なかなか面白そうな題材を扱ったミニシアター系の作品でしたが、ちょうど、運良く、滋賀県大津市のシネコンのユナイテッド・シネマ大津でも上映してくれていましたので、先日、私の誕生日の前日の12/8(土)に、CLUBーSPICE会員カードの鑑賞ポイントが12ポイント貯まっていたので、父親の分も一緒にポイントによる2名分無料鑑賞をしてきました。
つきましては、取り急ぎ、今回は、この作品についてご紹介させて頂きたいと思います。
「ソ連崩壊で帰還出来ずにいた元宇宙飛行士の実話を基にした架空の話(18.12/8・字幕)」
ジャンル:人間ドラマ
原題:SERGIO AND SERGEI
製作年/国:2017年/スペイン=キューバ
配給:アルバトロス・フィルム
公式サイト:http://sergiosergei.com/
上映時間:93分
公開日:2018年12月1日(土)
監督:エルネスト・ダラナス・セラーノ
キャスト:
トマス・カオ、ヘクター・ノア、ロン・パールマン、ユリエット・クルス、マリオ・グェッラ、アナ・グロリア・ブデユン、アルマンド・ミゲル・ゴメス、カミラ・アーミッシュ、イダルミス・ガルシア、アイリン・デ・ラ・カリダー・ロドリゲス、A・J・パックリー、ローランド・レイムヤノフ、ルイ・マヌエル・アルバデス
【解説】
実在した旧ソビエトの宇宙飛行士で「最後のソビエト連邦国民」とも言われたセルゲイ・クリカレフをモデルに、冷戦終結に振り回された2人の男たちを描いた異色コメディ。
東西冷戦時代が終焉を迎えようとしていた1991年。
キューバ在住の大学教授セルジオは、宇宙ステーションに滞在中のソ連宇宙飛行士セルゲイからの無線を受信。
2人は交信を続ける中で、国境や身分を越えて親友となる。
しかし、ソ連の崩壊によってセルゲイは帰還無期限延長を言い渡されてしまう。
セルジオは無線を通じて親友となったセルゲイを救うために、とんでもないアイデアを思いつく。
監督は「ビヘイビア」などを手がけたキューバ人監督エルネスト・ダラナス・セラーノ。
(以上、映画.comより、引用抜粋。)
率直な感想としましては、
キューバで製作された宇宙に関わる映画というので、どんな映画なのか想像が付かなかったのですが、ワイヤーアクション以外にも、予想外にVFX技術も多用されており、東西冷戦時代末期を舞台に、ソビエト連邦の崩壊により、ミール宇宙ステーションからの帰還が無期限延期になってしまっていた宇宙飛行士セルゲイ(ヘクター・ノア)と、アマチュア無線を通じて知り合ったキューバ人の大学教授セルジオ(トマス・カオ)との交流と友情を描いたハートフルなコメディ映画で、なかなか面白かったです。
東西冷戦時代の終結期の実話に奇抜な創作を織り交ぜ、時代に翻弄されながらも助け合おうとする人々の姿をユーモアと風刺を効かせて描き、またSF映画へのオマージュも添えたキューバ発のコメディ作品。
お話しの流れ的には、
タイトル名の1人であるセルゲイのモデルは、<最後のソビエト連邦国民>とも呼ばれた宇宙飛行士セルゲイ・クリカノフ。
ミール宇宙ステーション滞在中に旧ソビエト連邦が崩壊し、帰るべき国がなくなってしまい、そんな彼が地上の民間人と無線交信していたエピソードに着想を得て、キューバ人監督のエルネスト・ダラナス・セラーノが、生活苦に喘ぎつつも家族と幸せに過ごした当時の自分を主人公の大学教授セルジオに自己投影して脚本を書いたそうです。
一方、社会主義陣営の本丸であるソビエト連邦の解体の余波を受け、経済危機に苦しむ1991年の社会主義国家のキューバでは、ソ連に留学した経験の後に、マルクス=レーニン主義の社会主義哲学を教えていた大学教授のセルジオ(トマス・カオ)でしたが、今となっては机上の空論の哲学では、年老いた母と幼い娘の食事もろくに稼げなくなってしまっていました。
そんな中、趣味の無線で国外の情勢について探っていた、そんな或る日、ミール宇宙ステーションに単身で滞在する、ソ連の宇宙飛行士セルゲイ(ヘクター・ノア)との交信に成功し、その後も、無線愛好家のセルジオは、自国キューバ政府からの監視活動から隠れながらも、夜な夜な2人で語り合ううちに、この激動の時代から取り残された2人はいつしか大気圏を越えた親友になっていったのでした。
キューバ人のセルジオのもう1人の無線愛好家仲間である、ニューヨークに住むアメリカ人ジャーナリストで、『アポロ計画の陰謀』という本の著者のピーター。
ピーター役を演じる、ロン・パールマンの起用は、「実は、スタンリー・キューブリック監督がアポロ11号月面着陸の映像を捏造した」という半ば都市伝説のような陰謀論を元にしたコメディ映画『ムーン・ウォーカーズ』(2015年)でもCIA局員を演じていたことも起用理由だったのかも知れないですね。
また、劇中のピーターの台詞に『カプリコン・1』の名前が出て来る辺りも、ニヤリとさせられました。
そして、ニューヨークに住むピーターは、マルクス=レーニンによる共産主義の信奉者のキューバ人大学教授のセルゲイに対し、実は自分はポーランド出身のユダヤ人であり、両親が当時のソビエト連邦政府によって殺された過去があり、それも、ナチスのヒトラーではなく、スターリンによる粛清によってという経緯を独白するシーンがとても印象的でした。
劇中、スペイン語(キューバ人のセルジオ)、ロシア語(ソ連の宇宙飛行士セルゲイ)、英語(アメリカ人のピーター)との3ヶ国語が飛び交う中、
アマチュア無線の交流相手には、どこの国や出身も関係ないと、祖国のゴタゴタで宇宙に1人取り残されたセルゲイを何とか帰還させようと、キューバ人のセルジオとアメリカ人のピーターは、自分自身の国や立場も越えて協力し合うのでした・・・。
と言ったイントロダクションのお話しでした。
宇宙ステーションに1人残されたセルゲイも、ミール宇宙ステーションのソーラーパネルに宇宙の塵や隕石が衝突したりと大ピンチな中、いったいどんな救出劇が待っているのかとヒヤヒヤものでした。
この点は、あの『ゼロ・グラビティ』(2013年)をも彷彿させる映画でもありました。
自分の国や立場を越えて協力する姿は、あたかも前オバマ政権下で<キューバの雪解け>とも称されるアメリカとの関係改善が進んだにも拘わらず、現在のトランプ政権によって、<分断と対立の時代>へとその国家同士の関係が再び冷え込みつつある状況を憂いているかの様でもありました。
また、セルジオの無線交信について監視活動を続けるキューバ政府の職員の行動が、旧態依然としていて、かなり滑稽で、まるで、現状のトランプ政権のアメリカ第一主義の保護政策の様でもありました。
そして、宇宙ステーションから地球を撮した映像やキューバの街並みの俯瞰ショットの多用は、国境やその国の制度で人々を分け隔てるのが、実にちっぽけで愚かな事だとする暗喩の様でもありました。
映画では、当時のキューバの貧困ぶりも描かれていましたが、東ヨーロッパ諸国の、所謂、社会主義陣営の解体で、その余波から、キューバももっと暗い世情かと思っていましたが、いくら政府や不況に苦しめられても、粗雑な食事事情や計画停電などの描写はありはしましたが、やはりラテン系の陽気なお国柄というイメージ通りに、年老いた母親も「また働きに出るわ!」などと、結構、前向きな国民性でしたね。
「知恵と創意工夫で頑張れば何とかなるさ!」という、ラテン気質のポジティブさも表現していて、密造酒を造ったり、アメリカへの亡命者のためのボートを作ったりして生計を立てていく姿は、この現在でも、キューバ国内の経済事情から限られた製作費の予算であってでも創意工夫次第で、ワイヤーアクションなど既存のVFX技術を駆使して、宇宙空間の映像も可能として、この様な素敵なハートウォーミングな作品が作れることを証明した、キューバ人のエルネスト・ダラナス・セラーノ監督には恐れ入りましたね。
それにしても、若干ネタバレになりますが、今回の救出劇のスポンサー企業になったコカ・コーラは偉大でしたね。
※実際には、劇場パンフレットによりますと、コカ・コーラとともに日本の日清カップヌードルがCMスポンサーになったみたいですね。
私的な評価と致しましては、
コメディに特化した、決して、大々的に笑い転げるような映画ではないですが、あえて、今作をソビエト連邦崩壊後の東西冷戦時代の終焉の頃を舞台にする事により、現在の社会情勢に厳しい社会風刺や暗喩を込めた作品にしながら、且つ、実にハートウォーミングな映画に仕上げた手腕は凄いと思いましたし、1991年の当時のキューバの暗い社会情勢にも負けないラテン気質でポジティブな国民性も表現しつつ、現在も厳しい経済情勢にあるキューバにて限られた予算であっても、この様な素敵で見劣りしない宇宙空間を描いた映画を製作出来ることを証明したエルネスト・ダラナス・セラーノ監督には拍手を送りたいほどでした。
従いまして、五つ星評価的には、大爆笑な映画でもなく、事実をベースにしているのでお話しが先読み出来てしまう点を差し引きましても、高評価の★★★★(80点)の四つ星評価くらいは相応しいなかなかの佳作だと思いました次第です。
今作は、なかなかの掘り出し物映画だと感心しきりでした。
滋賀県大津市のシネコンのユナイテッド・シネマ大津さん。
今後も、派手さはなくても、こう言ったミニシアター系の佳作も引き続き上映して下されば、作品によっては、足繁く劇場通いしたくもなりますので、今後とも、どうかよろしくお願い申し上げます。
HALU6700@HALU7100
昨日は、#ユナイテッドシネマ大津 で『セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!』鑑賞。キューバと旧ソ連とを描いた映画というともっと暗い話かと思っていましたが、無線愛好家セルジオと旧ソ連の宇宙飛行士のセルゲイとの友情の物語で、期待してい… https://t.co/0gtRo61L2l
2018年12月09日 21:34
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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。



















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