも、ことテニスについてはプレイするのが特に下手くそなので、とりわけ詳しくもなく、主にTV中継などで観るばかりでしたが、ビリー・ジーン・キング夫人についてもその選手名は記憶しているものの、この映画で描かれるような男女対決試合の世紀の一戦が『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』(性差を超えた戦い)として有名らしいのですが、この映画を観るまでは、このエキシビションマッチの存在さえ全く知りませんでした。

 

ただ当時の女子テニス界の選手については、ビリー・ジーン・キング夫人の少し後に活躍した、1975年にプロデビューした、マルチナ・ナブラチロワ選手(旧・チェコ共和国)などを代表格に、所謂、LGBTQのレズビアンの性的嗜好がある選手も意外に多かったような印象が残っていましたので、その辺りをどう描くのかは気にはなっていました。

 

 

この作品でも、美容師のマリリン・バーネット(アンドレア・ライズブロー)という女性と深い仲になるビリー・ジーン・キング夫人(エマ・ストーン)の同性愛の絡みについても、ちゃんと時間を割いて描写していて、逆に好感が持てましたし、私の場合には、偏見ではないのですが、所謂、BL系の映画の絡みとは違って女性同士のレズビアンの絡みには、あまり抵抗感もなく観られましたね。

 

 

 

ビリー・ジーン・キング夫人はテニスの賞金などで夫を養い、女性の愛人をつくりながら各地を転戦するといった、ある種、男性のプロスポーツ選手などにはありがちなことをするビリー・ジーン・キング夫人に、同じくLGBTQのゲイでありマイノリティー的な立場にある専属デザイナーのカスバート・“テッド”・ティンリング(アラン・カミング)が「世間にはそういうことを好まないひともいる。」と耳打ちをする。

 

このアラン・カミングが彼の資質を活かした役柄で大いに納得でしたね。

 

 

悩んだ末の挙げ句に、結局は1人きりで決勝戦の試合相手であるマーガレット・コート夫人に立ち向かい、試合終了後、更衣室で1人で涙を流すビリー・ジーン・キング夫人をエマ・ストーンが見事に好演。

 

すっぴん顔の眼鏡女子でしたが、個人的には『ラ・ラ・ランド』よりも今作の方が、より一層に演技派女優っぽくて素晴らしかったですね!

 

この辺りのエピソードからも、つくづくスポーツの中でもテニスはメンタリティなスポーツだと実感させられましたね。

 

 

 

その後、マーガレット・コート夫人とボビー・リッグスとの男女対決試合が実施されますが、ボビーの完勝であったため、女性の権利の復権のためにと、今度は、ビリー・ジーン・キング夫人が立ち上がり、当時55歳の往年の男子テニス世界チャンピオンのボビー・リッグスとの「男女対決試合」のエキシビションマッチを行うこととなり、クライマックスへ・・・。

 

▲写真上のビリー・ジーン・キング夫人役のエマ・ストーンの容姿は、それほどでもないですが、スティーブ・カレルが写真下のボビー・リッグスご本人と激似なのが凄いですよね!

 

今から約半世紀前である、45年前の1973年には、「女が男に勝てるはずがない」と言われ、「女は台所と寝室に居ればいい」と女性を蔑視した発言をされるなど、男尊女卑も甚だしい時代でした。

 

もしも今の時代にそんな発言をしたら「なんて時代遅れな!」と考える人々が大半でしょうが、それはこの映画の主人公のビリー・ジーン・キング夫人のように女性達の権利を求めて闘ってくれた人達がいるからに相違ないですし、お調子者のボビー・リッグスという元世界チャンピオンの賭けぐせのお蔭で<男性至上主義>を否定する女性史を揺るがす大きな転換期となった出来事だったとも言えるでしょうね。

 

 

そして、この作品の肝となるのが、ビリー・ジーン・キング夫人とボビー・リッグスとが対戦する試合のシーン。

絵面的には、試合展開自体には派手な演出を仕掛けることもなく、その点では少々面白味も欠けてしまうのですが、男女の垣根を越えた高度なテニスの試合の面白さを淡々と見せることにより、試合が進行するに連れてお互いが次第に性別を気にしないでプレイヤー同士が闘志を燃やしてラリーに集中しているのが解る辺りが良かったですね。

 

 

またボビー・リッグスの徹底したおふざけな描き方は、実際にそういう選手だったかということはさておき、本来ダニー・ボイルが直接に監督の指揮を執るはずだった本作ですが、監督を降板する必要性から、急遽、監督を務めることになった『リトル・ミス・サンシャイン』を手掛けたバレリー・ファレス&ジョナサン・デイトンの共同監督作品としても、今作には、並々ならぬ執念めいたものも感じましたし、おふざけ描写が独自の妙な笑い所に昇華されていて面白く観ることが出来ました。

また、各々のキャラクターの陽の部分と、陰の部分との描き方の対比や1970年代のファッションや雰囲気をも忠実に描くなど、凄く巧みでお見事でしたね。

また、とりわけ女性陣を未来志向、男性陣を後退志向に見せるべく演出が施されていた点も頷けましたね。

 

 

今作の後味の良さは、本来ならば敵役の口八丁手八丁のボビー・リッグス演じるスティーブ・カレルが役柄にドンピシャにハマっていたこともさることながら、往年の世界チャンピオンであったボビー・リッグスのキャラ自体に魅力を植え付けたおふざけ描写による脚本の妙かも知れないですね。

 

 

また、今回の映画については、女性にはそもそも筋力がないだとか生物学的見地に基づいたものだとか、女子選手の試合自体に迫力がない・面白くないだとかと、その都度に難癖をつけて賞金格差を是正しない当時の男性優位の社会は、あたかもハリウッド映画界でいわれる現代までに至る男女の出演料の格差問題の事情とも通じるテーマだからこそ、今になってこの様な主題が採り上げられ映画化されたのかもと思うのは、あながち間違いでもないのかも知れないですね。

 

 

私的な評価としましては、

つい先日の9月11日(火)に、1980年代。ビヨン・ボルグのウィンブルドンの全英オープンテニス大会5連覇を巡るジョン・マッケンローとの激闘を再現したテニス映画『ボルグ/マッケンロー 氷の男炎の男』を劇場鑑賞し、その激闘の試合シーンの再現度合いが凄くて大感動したのもあり、それに比べますと、<バトル・オブ・ザ・セクシーズ>といった男女対決試合といった謂わばエキシビションマッチであり、男子のシングルスの決勝戦を再現した作品とはそもそもが迫力の差が違い過ぎましたので、試合展開の上での面白さ自体では敵わないものの、男女の性別を賭けた闘いと言っても過言ではないほどに、お互いの立場と意地とプライドを賭けた試合であって、そこまでに至る過程や各々の心情描写を経て、実際の試合の模様をクライマックスに、比較的に事実に忠実に再現した正統派の人間ドラマを描いた映画という点では、かなり面白く観る事が出来ましたので、五つ星評価的には、『ボルグ/マッケンロー 氷の男炎の男』を満点評価とした場合には、この作品は、満点には至らずとも、ほぼ満点評価にも近い★★★★☆(90点)の四つ星半の評価が相応しいかと思いました次第です。

 

●『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』フューチャレット映像:Filming On Film

 

 

●『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』予告編

 

 

 

 

 

 

 

この『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』のセカンド上映は、9月8日(土)から現在も、京都・出町座でも上映しているみたいですので、是非劇場まで足をお運びの上ご鑑賞下さればと思います。

 

 

 

 

 

 

 

●【公式】『ボルグ/マッケンロー 氷の男炎の男』8.31公開/本予告

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。

いま最も話題の映画『カメラを止めるな!』を、約1ヶ月ぶりに、幼馴染みコンビの上田慎一郎監督&音楽担当の鈴木伸宏さんの地元・滋賀県凱旋舞台挨拶付き上映という絶好の機会に、3テイク目(3度目)の鑑賞に行って来ました。

 

 

 

そして、昨日は、大津アレックスシネマでは「金曜いいね!の日」のサービスデーでどなたもどの作品も1.100円均一で鑑賞出来る日でしたので、舞台挨拶付き上映を、1.100円で鑑賞させて頂き非常に有り難かったです。


 

正直、同じコメディ映画を3度も観ても笑えるのかと思いましたが、相変わらず、中盤までは「??」と言った感じでしたが、他の一部のリピーターらしき観客が、全編観て意味が解らないと面白くないはずの「37分ワンカット長回しのゾンビ番組」のシーンで既にゲラゲラ笑われていて、未だ初見の人に対して面白味を奪うような状態だったのが、別に、それが特段のマナー違反ではないのですが、ちょっと気に障ってしまいましたね。初見の人の事も少しは気遣って観て欲しかったですね。

 

でも、この映画を観終えた「解る人には解るネタ」として、相変わらずの細井学さんのゾンビの迷演技。

 

 

 

軟水・硬水の飲料水に拘るヤマゴエ役の山崎俊太郎さんの「チョット、チョット」など笑いのツボを押さえるシーン。

 

 

メイク担当の日暮晴美役のしゅはまはるみさんの「ポンッ!」の連続には、たとえ3回目でも筋書きを知っていても、やはり、ついつい笑ってしまいましたね。

 

 

またホットパンツ姿のアイドル女優役の秋山ゆずきさんは、ある種、本当に熱々ポイントでしたね。

 

 

 

▲18曲収録オリジナルサウンドトラック盤『カメラを止めるな!』(2.000円+税)

 

それに致しましても、今回は、音楽担当・鈴木伸宏さんはじめサントラ盤製作レコード会社などの関係各位の皆さんにもご尽力頂き、『カメラを止めるな!』のサントラ盤を世界最速の先行販売として、今回の滋賀県凱旋舞台挨拶付き上映ツアー(大津アレックスシネマ、イオンシネマ近江八幡、彦根ビバシティシネマ)に間に合わせるべく、3劇場分の手配を頂いたお蔭でいち早く『カメラを止めるな!』のサントラ盤をGETする事も出来て本当に有り難かったです!

 

 

それにしても、上田慎一郎監督と音楽担当の鈴木伸宏さんは幼稚園以来の小中高以降まで続く幼馴染みとの事で、上映後の舞台挨拶でも、阿吽の呼吸でまるで掛け合い漫才を観てるかの様で、製作裏話も面白く聴くことが出来て良い経験をさせて頂きました。

 

 

因みに、ネタか本当の事なのか解らないのですがお二人でM-1グランプリにも応募したにも拘わらず上田監督が切手の貼り忘れで申込書が返送されてきたらしいです(笑)。

 

 

また、エンディングロールでの実際の撮影風景はワンカットのみではなく6テイク分を上手く編集しているという事や、鈴木伸宏さんの作ったエンディングテーマ曲の主題歌『keepRolling』がモータウンMusicを意識して敢えて狙って楽曲製作された事など、観客からの質問に真摯に答えられていて、とても良かったです。

 

 

それにしても、舞台挨拶付き上映の日の大津アレックスシネマはスタッフさんの3分の2以上の人が日暮隆之監督役のアロハシャツと同じアロハシャツを着込んで業務に就いてられて、あたかも映画を知らない人が見たら粋なハワイアンなムードのシネコンと化していました(笑)。

 

 

また日暮隆之監督役のアロハシャツと同じアロハシャツに着替えてカメラを構えて写メを撮れるPOPの「なりきり!カメ止めポスター」コーナーまで設営されていて、「カメ止めと心中します!」とまで書かれていた、大津アレックスシネマの本気度が熱く凄かったですね!

 

但しながら、大津アレックスシネマはシネコンでは珍しく全ての支払い決済が現金決済のみでクレカ支払いが不可の映画館なので、利用頻度がどうしても少なくなってしまうのですが、ここまで「カメ止め愛」が溢れる映画館は関西には他にはないと思いますので、これからご覧になられるおつもりの御方々には、是非、この大津アレックスシネマでの鑑賞をお勧め致します。

 

 

この平成最後の8月の末日に、観客動員も100万人を突破したらしく、本年度の日本アカデミー賞の選考対象作品にもなるなど、当初わずか単館2館での上映から、主にSNSで評判を呼び、テレビのワイドショーなどでもその過熱ぶりが採り上げられ、各界著名人も絶賛!あの『銀魂2』の番宣の際にも、小栗旬さんが「あの『カメラを止めるな!』の次くらいに面白い映画です。」と自虐ネタとして紹介されるほどですので、未だ未見の映画ファンの人には、是非とも早く観に行って欲しいですね!

 

 

●小栗旬&菅田将暉&橋本環奈インタビュー20180815

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▲オリジナルサウンドトラック盤『カメラを止めるな!』

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。