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HALUの映画鑑賞ライフのBlog

~映画鑑賞雑記帳 &京都・滋賀の季節の歳時記 & 読書などのお気儘ライフ~

一昨年の公開当時、2016年11月25日(金)の公開3日目に、イオンシネマ京都桂川において、3D字幕ドルビーアトモスULTIRA上映で鑑賞し、魔法動物ニフラーなどが、私の目の真ん前まで飛び出して来て、その臨場感に感動したのを覚えています。

 

そして、先日、ファンタスティックビースト・シリーズの第2弾の『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』の鑑賞に行くに際して、既に購入済みの本作の廉価版DVDにて復習をしておくべく再鑑賞。

 

※尚、2018年12月3日(月)に、イオンシネマ京都桂川において、『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』を2D字幕ドルビーアトモスULTIRA上映にて鑑賞してきました。

 

今回は、一昨年に、ブログ記事化していなかったので、この機会に、本作『ファンタスティックビーストと魔法使いの旅』の感想を備忘録的に記録に留めさせて頂きます。

 

 

 

「『幻の動物とその生息地』の編纂者の活躍による前日譚(16.11/25・3D字幕ドルビーアトモスULTIRA上映鑑賞&DVDにて再鑑賞)」

ジャンル:ファンタジー

原題:FANTASTIC BEASTS AND WHERE TO FIND THEM

製作年/国:2016年/アメリカ

配給:ワーナー・ブラザース映画

公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/fantasticbeasts/1/

上映時間:133分

公開日:2016年11月23日(水)

監督:デヴィッド・イェーツ

脚本:J・K・ローリング

キャスト:

エディ・レッドメイン、キャサリン・ウォーターストン、ダン・フォグラー、アリソン・スドル、コリン・ファレル、エズラ・ミラー、サマンサ・モートン、ジョン・ヴォイト、カーメン・イジョゴ

 

 

【解説】

世界的人気を誇る大ヒットファンタジー「ハリー・ポッター」シリーズ完結から5年を経て、新たに送りだされるシリーズの第1作。

原作者J・K・ローリングが自ら脚本を手がけ、実際に発売もされたホグワーツ魔法魔術学校の指定教科書「幻の動物とその生息地」の編纂者である魔法動物学者ニュート・スキャマンダーが繰り広げる大冒険を描く。

未知の幻獣を求めて世界中を周り、ニューヨークにたどり着いたニュート。

ところが、魔法のトランクに詰め込んでいた魔法生物たちが逃げ出してしまい、魔法生物を禁じているアメリカ合衆国魔法議会のお尋ね者になってしまう。

さらに、魔法の根絶を目論む秘密結社・新セーレム救世軍の暗躍で、事態は思わぬ方向へ転がっていく。

主人公ニュートを「博士と彼女のセオリー」のオスカー俳優エディ・レッドメインが演じ、ヒロイン役には「インヒアレント・ヴァイス」のキャサリン・ウォーターストンを起用。

共演にもコリン・ファレル、エズラ・ミラー、サマンサ・モートンら豪華キャストが揃う。

 

「ハリー・ポッター」シリーズ5作目から監督を務めてきたデビッド・イェーツがメガホンをとる。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

 

 

本作品は、『ハリー・ポッター』シリーズの前日譚であり、過去作に相当する新シリーズの第一弾。

 

当初は、原作者のJ・K・ローリング女史により3部作の予定であったのが、結局、計5部作が製作される予定とのこと。

 

舞台は『ハリー・ポッター』シリーズの舞台設定よりも、今回は、70年ほど遡った1920年代のアメリカ・NYの舞台。

主人公は、ハリー・ポッターたちが魔法学校で勉強していた指定教科書の『幻の動物とその生息地』の編纂者である、ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)。

 

 

今回、彼が世界中で収集し記録・保護した魔法動物達が、ニューヨーク滞在中に逃げ出して、ちょっとした騒動起こしていたのですが、折しも、その魔法動物がニューヨークで発生した怪奇現象や怪奇殺人事件の犯人だと疑われるのでした。

 

 

彼は、その疑念を晴らすべく、偶然知り合ったノー・マジ(魔法を使えない人間)のジェイコブ・コワルスキー(ダン・フォグラー)、アメリカ合衆国魔法議会(通称:アメリカ魔法省)のティナ・ゴールドスタイン(キャサリン・ウォーターストン)、読心術が得意な、その妹クイニー・ゴールドスタイン(アリソン・スドル)と協力して、逃げ出した魔法動物が大きな騒ぎを引き起こす前に捕獲するとともに、真犯人に迫り、遂には闇の勢力と対決することになるのでした。

 

 

『ハリー・ポッター』シリーズの後半の4作を手掛けたデヴィッド・イェーツ監督は、旧シリーズでは、原作自体のその物語の展開上致し方がなかったとは言え、後半になるに従って、かなり暗いトーンの映画になってしまっていたのですが、今回の新シリーズ第一弾に関して言えば、やや映画全体の雰囲気が明るくなっていたのが嬉しかったですね。

 

違う言い方をするならば、明快で、エンターテイメント性に富んだ作品に仕上がっていましたね。

 

 

これは、この新シリーズから、脚本のズブの素人ながらも、原作者のJ・K・ローリング女史が直接脚本家として拘わっていたからなのか、それとも今回からニューヨークが舞台になったことで、よりアメリカ色豊かな作品となったのかは定かではないですが、逃げ出してしまった魔法動物の捕獲をタテ軸に、(冒頭の魔法界の新聞記事に掲載されていた)、『ハリー・ポッター』シリーズからお馴染みのグリンデルバルドの逃亡にまつわる闇の勢力との対決をヨコ軸として、2つの軸でお話しが展開されることになることで、特に、タテ軸の逃げ出した魔法動物達のイタズラが面白くて、エンタメ性が増している点で、トーンが明るくなって、アメリカ色濃厚なファンタジー作品に仕上がっていて、素直に面白かったですね。

 

 

私個人的には、今作では数々の魔法動物が登場しましたが、その中でも、光る物や貴金属を食べる、一見するとカモノハシの様な魔法動物ニフラーがまるで日本の昔の特撮ドラマの「ウルトラQ」の怪獣カネゴンみたいで面白かったですね。

 

 

他にも、特に、『ハリー・ポッター』シリーズにも登場していた魔法動物ボウトラックルは、あたかもマーベル映画の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のグルートの様な植物で、主人公ニュートがピケットと名付けて可愛がるほどに、可愛くて仕方なかったですね。

 

その他、思いのままに姿を消すことが出来る魔法動物デミガイズや、伸縮自在の魔法動物オカミーなど、一見すると現存する動物と似通っていますので、「日本のアニメのポケモンなどに比べて魔法動物の造形に創造力が乏しい。」と言った辛辣な意見もあるようですが、私からすれば現存する動植物と似通っているからこそ親近感が増して良かったのではと思いました。

 

 

 

 

また、主人公の脇を固める個性的な登場人物は、極めてアメリカを象徴するようなキャラクター像。

 

 

姉のティナ・ゴールドスタインは、主人公のニュートとの口論が絶えず、自分の信念のためならばがむしゃらに突き進んで行くキャリアウーマン型のアメリカ人女性。一方、その妹、クイニー・ゴールドスタインは、あたかもマリリンモンローの様な女性フェロモン溢れるアメリカ人女性のひな形の様な典型例。

 

 

ふとした切っ掛けで事件に巻き込まれ、そのまま協力者になるといったアメリカ映画の善人の典型的パターンとして登場するノー・マジ(非魔法種族=普通の人間)のジェイコブ・コワルスキーは、主人公との遣り取りも絶妙。

軽妙でコミカルなジェイコブと妹クイニー、口喧嘩の絶えない主人公ニュートとティナ、二組の男女の恋愛模様も、本作の隠し味として、大人味なテイストをより一層増しているかの様でした。

 

 

更に、今回の作品では、英国ではマグルと呼ばれているノー・マジ(魔法を使えない人間)と魔法族(魔法使い)との関係性にも触れており、何故、ノー・マジに気付かれないように魔法族は生きなければならないのか。というアメリカ合衆国魔法議会内での遣り取りなどは、マイノリティ-である魔法使いの立場を物語っていますが、多民族国家であり、人種のるつぼとも呼ばれるアメリカ合衆国を背景にして語られると、よりリアルで説得力がありました。

 

※尚、この辺りの詳細な設定については、上記の公式サイトの「北アメリカの魔法界」というJ・K・ローリング女史による【解説文】がより詳しいので、お目を通されると良いかと思われます。

 

 

アメリカ合衆国魔法議会の長官のパーシバル(コリン・ファレル)は、いかにも野心満々の悪党ぶりを醸し出し、主人公ニュートとの対比が際立っていて、これだけ勧善懲悪の図式がハッキリし過ぎていて、意外性がないのが意外なくらいの予定調和を感じさせるのは、やはり本国でも児童向け文学書扱いされていた『ハリー・ポッター』シリーズの原作者J・K・ローリング女史ご本人によるプロの脚本家ではない素人による脚本なので致し方ないのかも知れないですね。

 

 

ただ、本作に限って言えば、主人公ニュート役のエディ・レッドメインの活躍もさることながら、新セーレム救世軍という秘密結社でビラ配りをする、訳ありそうな美少年クリ-デンス役演じるエズラ・ミラーの印象が、その髪型のみならず(苦笑)、かなり強かったですが、あっと驚く大物の登場も!!!

 

 

<大人向けハリー・ポッター>と謳っている人も居られますが、第一弾の今作を観る限り、かなり大人向けのテイストもありはしますが、お話しの展開自体は小学生の子供にも充分観るに耐える映画で、むしろ夢があって子供の方が面白く観られる作品かと思いました。

 

 

私的な感想と致しましては、

一昨年の公開当時に、3D字幕ドルビーアトモスULTIRA上映で観た時には、音響効果、3D効果ともに臨場感が凄くて、それでも、イオンシネマ京都桂川では、ULTIRA上映にも別途料金は発生しないので、3D料金の別料金だけで、あの感動を味わえる上に、字幕版だったので、字幕派の私にとっては、かなり有り難かったですね。

 

そして、今回、既に購入済みだった廉価版DVDで再鑑賞して観直しますと、冒頭の導入部など、魔法界の新聞記事の見出し文字の説明描写のみで、グリンデルバルドの逃亡などを理解させるのはちょっと難しいかとも思いましたので、原作者のJ・K・ローリング女史がプロの脚本家でないにせよ、もう少し親切な作り・演出を心掛けて欲しく思いました。

 

でも、『ハリー・ポッター』シリーズと同じ地続きの世界ではありますが、この第一弾の時点では全くの別物と言っても良いほどでしたので、『ハリー・ポッター』シリーズ未経験者や詳しくない人でも大丈夫な作りになっていたのには改めて感心しましたね。

 

魔法動物達が愛らしいのは何よりも好印象でしたし、ノー・マジのジェイコブと魔法使いたちとで育んだ友情を描くなど、今作はシリーズ物でありながらも、一話完結の映画としてもちゃんと観られる作品としても見事に仕上がっていたので、脚本の上で、多少粗さもあるようですが、3D字幕版ドルビーアトモスULTIRA上映の効果も加味しまして、五つ星評価的にも、文句なしの★★★★★(100点)の満点評価が相応しい作品でした。

 

 

●『ファンタスティックビーストと魔法使いの旅』本予告【HD】2016年11月23日

 

 

 

 

 

●J・K・ローリング「北アメリカ大陸の魔法界」紹介映像【HD】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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で、この過去のブログ記事を書いている本日は、なんと私の誕生日。

 

また2年前と同じく、両親からは、眼鏡市場でメガネを購入してプレゼントしてくれるみたいなのですが、最近、メガネの度数が合わなくなってきていたので、とても有り難いですね!!!


 

Googleのトップページも、ロウソクをくゆらせた文字のお誕生日仕様で、祝ってくれています(^^)v

 

 

Twitterアカウントも、お誕生日仕様で、風船が舞っています(^^)v

 

 

 

この歳になって誕生日も何も祝うようなものでもないのですが、自分用のプレゼントとして、ファンタビの魔法動物ボウトラックルのピケットのフィギアでも購入しようかな??(笑)。

 

⇒ で、思案した挙げ句、Amazonサイバーマンデー期間中と言う事でポイントが7倍になるらしいので、結局、ピケットのフィギアを発注しちゃいました(^^)v

 

 

取りあえずは、『カメラを止めるな!』アツアツファンブックは購入しましたけれど(笑)。

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。

本日12月7日は、映画『カメラを止めるな!』の目薬子役の母親役で出演されていた、佐渡未来(サワタリ・ミキ)さんのお誕生日と言うことで、佐渡未来さんの持つもう一つの顔・Rockバンド<Future Is My Name>のVocalistとして、ご自身で作詞・作曲をなされるなど、FUNKYに精力的な活動をされている、佐渡未来さんのお姿の一端をご紹介したいと思います♫

 

 

 

 

 

▲目薬子役(ギラルド沙羅ちゃん)と母親役(佐渡未来さん)。

劇中のVシネマ撮影中に、ADの真央(真魚さん)から「このババァーー!!!」と罵声を浴びせられる子役の母親役です。

 

※画像は勝手ながらお借りしました。

 

 

▲インディーズのRockバンド<Future Is My Name>

 

 

 

♔デビュー・ミニアルバム『ー道シルベー』

 

 

 

 

●Future Is My Name『道シルベ』Music Video

 

 

 

●Future Is My Name 『道シルベ』 Live Versionj

 

 

 

 

●Future Is My Name 『道シルベ/少年Knife』試聴版

 

 

♔セカンド・アルバム『Dual』

 

 

 

 

●Future Is My Name 『No Limit』 Music Video

 

 

 

●Future Is My Name 『No Limit』 Live Version

 

 

 

 

 

LIVEの定番曲『道シルベ』『No Limit』の楽曲のデジタル配信が各社でスタートしているとの事ですので、AmazonMusic、iTunesStore、Spotifyなどで、楽曲配信のDLをして是非皆さんで応援しましょう(^^)v

 

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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。

未だブログ記事化出来ていない沢山の作品の中から、今回は、今年の2018年2月21日に、まだ66歳の若さで急逝された、故・大杉漣さんの最期の主演映画であり、大杉漣さんの初プロデュース作品でもあった『教誨師』について、ご紹介させて頂こうかと思います。

 

この映画については、所謂、ミニシアター系作品ではありますが、とても有難い事に、京都のミニシアターの京都シネマでは1日1回上映のみでしたが、シネコンのイオンシネマ京都桂川でも公開して下さっていて、しかも1日複数回上映してくれていたので、10/12(金)の朝イチから自分独りでマイカーで劇場鑑賞してきた作品ですが、今更ながらにはなりますが、備忘録的に記録に留めさせて頂きます。

 

 

「死刑制度の是非を問う迫真の会話劇であり意欲作(18.10/12)」

ジャンル:人間ドラマ

製作年/国:2018年/日本

配給:マーメイドフィルム=コピアポア・フィルム

公式サイト:http://kyoukaishi-movie.com/

上映時間:114分

公開日:2018年10月6日(土)

監督:佐向大

キャスト:

大杉漣、玉置怜央、烏丸せつこ、五頭岳夫、小川登、古舘寬治、光石研 

 

 

【解説】

2018年2月に急逝した俳優・大杉漣の最後の主演作にして初プロデュース作で、6人の死刑囚と対話する教誨師の男を主人公に描いた人間ドラマ。

受刑者の道徳心の育成や心の救済につとめ、彼らが改心できるよう導く教誨師。

死刑囚専門の教誨師である牧師・佐伯は、独房で孤独に過ごす死刑囚にとって良き理解者であり、格好の話し相手だ。

佐伯は彼らに寄り添いながらも、自分の言葉が本当に届いているのか、そして死刑囚が心安らかに死ねるよう導くのは正しいことなのか苦悩していた。

そんな葛藤を通し、佐伯もまた自らの忘れたい過去と向き合うことになる。

死刑囚役に光石研、烏丸せつこ、古舘寛治ほか。

 

「ランニング・オン・エンプティ」の佐向大が監督・脚本を手がけた。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

率直な感想としましては、

全編を通して、ほぼ密室の教誨室という限られた空間で繰り広げられる会話劇であり、観た人の中には退屈だと思われた方もいらっしゃるかも知れないです。

ですが、私の場合には、むしろ「もの凄いものを観させて貰った」と思うほど、演者たる各俳優陣の息つく間もないほどの会話劇に、一挙手一投足に集中して観させて貰いました。

 

先ず、この<教誨師>とは、ですが・・・。

受刑者の話し相手となり、道徳心の育成、心の救済を図るべくつとめ、彼らが改心出来る様に導く人であり、民間の篤志な宗教家を<教誨師>という。

 

本作の大杉漣さん演じる、教誨師の佐伯保はキリスト教のプロテスタントの牧師ですが、仏教など他の宗教の教誨師もいるそうです。

 

詳しくは、パンフレットの公益財団法人・全国教誨師連盟からの説明文を引用しますと、以下の通り、今年の7月の時点で、数多くの107に亘る教宗団1844人(うち女性は17教宗団58人)が教誨師として活動しているとの事です。

 

 

▲『教誨師』劇場パンフレット(定価:税込800円。表紙含む計28頁)

 

そして本作では、その<教誨師>の中でも、数ある受刑者の中、特に、死刑囚専門の教誨師として、心の救済を図るべく、着任して半年足らずの篤志な牧師の佐伯保役を演じてられる大杉漣さん。

 

 

彼が面会するのは個性的な、一癖も二癖もある6名の死刑囚。

独房で過ごす死刑囚6名にとって、彼は格好の話し相手となりますが、佐伯は彼らに寄り添いながらも、自らの言葉が本当に届いているのか、そして何よりも死刑囚が心安らかに死ねるように導く事自体が果たして正しい事なのかと、最後まで自問自答をし苦悩しているのでした。

 

その死刑囚を演じているクセ者俳優ですが、

 

心を開かない無口な男・鈴木貴裕役に古舘寬治さん。

 

 

気の良いヤクザの組長・吉田睦夫役に光石研さん。

 

 

お喋りな関西弁の中年女性・野口今日子役に烏丸せつこさん。

 

 

お人好しのホームレス・進藤正一役に五頭岳夫さん。

 

 

家族思いで気の弱い父親・小川一役に小川登さん。

 

 

自己中心的で大量殺人犯の若者・高宮真司役の玉置怜央さん。

 

 

の以上6名。

 

このクセ者俳優揃いの中でも、

特に、玉置怜央さん演じる、障碍者を10数名殺した、自らも精神障碍者であり大量殺人犯の若者の設定の高宮真司と、大杉漣さん演じる教誨師・佐伯保の遣り取りが、今や世界各国で死刑制度廃止が進む中、日本における死刑制度の是非などについて、問題提起していながら、凄まじい迫力の会話劇で圧倒されましたね。

 

玉置怜央さんは、主に劇団<柿喰う客>が活動拠点の中心で、今作が映画初出演らしいのですが、ちょっと前でしたらば、綾野剛さん辺りがこの役を演じてられた役かな?などとも思ったりもしましたが、ああ言えばこう言うという、ふてぶてしい態度も、実際に起きた大量殺人事件の犯人像を何人かを想起させる様な感じの緊迫感溢れる的確な演技で、とても素晴らしく、まさに今作の収穫とも思えるほどでした。

 

 

また、大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』(1983年)でのビートたけしさんの名台詞のオマージュというか小ネタも散りばめられたりと、今回は、私も、大杉漣さんの最期の主演作品ということだからこそ鑑賞に出向いた訳ですが、テーマが重いながらも考えさせられる骨太な作品で、本当に予期せぬ大杉漣さんの急逝によって、今作は『恋のしずく』(2018年)と同時期に公開され、謂わば遺作ともなってしまいましたが、最期の主演作品としては相応しいとも思える作品でした。

 

ただ、初のプロデュース作品でもあったことを鑑みますと、志し半ばでの急逝が本当に惜しまれますね。

 

予期せぬ急逝という点では、映画の冒頭の大杉漣さん演じる教誨師・佐伯保の台詞から「今年はもう10月というのに毎週の様に台風に見舞われて・・・。」という台詞が、あたかも例年にはない今年の稀にみるような大型台風による災害の連続の気候だった事を、まるで知っておられて予言されていたかのような言葉で、何だか不思議な感覚に陥ってしまいました。

 

全編に亘り、一切劇伴もなく舞台劇のように簡素な教誨室といった一室において、登場人物が1対1で対話するといった演技一本で勝負する会話劇の映画に挑戦する事は、本人の意図した事ではないにせよ、それが役者人生の締めくくりとなることは、大杉漣さんの代表作として相応しいのみならず、大杉漣さんにとっても、私の勝手な解釈ながら、すごく幸福な事だったのではないかとも思われました。

 

 

私的な評価としましては、

この映画で問題提起される日本の死刑制度の是非の点では、私の意見と致しましては、冤罪の防止などからも、「国家が人を殺す」といった現在の死刑制度を廃止し、その代替案に、少年法による特例や特別恩赦(特赦)による減刑さえも認めない<終身刑>の採用を図るべきとの意見を持っています。

ですが、明らかに、犯行の裏付けが取れていて、且つ、大量殺人事件の犯人などの場合には、心情的には死刑執行という手段を望む声も理解出来なくはないですが、それでも犯人を殺したとしても犯罪被害者の生命は決して戻って来ないのですから、「国家が人殺し」を行うのはどうも看過できないですね。

と言った様な、私の主義主張はさておき、映画の評価的には、

この様に、死刑制度の是非を考えさせる意味合いでも、かなりの意欲作であり、迫真の演技合戦による会話劇でもありましたので、五つ星評価的には、ほぼ満点の★★★★☆(90点)の四つ星半の評価も相応しい作品かと思いました。

 

是非、多くの皆さんも、この映画をご覧になられて、侃々諤々(かんかんがくがく)と、日本の死刑制度の是非などについて議論を交わすきっかけ作りにもなればと思います次第です。

 

 

●映画『教誨師』本予告

 

 

 

 

 

※京都市上京区のミニシアターの出町座さんでも、今週の金曜日まで、朝イチの9:45から上映される予定。

 

 

 

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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。