『ミッション・ジョイ 困難な時に幸せを見出す方法』(2021年) #アップリンク京都 #節分の日 | HALUの映画鑑賞ライフのBlog

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この映画よりも先に、今年度3本目として『カラオケ行こ!』を鑑賞して来てはいるのですが、本作品は、生憎と、1月26日(金)から2月7日(水)までの、ほぼ2週間限定上映のようですので、鑑賞してきた順序は前後しますが、先ずは、先日の1月27日(土)に、父親のたっての希望もあり、ダライ・ラマ14世とエドモンド・ツツ大主教による2人の宗教指導者による”よろこび”をテーマにした”お茶目な”歴史的対談のドキュメンタリー映画『ミッション・ジョイ~困難な時に幸せを見出す方法~』を観に、烏丸御池の新風館B1Fにある、アップリンク京都まで出向いて来ましたので、取り急ぎご紹介させて頂きたいと思います。

 

 

今年度の4本目の劇場鑑賞作品。

(今年度の1本目のアップリンク京都での劇場鑑賞作品。)

 

 

 

「ダライ・ラマ14世とデズモンド・ツツ大主教のお茶目なハピネス対談(24.1/27・2D字幕鑑賞)」

ジャンル:ドキュメンタリー

原題:Mission: Joy - Finding Happiness in Troubled Times

製作年/国:2021年/アメリカ

配給:ユナイテッドピープル

公式サイト:https://unitedpeople.jp/joy/

上映時間:90分

上映区分:一般(G)

劇場公開日:2024年1月12日(金)

プロデューサー:ペギー・キャラハン / マーク・モンロー

共同プロデューサー:ジョン・ネグロポンテス

製作総指揮:ジェラリン・ドレイファウス / レジーナ・K・スカリー / オーリー・ラビード / スーザン・バウアー=ウー / リップ・ゲレイン / パウロ・リマ / コニー・ケメラー / ジョニ・ウィストン / トミー・メイ / ジェシー・クリール / ルイ・シホヨス / ダーラ・K・アンダーソン / ダミアン・デ・フロベルビル / ペギー・キャラハン / マリ・スナイダー・ジョンソン / シャノン・オリアリー・ジョイ / ジェーン・カッチマー / ジェイミー・ドラモンド / ブリジット・ロンバード / ライアン・ガル / パム・オミディアー / シャノン・セジウィック=デイビス / マイケル・シュガー / ムポ・ツツ / トゥプテン・ジンパ / ダグ・エイブラムス

編集:アンドリュー・バックランド / マット・シュタム / ジョシュア・アルトマン / バリー・オドネル

音楽:ドミニック・メッシンガー

監督:ルイ・シホヨス

共同監督:ペギー・キャラハン

キャスト:

ダライ・ラマ14世 / デズモンド・ツツ / トゥプテン・ジンパ / ムポ・ツツ / ソニア・リュポミアスキー博士 / リチャード・デビッドソン博士

 

 

 

【解説】

チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世と、南アフリカのアパルトヘイト撤廃運動の指導者デズモンド・ツツ大主教という2人のノーベル平和賞受賞者による世紀の対談をとらえたドキュメンタリー。

ダライ・ラマ14世とデズモンド・ツツ大主教の対談などをもとに構成された世界的ベストセラー「よろこびの書 変わりゆく世界のなかで幸せに生きるということ」を原作に、チベット亡命政府の本拠地であるインド北部ダラムサラのダライ・ラマ法王邸で撮影された未公開映像を中心に構成。

深い友情で結ばれた2人の精神的指導者が5日間にわたって繰り広げた、知恵と喜びに満ちた対談の様子を映し出す。

さらに、普遍的な喜びの概念を裏付ける研究を行う科学者ソニア・リュボミアスキー博士とリチャード・デビッドソン博士へのインタビューを通し、喜びを持って生きる方法を科学的に検証する。

 

監督は「ザ・コーヴ」のルイ・シホヨス。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

 

 

【テンジン・ギャッツォ・ダライ・ラマ14世】

(1935年7月6日生~) ※チベット暦5月6日生

 

4歳の時に、13世が輪廻転生した後継者である、ダライ・ラマ14世として認定され、1940年に即位、1951年までチベットの君主の座に就いていましたが、中国によるチベット侵攻により、1959年にインドに亡命して政治難民となり、インド北部のダラムサラに樹立された、通称「チベット亡命政府」においてチベットの国家元首を務めていましたが、チベット仏教の最高指導者という立場はそのままに、2011年には、ダライ・ラマ14世が自身の政治的権限を委譲したいという意向を表明し、政府の長からは引退することになった。

祖国(現・中国領チベット自治区)から亡命して半世紀以上になる。

 

1989年に、非暴力によるチベット解放闘争と、チベットの歴史と文化遺産の保存のための、寛容と相互尊重に基づく平和的解決の提唱に対して、ノーベル財団からノーベル平和賞が授賞されました。

 

 

【エズモンド・ムピロ・ツツ】

(1931年10月7日生~2021年12月26日没)

 

南アフリカの聖公会司祭であり、反アパルトヘイト(人種隔離政策)・人権活動家としても知られる神学者。1985年から1986年にかけてヨハネスブルク主教を、その後1986年から1996年までケープタウン大主教を務めながら、反アパルトヘイト人権活動家のネルソン・マンデラが1990年に監獄から解放され、白人のF・W・デ・クラーク大統領とアパルトヘイト終了に向けて交渉した後、新たな政府をツツ大主教が支持を表明、その後、ツツ大主教が真実和解委員会の議長に選出されるなど、反アパルトヘイト運動を積極的に支援し、その後も様々な差別や不平等と闘って来ました。

 

1984年に、南アフリカにおけるアパルトヘイトの人種隔離政策問題を解決するための運動における統一的指導者としての役割に対して、ノーベル財団からノーベル平和賞が授賞される。

 

1997年に前立腺ガンであると診断され、その後、ガンが再発し、2021年12月26日に逝去。享年90歳。

 

 

この宗教の違いをも超えて友情で結ばれた2人の偉大な宗教指導者が、これまでどのようにして、人生に”よろこび”を見出してきたのかを、幸福度の調査研究で知られるソニア・リュポミアスキー博士と、心理学・脳神経科学者のリチャード・デビッドソン博士を交えて科学的にも読み解いていくといったドキュメンタリー映画。

 

 

更にいうと、映画の中では、説明が少々割愛してあるので、やや状況が分かり辛かった点もありましたが、要は、2011年、デズモンド・ツツ大主教の80歳の誕生日の貴賓として、南アフリカのケープタウンまでダライ・ラマ14世を招こうとしたところが、鉱物資源の貿易相手の筆頭国でもある中国政府からの圧力に屈した南アフリカ政府がビザの発給を渋ったために、今度は、それから4年後の2015年。ダライ・ラマ14世の80歳の誕生日を祝うべく、エズモンド・ツツ大主教自らが、インド北部にあるチベット亡命政府の本拠地のダラムサラのダライ・ラマ法王邸に訪れた、2015年当時に撮影された歴史的対談の未公開映像を基にしたドキュメンタリー映画でした。

 

▲ドキュメンタリー映画『ダライ・ラマ14世』(2014年/日本)

 

○ダライ・ラマ法王14世に密着したドキュメンタリー!映画『ダライ・ラマ14世』予告編

 

 

 

私は、南アフリカのエズモンド・ツツ大主教については、そのお名前くらいしか存じ上げなくて、あまり詳しい認識がなかったのですが、ダライ・ラマ法王については、以前に、ドキュメンタリー映画『ダライ・ラマ14世』(2014年製作・2015年公開)の自主上映会を京都シネマで観た際に、ダライ・ラマ14世のその素顔のお人柄やその考え方に共感し、すごく感銘を受けたこともあり、私の場合には特段に信仰する宗教がある訳でもないのですが、今作の映画チラシ(フライヤー)を目にした時、ダライ・ラマ14世に関する映画ならば是非とも観てみたいと思い立ったのですが、私の父親も同じ気持ちだったらしく、早速にも劇場鑑賞に出向いた次第です。

 

 

エズモンド・ツツ大主教とダライ・ラマ法王という世界的な精神的指導者の歴史的な対談なので、さぞや高尚なお話しの連続で、堅苦しい内容かと思った方々も多かったことかとも思うのですが、私は以前に『ダライ・ラマ14世』というドキュメンタリー映画で、そのお茶目で大らかなお人柄の一端を見聞きしていましたので、今回の歴史的対談も、私的には予想通りに、実に微笑ましい対談で、すごく面白く、また心に沁みるお話しぶりでした。

 

 

「老聖人の二人の対談が、まさかこれほどまでにもチャーミングに感じるとは思わなかった。」というような感想をお持ちの方もおられるようですが、対談を聴いている側も自然と笑顔になってしまう、不思議なくらいの自然体のハッピーなオーラで溢れ出ていました。

 

 

数えるほどしか顔を会わせていなくても、”お茶目な魂で結ばれた兄弟”だという二人の関係性は、観ているだけでも、その信頼感や絆の深さのほどが理解出来ました。

ツツ大主教の娘のムポ・ツツが「まるで8歳児の男の子たちのよう。」というように、終始笑いながら冗談を言い合う姿は、平和や差別撤廃を説くために世界と闘って来た高名な精神的指導者とは思えないほどの茶目っ気ぶりでした。

 

 

「黄金宮殿はまさにゴールデンケージ(黄金の檻)。あそこに留まっていたら、今頃こんな顔のダライ・ラマになっていたかと思う。」と、しかめっ面のムッツリした表情を作るダライ・ラマ法王。

 

一方、ダライ・ラマ法王の手を軽く叩きながら、「歴史的に見て、チベットは中国の一部に過ぎないのだと言い張って、中国が君をあそこから追い出してくれてむしろ良かったとも思っているよ。君こそ偉大なる精神的指導者だ。私にいくらか払えよ(笑)」と笑う、ツツ大主教。

 

「あなたが幸せだと感じる場所、そこが家だと言われたこともある。」と、ダライ・ラマ法王が言うと、ツツ大主教は深く頷きました。

 

 

「猊下、仏教の僧侶は食事面など厳しい制限があるのでは?」とインタビューアーが尋ねると、「そう、セックスもね!」と茶目っ気たっぷりにサラリと答えるダライ・ラマ法王。

「何だって?」と目を丸くするツツ大主教。

「セックスですよ。セックス(笑)」

「(要は何事も)快楽もほどほどにということです(笑)」

 

 

南アフリカのアパルトヘイト撤廃に向けた真実和解委員会の議長に選出された経験のあるエズモンド・ツツ大主教からのお話しでは、

白人警官に指示され、同胞の青年を射殺した黒人警官は、恩赦を受ける前にその射殺してしまった青年の母親たちの前で謝罪をしたそうです。

すると、その中の一人の母親が「あなたを許す」と言ったそうです。

本当に凄いことだと思う。

自分の息子・肉親などを殺した相手に、私は果たして「許す」と言えるだろうか。

 

 

「人間は本質的に善良なのです」と、ダライ・ラマ法王が言う。

人の信じる力を、全身全霊で信じているのでしょう。

 

信じ難いほどの困難や苦難を経験し、自身や同胞のその痛みを実際に肌で感じてきたお二人だからこその、まさに生きた言葉でした。

過去の辛いお話しの際にもお二人とも恨み節は一切ありません。

 

観ている人をも幸せにする、二人の精神的指導者が人生の最後に、たどり着いた”よろこび”の境地の一端を、未公開映像で振り返り、垣間見せてくれたハピネス対談でした。

 

 

※尚、詳しくは、この歴史的対談を書籍にまとめられ、全世界でベストセラーとなった『よろこびの書 -変わりゆく世界のなかで幸せに生きるということー』(ダライ・ラマ / デズモンド・ツツ / ダグラス・エイブラムス著・菅靖彦:訳)を読まれると、より理解が深まるかと思います。

 

▲『よろこびの書-変わりゆく世界のなかで幸せに生きるということー』ダライ・ラマ / エズモンド・ツツ / ダグラス・エイブラムス:著・菅靖彦:訳、河出書房新社、本体1,800円+税)

 

私的評価:★★★★★(100点満点) 

 

前述したように、本作品は、全世界でベストセラーとなった『よろこびの書-変わりゆく世界のなかで幸せに生きるということー』に、355頁に亘り綴られているダライ・ラマ14世とエズモンド・ツツ大主教の歴史的対談を中心に、その実際の対談の模様の一部の未公開映像をドキュメンタリー映画化したものですが、生の対談風景を観た方が、臨場感もあり、かなり面白いので是非機会があれば観て頂きたいですね。

 

配給会社がユナイテッドピープル社ということもあり、主に自主上映会を中心にしている配給会社ですので、将来的にDVDソフト化や配信などで放映される意向もないとも思われますので、ご興味が惹かれましたらば、この機会に是非ともご鑑賞下さればと思います次第です。

 

私的な評価と致しましては、

五つ星評価的には、対談のさわり部分についてをドキュメンタリー映画化していたのみでしたが、上映時間も90分とサクサクッと観られる尺でしたので、ドキュメンタリー映画として内容的にも申し分ないので、★★★★★(100点)満点の評価も相応しい作品だったかと思いました。

 

○『ミッション・ジョイ ~困難な時に幸せを見出す方法~』予告編

 

 

 

 

 

 

    

今年の節分の日は、恵方巻き風の納豆細巻き

 

 

糖尿病の薬の副作用のため、私の前歯が全て抜け落ちそうになってしまっていて、到底、太巻きは食べられないので、特別に恵方巻き風の納豆細巻きを作って貰いました。

もちろん、福豆も食べることが出来ません(泣)、トホホ。

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。