今回は、ノスタルジックな少年たちによるハートフルコメディ映画『リトル・ランボーズ』をご紹介致します。
「RANBOWに憧れて(11.2/3・劇場&DVD)」
ジャンル:人間ドラマ
原題:SON OF RONBOW
製作年/国:2007年/英=仏
配給:スタイルジャム
時間:94分
公式サイト:http://rambows.jp/
公開日:2010年11月6日(土)
監督:ガース・ジェニングス
出演:ビル・ミルナー、ウィル・ポーター、エド・ウェストウィック、ジェシカ・スティーブンソンほか
PG12
首都圏から遅れること、昨年(2011年)の2月3日に、京都市内のミニシアター系映画館にて劇場鑑賞。
今回、DVDにて、再度、鑑賞し直しました。
率直な感想と致しましては、
先ず、シルベスター・スタローンの、あの『ランボー』シリーズをそれほど観た事の無い私でも、充分に楽しめる映画でした。
むしろ、あまり『ランボー』シリーズを知らない方が楽しめるかもしれない映画でもありましたね。
また、何かに憧れたり、何かに夢中だったあの頃、アイドルや、ヒーロー・ヒロインの物真似をしては、成り切っては、はしゃいでいたあの頃。
そんな子供時代を想い出させてくれる、2人の少年を軸にしたノスタルジックなハートフルコメディ映画で、ラストには、観客の1人である私も、思わず大泣きしてしまうほどの大団円が用意なされていた、まさに秀作でした。
何度、観ても、この映画には泣かされてしまいますね。
そして、また、この『リトル・ランボーズ』の邦題に違和感のお有りの御方も居られるかも知れないですが、この作品の主人公は2人ですので、原題の『SON OF ROMBOW(ランボウの息子)』の一人称(単数形)よりも、あえて二人称(複数形)の『ランボーズ』にしたのではないかとも思われましたので、これはこれで良かったかなと思われましたね。
それと、映画が始まって、直ぐには、私には、恥ずかしながらも、1980年代のイギリスが舞台の映画とは全く解らない作品でしたが、ビデオ機材が、やたら古臭いのと、そして、小学校のコモンルームと呼ばれる娯楽室でのBGMにデュラン・デュランの『ワイルド・ボーイズ』が流れた辺りで、ようやく、この映画が、遡ること、1980年代が舞台なのだと気が付きました。
●小学生にしては、おませな娯楽室(コモンホール)
この作品の大まかストーリーと致しましては、
1982年のイギリスの片田舎。
主人公の1人のウィル・プラウドフット(ビル・ミルナー)は、11歳の小学校5年生。父親の居ない家庭で、母親と妹と祖母との3人で暮らしており、一家は、あの『刑事ジョンブック/目撃者』で知られるアーミッシュとまではいかないまでも、<プリマス同胞教会>という、厳格な戒律の下で育てられたためか、音楽や映画、テレビなど、同年代の子供達が夢中になっているもの全ての娯楽を禁じられて育てられていました。
そんな、あらゆる娯楽を禁止されたウィルの唯一の娯楽は、<空想世界>に没頭し、学校内のトイレや、聖書などに落書きをすることのみでした。
そこには、怪獣やヒーロー、謎の生き物など何でも有りで楽しくて仕方がなかったのでした。
そんな或る日、ウィルは、もう1人の主人公たる、学校でも一番の不良少年リー・カーター(ウィル・ポールター)と知り合いますが、リー・カーターも、また父親が居ない家庭に育ち、更に母親も家を空けがちだったために、留守がちな母親に代わって横柄な兄の朝食を用意するといった、必然的に自立せざるを得ない環境下にあり、子供らしい遊びが出来ずに育っていました。
そして、この、ひょんな事から知り合った2人は、先ず、リー・カーターが、純粋無垢なウィルの性格に付け込み、兄の(エド・ウェストウィック)のビデオカメラで自主制作しようとしていた映画のスタントマンにウィルを起用しようとし、ほとんどイジメの様に、ウィルに危険なスタントを要求している日々だったのでした。

しかし、或る時、ウィルがリー・カーターの家を兼ねた老人ホームの奥の1室で、映画『ランボー』の盗撮ビデオを観てしまい、彼は、その産まれて初めて観た映画のヒーローのランボーに感激し、人生最初で最高の衝撃を受け、憧れを抱いて、更には、ウィルは、リー・カーターが兄の(エド・ウェストウィック)のビデオカメラで自主制作しようとしていた映画に『ランボーの息子』として自分自身で主演することを宣言し、主演はウィル、監督は、リー・カーター。そしてこの2人のエキサイティングな映画作りが始まりました。
といったストーリー展開の映画でした。
●ウィルの頭の中の『ランボー』になった自分自身
本作品を観ていた私も、当初は、<厳格主義の家庭>に育った、ウィルの境遇が、映画やテレビやポップスなどの音楽までもが禁止され<夢想に耽るしかない>といった状況が、いたたまれなくて可哀相で仕方なかったのですが、途中から、フランスからの交換留学生がやって来て、その交換留学生の中でも、特に、人気者のディディエ(ジュール・シトリュク)が彼らが映画を撮っていることを知り、自分も出演したいと申し出て来た辺りから、『ランボーの息子』役たる、ウィル自身が、あまりに深く映画作りに没頭していくことから、逆に、自分自身を見失っていきましたので、そんなウィルよりも、むしろ、<放任主義の家庭>に育った、リー・カーターの方が、スゴく切なくて可哀相になっていく側面もあるといったストーリー構成でもあり、実に、心揺さぶらせられましたね。
そう言った意味合いでは、2人の両極端な家庭環境や、その子供達同士での、友情のみならず、子供の抱く薄情さも同時に巧く描いており、そこは、確かに子供目線でリアルな感じも致しましたね。
ラストは、お約束通りの大団円だったのかもしれないですが、私にとっては、意外な展開に、本当に涙が溢れて大泣きしてしまいました。
何度、この作品を観ても、このラストには泣かされますね。
この作品が、PGー12指定なのは、小学生がタバコを吸ったり、キスしたり、万引きしたりするシーンが多いからかもしれないですが、なにげに『ニュー・シネマ・パラダイス』や『スタンド・バイ・ミー』などの映画を彷彿させる<映画愛>溢れる作品でもありましたので、出来れば、数多くの子供達にも是非とも観て欲しい逸品でした。
尚、エンディングロール最後の最後まで席を立たないことをお勧め致します。
(ウィルとリー・カーターの実に可愛い会話でオチが付いています。)
私的な評価と致しましては、
少々甘口評価になるかもしれないですが、こういったノスタルジックなハートフルコメディ映画は大好きですので、ほぼ満点の★★★★☆(90点)を付けさせて頂きました。
※尚、この作品での好演により、問題児のリー・カーター役のウィル・ポールター君が、あの『ナルニア国物語・第3章/魔法の島』の、ナイスなキャスティングな、嫌われ者の従兄弟のユースチス役を射止めたことも記憶に新しいですね。
お勧め作品です。
●映画『リトル・ランボーズ』劇場予告編
- リトル・ランボーズ [DVD]/Happinet(SB)(D)

- ¥3,990
- Amazon.co.jp













