『エンジェル、見えない恋人』(2016年) #ユナイテッドシネマ大津 #ベルギー映画 #角替和枝 | HALUの映画鑑賞ライフのBlog

HALUの映画鑑賞ライフのBlog

~映画鑑賞雑記帳 &京都・滋賀の季節の歳時記 & 読書などのお気儘ライフ~

上半期に観た映画のレビューも書き切れていない中、また、7月以降に劇場鑑賞した下半期19作品のうち11作品のレビューが、まだ未だにブログ記事化出来ていない状況ですが、取り急ぎ本作品からブログ記事をUPさせて頂きたいと思います。

 

さて、この作品ですが、元SMAPの稲垣吾郎さんが激推しされている作品らしいので、この映画の詳しい内容を知る以前から凄く観に行きたかった作品です。

 

しかしながら、京都市内では四条烏丸のミニシアターの京都シネマで10/20(土)より1週間遅れで公開していますが、昨日については、とりわけ、約2年間耐震補強工事などの為に休館し改修を行って来た、京都南座の新開場の祗園お練りのために四条通全般に混雑するのが必至でしたし、この映画自体もミニシアターだとおそらく混み合うのが目に見えていたので、全国公開日の10/13(土)より既に公開していた様子の、滋賀県大津市の旧・大津PARCOのあったテナントビルに、新たにオープンしたオーミー大津テラスというところに、今も営業を続けているシネコンのユナイテッド・シネマ大津で、今週末から1日1回上映になってしまってはおりますが、まだ上映は実施中らしいので、ここであれば、クルマでならば自分1人でも治療中のPTSD障碍を気にせず観に行けるので、昨日のお昼に、早速にも、スマホのauシネマ割引を活用して、鑑賞に行って来ました。

 

 

「透明人間の少年と盲目の少女との純愛物語(18.10/27・字幕)」

ジャンル:ラブ・ストーリー/ファンタジー

原題:MON ANGE

製作年/国:2016年/ベルギー

配給:アルバトロス・フィルム

公式サイト:http://angel-mienai.com/

上映時間:79分

公開日:2018年10月13日(土)

製作総指揮:ジャコ・ヴァン・ドルマル

監督:ハリー・クレフォン

キャスト:

フルール・ジフリエ(マドレーヌ)

エリナ・レーヴェンソン(ルイーズ/エンジェルの母)

マヤ・ドリー(10代のマドレーヌ)

ハンナ・ブードロー(幼少期のマドレーヌ)

フランソワ・ヴァンサンテッリ(エンジェルの父)

ゴーディエ・バトゥー(エンジェルの声・成人)

レオ・ロルレアック(エンジェルの声・10代)

ジュール・マイニー(エンジェルの声・幼少期)

 

PG12

 

 

【解説】

目に見えない存在として生まれた青年と盲目の少女の愛の姿を描いたラブロマンス。

パートナーの突然の失踪により、絶望を味わったルイーズは精神病院に収容され、誰に知られることなく、1人の男の子を出産する。

エンジェルと名づけられたその子どもは、目に見えない存在であるという、特別な特性をもっていた。

そんなエンジェルを、ルイーズは世間との接触を絶ち、施設の中で育てていった。

そして或る日、エンジェルは盲目のマドレーヌという少女と出会う。

目が見えないマドレーヌはエンジェルの秘密に気がつくことはなく、2人は次第に惹かれあい、愛を育んでいくが、ある時、マドレーヌが視力を取り戻すため目の手術を受けることになり……。

製作は「神様メール」「トト・ザ・ヒーロー」のジャコ・バン・ドルマル。

監督は俳優としてドルマル作品などに出演し、多くのテレビシリーズなども手がけているハリー・クレフェン。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

劇中、フランス語で会話をしていたので、てっきり、フランス映画だとばかり思っていましたが、パンフレットで確認しますと、ベルギー映画であり、それもベルギーの至宝とも称される『トト・ザ・ヒーロー』や『八日目』、『神様メール』などの監督としても知られるジャコ・ヴァン・ドルマル監督が製作総指揮にあたり、監督には、俳優でもあるハリー・クレフェンが務めた映画だったのですね。

 

 

 

道理で、現実的な生活臭やリアリティな描写を極力排した演出をすることにより、すごく神秘的なお話しに上手く仕上げていましたし、この監督や製作者はさぞや詩的な世界観を大事にされる監督さんだろうなぁと思っていましたらば、製作総指揮に、ベルギーを代表する、ジャコ・ヴァン・ドルマル監督が携わってられたと言う事知って、「なるほど!!!」と即座に納得した次第です。

 

 

当初はフランス映画だからヌードシーンが数多いのかとも思っていましたが、実は、フランス語を公用語にするベルギー製の映画だからと言う訳でもないのでしょうが、劇中に、やたらと女性の裸体の描写シーンが挿入されてはおりましたが、不思議とそんなにもエロティックにも感じないのは、すごく神秘的な感じが漂うお話しになるように工夫されていたからなのでしょうね。

 

 

とは言え、今作の詳しい内容を知らなかったので、もしも今回も父親と一緒に鑑賞に出向いていたとしたらば、ヌードシーンなどの描写では気まずい空気が流れていたかも知れないと思うと、やはり自分独りで、滋賀県大津市のシネコンのユナイテッド・シネマ大津まで観に行って正解でした(笑)。

 

 

他のブロガーさんがご覧になられた後のご意見の中には、エンジェル青年が普段は着ぐるみか何かを着用したら良いのにといったお考えを持たれた人も居られたみたいですね。

そう言えば、私も、透明人間はミイラ男の様に包帯でグルグル巻きにしてみるのもご一考かとも思いましたが、劇中、最後の方で、両足の足首に鈴が付いたアンクレットを付けさせたり、マドレーヌが、エンジェルに化粧を施してあげていたりしていたのを鑑みると、アレはあれで良かったのではと、私は思いました。

 

 

 

現実的な生活臭・リアリティな描写・表現をあえてバッサリと排しているところが、より<寓話的>で神秘性が増して良かったとも思いましたので、そのリアリティの部分にケチを付けて、そこを所謂、突っ込み所が満載として疑問を呈してしまいますと身も蓋もなくなるので、あくまでもこの映画は背景事情・家庭環境などは一切無視して観て丁度良いくらいかと思いました。

 

▲幼少期のマドレーヌ役:ハンナ・ブードロー

 

▲10代のマドレーヌ役:マヤ・ドリー

 

▲成人したマドレーヌ役:フルール・ジフリエ

 

パンフレットを読んで今更ながら気が付いたのですが、3名の女性陣がマドレーヌ役の成長過程を演じてられたのですね。

私は、幼少期のマドレーヌ役のハンナ・ブードローちゃんと、10代のマドレーヌ役のマヤ・ドリーちゃんが全く別人だと気が付かなかったくらいに、両人の雰囲気も似ていましたし、どこで役柄を入れ替わったのか

も気が付かないくらいに極々自然に感じましたね。

さすがに、成人したマドレーヌ役のフルール・ジフリエとは役柄を入れ替わっていたのには、私も気が付いていました(汗)。

 

 

 

パンフレットのキャスト欄をよく読むと、透明人間のエンジェルの声も、幼少期・10代・成人と3人の役者さんがちゃんと入れ替わって声の出演をなされていたみたいですね。

 

 

<異形の愛>という点や、<障碍者の女性>と<異形・異種の男性>との恋愛物語という点では、ギレルモ・デル・トロ監督による、アカデミー賞作品の、あの『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017年)が想起されますが、本作品の方が先に製作され本国では2016年に公開されているので、おそらく『シェイプ・オブ・ウォーター』からインスパイアをなされた作品という事でもないのでしょうね。

 

 

 

また、ルイーズという役名のエンジェルの母親役のエリナ・レーヴェンソンが裸体姿で熱演するのは、ベテラン女優さんという点ではそれほど凄いとも思いませんでしたが、未だ駆け出しの新進女優であるにも拘わらず、一糸も纏わぬ姿で、セックスシーンの他にも、湖の中を水中遊泳などをするシーンなども披露した本作がデビュー作になる、マドレーヌ役のフルール・ジフリエは、映画初出演とは思えないほどの体当たりの演技であった点は枝葉の事と言わずに評価したいですし、実に素晴らしかったです。

 

 

 

それと、ベルギー本国の海外版ポスターは、ベッドで横たわる透明人間のエンジェル青年とマドレーヌの二人といった少々愛欲的な印象の濃いデザインですが、それに比べても、相合い傘の二人といったピュアな純愛物語という点を強調した日本版のポップな色彩の映画ポスターや映画チラシの方が可愛い印象のデザインでとても良かったですよね。

 

 

 

それに致しましても、ユナイテッド・シネマ大津ですが、

私が心配する事でもないのですが、土曜日のお昼過ぎの時間帯の上映回だというのに、この作品の観客は4~5名ほどでしたし、最も観客が入っていた作品は、このシネコンの前に滋賀県支部のある、某新興宗教団体の作ったアニメ映画くらいでしたので、旧・大津PARCOが存在していた時よりも、更に輪をかけて状況が悪く、集客力の点で乏しい新テナントビルのオーミー大津テラスになってしまって、またもや閉店するのではないかとこの先が気が気でなかったです。

おそらく、同じこの作品でも、京都のミニシアターの京都シネマでは少なく見積もっても20~30人以上は観客動員しているかと思われましたので、ユナイテッド・シネマ大津も、他のシネコンの劇場の様に、ユナイテッド・シネマ大津でも独自のSNSアカウントを駆使するなどの広報活動なされるなど、もう少し何らかの企業努力が必要かとも思いました次第です。

 

 

私的な評価と致しましては、

透明人間の少年と盲目の少女との純愛物語という点で、現代の寓話的な、あたかも詩的な世界観を大切にした凄く素敵なお話しで、浮き世離れしたお話しではありますが、エロティックなシーンも内包しながらも、神秘的でもあり、凄く感動的な良作と感じました。

従いまして、五つ星評価的には、四つ星の★★★★(80点)の高評価も相応しい作品かと思いました。

 

この作品についても、今回、本当に劇場鑑賞して良かったです。

この作品を鑑賞の上、ブログなどでご紹介して下さった皆様方に感謝したいですね。本当に有り難うございました。

 

●映画『エンジェル、見えない恋人』本予告編

 

 

 

 

 

●歌舞伎俳優70人が四条通をお練り(平成30年10月27日)

 

 

 

●京都・南座新開場お練り(平成30年10月27日)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八日目 [DVD] 八日目 [DVD]
2,000円
Amazon

 

神様メール [DVD] 神様メール [DVD]
3,189円
Amazon

 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。★゚・:,。:,。☆

 

 

 

 

 

 

 

TwitterなどSNSでも、一般人の私に対しても、気さくに「はるやん」とご対応して下さっていた、名脇役女優の角替和枝さんが、ガン闘病の末に享年64歳の急逝なされたとの訃報を受け、今はショックで言葉を失うばかりですが、心より故人のご冥福をお祈り申し上げるばかりです。

夫の柄本明さんはじめ芸能一家のご親族の皆様方には、ご心労が溜まることの無い様にとも祈念致しております。

 

 

角替和枝さん。これまで本当に有り難うございました。

そしてお疲れ様でした。安らかにお眠り下さい。

 

※尚、映画『カメラを止めるな!』でもブレイク中の日暮晴美役の女優しゅはまはるみさんが、劇団・東京乾電池出身の元劇団員という事から、角替和枝さんに向けた【東京乾電池としゅはまは】という追悼文を寄せたブログ記事を掲載されていますので、「しゅはま はるみオフィシャルブログ『KeepRolling!!』」より記事をリブログさせて頂きましたので、ご一読下さればと思います。

 

 


 

 

飛べ! ダコタ [DVD] 飛べ! ダコタ [DVD]
3,004円
Amazon

 

 

0.5ミリ [DVD] 0.5ミリ [DVD]
3,136円
Amazon

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。