『カメラを止めるな!』(2017年) #イオンシネマ京都桂川 #カメ止め #上田慎一郎監督 | HALUの映画鑑賞ライフのBlog

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未だブログ記事化出来ていない今年劇場鑑賞した作品が数本ある中、クチコミで、すごく面白いと話題になっていたこの作品が関西初上陸として、地元京都のイオンシネマ京都桂川で公開されると知り、予てから気になっていたのでしたが、先日鑑賞してきまして、噂に違わぬ爆笑必至な映画でしたので、他の作品の紹介を飛び越え、先ずは、この平成最後の夏に現れた、大きな社会現象ともなっている怪物級映画である、このインディーズ系ゾンビ映画『カメラを止めるな!』を紹介させて頂きたいと思います。

 

 

ポスターやCMなどでの<絶賛上映中>という常套句を信じることは非常に稀だと思いますが、この作品に限ってはあながち誇大広告とは言えないくらいに、首都圏のミニシアターでは全ての上映回が満席で立ち見まで出るくらいの大盛況ぶりらしく、関西初上陸のイオンシネマ京都桂川でも、はるばる福井県や滋賀県長浜市、神戸や大阪などから京都桂川まで遠征して鑑賞に来られている観客も多いらしく、本当の意味合いで<絶賛上映中>な映画でしょうね。

 

 

私が観に行った際も、平日の昼間ならば空いているかと思いつつも、約1時間前に劇場に到着したにも拘わらず、ほぼ観客の座席予約で埋まっており、劇場の最後列か若しくは最前列くらいしか残席が残っていないくらいの状況でビックリしました。

電光案内掲示板にも「『カメラを止めるな!』残席少」と表示され、その人気ぶりが窺えました。

 

 

「声を挙げて大笑いした爆笑必至なゾンビ映画の傑作(18.7/23)」

ジャンル:パニック/ホラーコメディ

製作年/配給:2017年/日本

配給:ENBUゼミナール=アスミック・エース

公式サイト:http://kametome.net/index.html

上映時間:96分

公開日:2018年6月23日(土)

監督:上田慎一郎

キャスト:

濱津隆之、真魚、しゅはまはるみ、長尾和彰、細井学、市原洋、山崎俊太郎、大沢真一郎、竹原芳子、浅森咲希奈、吉田美紀、合田純奈、秋山ゆずき ほか

 

 

 

【解説】

あの井口昇監督なども講師を務められていた、映画専門学校「ENBUゼミナール」のワークショップ「シネマプロジェクト」の第7弾として製作された作品で、前半と後半で大きく赴きが異なる異色の構成や緻密な脚本、30分以上に及ぶ長回しなど、さまざま挑戦に満ちた野心作。

「37分ワンシーンワンカットのゾンビサバイバル映画」を撮った人々の姿を描く。

監督はオムニバス映画「4/猫 ねこぶんのよん」などに参加してきた上田慎一郎。

とある自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画の撮影をしていたが、そこへ本物のゾンビが襲来。

ディレクターの日暮は大喜びで撮影を続けるが、撮影隊の面々は次々とゾンビ化していき……。

2017年11月に「シネマプロジェクト」第7弾作品の「きみはなにも悪くないよ」とともに劇場で上映されて好評を博し、18年6月に単独で劇場公開。当初は都内2館の上映だったが口コミで評判が広まり、全国40館以上に拡大。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

▲93席収容のスクリーン11が満席状態でしたので、もう少し収容能力がある大きなスクリーンでの上映が必要かも。

 

 

あのハリウッド映画『ハン・ソロ』の製作費と比較すると、たった2秒も撮れないといった約300万円の低予算映画であり、監督・俳優養成スクールのENBUゼミナールのワークショップから始まったという作品が一般劇場で上映されるのもかなり異色。

公開初日から異例といえる満員御礼は伊達じゃないし、控え目に言ってもホラーコメディ作品としては<傑作>と言っても良いのではというくらいのハイレベルな映画でしたね。

 

 

かなりトリッキーな作り方なので、何を言ってもネタバレになりそうですので、興味が惹かれる人は事前情報を何も入れずに観に行って欲しいですね!その理由は鑑賞すれば分かります。

(出来れば公式サイトの予告編もスルーされることを推奨します。)

 

 

中身にはあえて細部には触れませんが、冒頭の37分ワンカットの長回しの撮影シーンを耐えたら、中盤まで、何か物足りなさを感じながらも、その後は、ドッカン!ドッカン!と大笑いの爆笑の渦でした。

 

 

この『カメラを止めるな!』は、とても評判が良い映画のはずが観初めて、最初の37分間が正直かなり不安で、「本当にこれが面白い映画なのか??」と、かなりの不安がよぎるのですが、しかし、その後から始まるドラマを観ていると、その「不安」こそが、この映画の「肝」だということが解る仕組みになっており、中盤までの最初の1時間は壮大なるネタ振りであって、それこそ映画の文法が変わるといった、映画好きには実にたまらない手法の作品ですね。

 

 

 

所謂、<ゾンビ映画>という括りの体裁ではありますが、映画製作の製作秘話としても面白く出来ているので、ホラーやゾンビに関心がない人でも、ゾンビ映画が好きとか嫌いとか関係なく楽しめる作品でしょうし、万人受けするホラーコメディ映画でしょうね。

 

 

ともかく脚本とアイデアが秀逸。

ここまできれいに伏線の回収を行う映画は近年記憶にないほどでしょうね。

だからこそ心底笑えてくるのですけれどね。

ほとんどがほぼ無名の俳優が演じているのも、逆にこちらの先入観のツボを突かれてしまう。

 

 

37分ワンカット進行の長回しの撮影シーンも見応えがあり、この部分がしっかりと作り込まれてあるからこそ、その後の展開が生きてくる。

ワンカットのパートにも明らかなミスシーンが見受けられるのですが、これが後々伏線となる見事さには感服するほかなかったですね。

 

 

本当にいつ以来なのか、映画を観てこれほどまでに、久し振りにゲラゲラ声を挙げて笑いながらも、熱いものがこみ上げてくるラストカットには、映画愛溢れる演出で、どこかしら、映画『ブリグズビー・ベア』とも似通った映画愛に溢れた微笑ましい映画ながらも、感動を呼ぶようなお話しで、本心より観て良かったと思える映画に仕上がっていました。

 

 

この作品は、映画が大好きな人や、何らかの映像製作に携わったことがある人には超オススメ。

自主製作映画の経験や、小説や漫画やイラストなどのクリエイティブなことを趣味でなされているタイプの人にも深く突き刺さる逸品だと思います。

また、一般企業人であっても、メーカーなどで、納期と予算のある中で、そのクオリティと時間のどちらを優先して妥協点を見つけるか?といった仕事の経験がある人には是非観て欲しい作品でした。

 

尚、この映画は、やはり映画館で観てこそ、劇場内の観客同士での一体感や多幸感が得られる作品かと思いますので、出来る限り実際に映画館に足を運んでご覧になって欲しいですね!

 

 

私的な評価と致しましては、

噂に違わぬ爆笑必至な映画でしたし、これほどまでも見事に伏線の回収がなされていた映画は近年観た事がないほど優れた緻密な脚本でしたので、文句の付けようがないですね。

従いまして、五つ星評価的には文句なしの★★★★★(100点)満点の評価が相応しい作品かと思いました。

 

 

私個人的には、生き返り割引(リピーター割引)で、もう最低2回は観て伏線の回収の見事さに笑い転げに行きたいですね(笑)。

 

▲劇場パンフレット:定価800円(税込)

 

そして、この映画に関してはパンフレットは必須アイテム。

是非とも売り切れる前に鑑賞前に購入しておきましょう。

しかし、実際に中身を読むのは、映画鑑賞後にしましょう。

 

●映画『カメラを止めるな!』予告編

 

 

 尚、昨日発表になったのでご存知の御方々も多いかも知れないですが、ENBUゼミナール単独配給だったのが、大手配給会社のアスミック・エースと手を組み、TOHOシネマズほか全国40館以上の大手シネコンでも拡大上映される運びとなり、7月25日現在で早くも76館での上映館が決定。まさにパンデミック!ならぬポンッデミック現象!

 

こちら京都府内でもイオンシネマ京都桂川に加えて、8月25日から出町座でも上映、少し遅れてですが、9月28日からイオンシネマ久御山、滋賀県近江八幡市のイオンシネマ近江八幡でも上映予定との事。

 

◎映画「カメラを止めるな!」劇場一覧:

→ http://kametome.net/theater.html

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。