『シン・ゴジラ』(2016年) #シン・ゴジラ #シン・ゴジラがいいぞ | HALUの映画鑑賞ライフのBlog

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『エヴァンゲリオン』シリーズの庵野秀明監督による12年振りの国産ゴジラ映画を、公開2日目に観賞に出向きましたが、率直な感想としましては、予想を遙かに上回るほどのあまりにもの大傑作でしたので、まだ他作品の観賞済み映画のブログへの感想記事が追いつかない状態ですが、取り急ぎ、今回は、この『シン・ゴジラ』の感想記事を優先して採り上げたいと思います。

 

「想定外の災害対策映画(16.7/30・劇場・2D・ULTIRA)」

ジャンル:パニック

製作年/国:2016年/日本

配給:東宝

公式サイト:http://shin-godzilla.jp/

上映時間:120分

公開日:2016年7月29日(金)

監督:庵野秀明(総監督)、樋口真嗣(監督・特技監督)、尾上克郞(准監督・特技総括)

出演:長谷川博己、竹野内豊、石原さとみ、高良健吾 大杉漣 柄本明 余貴美子、市川実日子 國村隼 平泉成 松尾論 渡辺哲 中村育二 矢島健一 津田寛治、塚本晋也 高橋一生 三石研 古田新太 松尾スズキ 鶴見辰吾 ピエール瀧、片桐はいり 小出恵介 斎藤工 前田敦子 浜田晃 手塚とおる 野間口徹 黒田大輔、吉田ウーロン太 橋本じゅん 小林隆 諏訪太郎 藤本孝 嶋田久作 神尾佑 三浦貴大、モロ師岡 犬童一心 原一男 緒方明 KREVA 石垣佑磨ほか

 

 

 

 

 

イオンシネマ京都桂川にて、2D・ULTIRAという最新鋭の音響設備のスクリーンにて観賞。

※尚、「ULTIRA」という最新鋭の音響設備のスクリーンであっても、2D上映であれば、追加料金の一切不要。

 

 

 

さて、率直な感想と致しましては、

私の抱いていた当初の予想を遙かに上回る大傑作の映画であり、これまでの着ぐるみゴジラ・シリーズとは明らかに一線を画す作品。

人間ドラマ的なパートは、そのほとんどを極力一切を排除し、ただ、ひたすらに日本国憲法ならびに自衛隊法などの現行法に準じながら、政府とその高官、自衛隊の出動時の要請やその後の対応を中心として、かなりリアルに描いた作風の映画になっていましたね。

 

 

なので、この映画を従来の<怪獣映画>のゴジラ・シリーズと同等に扱って良いものかと思えるほど、今作での庵野秀明監督の脚本は、独特とも言えますが、かなり現実味を帯びたお話となっていて、<想定外の災害対策映画>という趣向とも言える本作は、自衛隊の装備などのかなりの軍事オタクとしても有名な庵野秀明監督らしい作風の映画に仕上がっていたとは思いますね。

自衛隊も全面協力下の映画で、これほどまでに自衛隊に注目して活写した映画は、あの『戦国自衛隊』以来かも知れないですね(苦笑)。

 

ただ、それが故に、従来からのコアな<怪獣映画>としてのゴジラ映画ファンからは、何かしらの批判する声も聞こえてきそうな作品でもありますね(汗)。

 

 

そう言う意味合いでは、かなり大人向けとも言えるゴジラ映画でしたし、実際に、エンタメしている<怪獣映画>を期待して観賞に訪れていたであろうと思われる、私と同じ上映回で一緒だった幼稚園児くらいの幼いお子さん連れの母子の観客は、映画が始まって直ぐに、映画の意味がよく分からないからかお子さんが愚図り出してしまっておられて、お子さんが、ワクワクと期待していた通りのエンタメした<怪獣映画>ではなく、少々難しい<巨大不明生物に対する災害対策映画>であったために、非常に気の毒な感じでしたね。

私も、幼稚園児の頃に、その昔、「東宝チャンピオンまつり」のゴジラ映画で、初めて劇場での映画鑑賞デビューを果たしたという経験を持っていますので、その点では、従来の着ぐるみゴジラ映画の様な子供向けの<怪獣映画>を期待される観客には期待外れになるやもしれないですね。

ですので、決して、その点では万人ウケする<怪獣・ゴジラ>による映画とは言えないかも知れないですね。

 

 

しかし、ある程度の知識を得た大人の観客が観る分には、<想定外の災害対策映画>という点では、明らかにあの3.11以降の映画として、皮肉たっぷりにとても良く出来たシミュレーション体験となっており、非常によく出来ていましたね。

 

もう50歳手前の大人のオッサンの私からすれば、従来からのゴジラ映画を含めて、この『シン・ゴジラ』が最も説得力のある映画の様にも思えましたし、大傑作かとも思いましたね。

 

 

「現実」対「虚構」というコピーライトの通り、あくまでも最たる「虚構」であるのは、ゴジラのみに過ぎず、あとは、「現実」的に、(怪獣とは呼ばず)、<巨大不明生物>が出現した際には、日本国政府は一体どの様に対応するのかといった一連のシミュレーションが見られて興味深く観賞することが出来ましたね。

 

 

これまでの<怪獣映画>のお話の流れの様に、未確認生物や巨大不明生物に詳しい風情の博士が政府に協力しようにも、今作で登場する<自称・専門家>はみんな役に立たちません。また当然の事ながら、平成の着ぐるみゴジラ・シリーズにおける自衛隊の特殊兵器・スーパーXのような非現実的な秘密兵器なども登場しません。従って、ひたすら現状の自衛隊が保持・使用出来うる通常兵器を使っての<駆逐活動>となります。

 

 

『巨神兵東京に現わる』でも組んだ樋口真嗣監督、尾上克郞監督と再びタッグを組んだ本作。

そもそも<特撮愛>がある庵野秀明監督らしく、着ぐるみではなく、今作は、CGを使い全面的にフルCGで描いたゴジラではありますが、気心が知れたもの同士による特撮ということから何気に古き良き時代の香りがするかも知れないですね(笑)。、

 

 

 

総勢329名というキャストの多さが話題にもなっているらしいですが、そのうちの数十名かは私も確認出来ましたが、そのほとんどは誰が誰だか分からない程度に次々とキャストが入れ替わり立ち替わりと通り過ぎていくといった感じでしたね。

 

 

 

 

 

 

主要キャストは、この台詞の量や情報量を処理しきれないほどぶち込んだために、映画の上映時間の尺の2時間以内に無理矢理に収めるためなのか、異常なくらいの早口言葉の様に、専門用語を繰り出した台詞廻しであったり、英語の台詞も字幕翻訳をちゃんと読み終える余裕もないほどしたので、細部に至っては理解出来なかった部分も多々ありましたが、何故だか判ったような気になる説得力がある台詞廻しになっていたから不思議と言えば不思議でしたね(汗)。

 

 

それと今回のゴジラは東京湾に突如出現し、蒲田に上陸後「変態」を遂げながら、川崎方面に進行し多摩川を超え首都・東京へと向かうところが特徴的でしたが、これからご覧になられる御方々のネタバレになるとダメなので詳しくは述べませんが、出現時のゴジラは自分の目を疑うほど「異常なくらいに気持ちが悪い」様な出で立ちであったとだけ申しておきますね。

 

 

「巨大不明生物特設災害対策本部」の会議の際のBGMなど、あの「踊る大捜査線」の中でも使用されていた様に、今作も鷺巣詩郎さんの音楽だからか、実に「エヴァ」っぽさでいっぱいでしたね。

 

 

しかしながらも、主要なBGMには、昭和のゴジラ音楽の産みの親・伊福部昭さんの音楽を採用している点など、従来からのゴジラ映画をリスペクトしている点がハッキリとうかがわれたのは良かったでしたよね。

 

 

<想定外の災害対策映画>という趣向ともいえる作風から、日本国憲法ならびに自衛隊法などの現行法上における自衛隊出動要請の際の手続き上の問題点。或いは、唯一の被爆国である日本において<ゴジラ≓反核の象徴>という点もよく描ききっていた点も良かったですね。

 

 

私的な評価と致しましては、

従来の着ぐるみゴジラ・シリーズからは一線を画す映画であり、またハリウッド版『GODZILLA』とも異なる、現実至上主義的な<想定外の災害対策映画>という趣向ともいえる作風でしたので、<怪獣映画>に憧れる幼いお子さん達にはイマイチかも知れない作品であり、決して万人ウケする映画ではないでしょうが、もうかなりの年配の大人である私たちにとっては、リアリティを追求したとても面白い出来栄えの映画であり、今回は文句なしの五ツ星評価の★★★★★(100点)満点の評価にも相応しい映画とも思いました。

 

 

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で、観賞翌日も、あまりにも映画『シン・ゴジラ』の興奮がなかなか醒め止まないので、翌日に、再度、シネコンまで関連グッズを購入に出向きました次第でした。

 

次回、機会があれば、是非とも、今度は4DXで観賞してみたいと思えるほど面白かったですね♪

 

●『シン・ゴジラ』関連グッズ

 

▲パンフレット(850円)

 

▲クリアファイル(540円)

 

▲ボトルキャップマスコット(650円)

 

●映画『シン・ゴジラ』予告2

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。