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ロンドン野ざらし紀行・・・その2


空乏層のブログ

相変わらずの交通渋滞、どんよりした空、これがロンドンのダウンタウンだ。

滞在一ヶ月ともなると、仕事以外の時間の過ごし方も余裕が出てくる。ランチで外に出た時にはカメラを持って出る様にしていた。一番気に入っているダウンタウン(シティー界隈)の街の風景がこの写真、ダブルデッカーこそ走ってはいないが、煤に汚れたビルの間から見るビッグ・ベンもまたロンドンらしき風情だと思う。ステッキと葉巻でも咥えて散歩でもしようものなら、明治維新時代のジャパニーズ・デレゲーションと間違えられそうだから止めておこう。それでなくとも、たんそく、がに股、めがねにカメラとくれば、誰が見たってジャパニーズだ。この当時は£(スターリング・ポンド)=¥250の時代、”Japan as number 1”などという冷やかしの掛け声ばかりが聞こえてきたのを覚えている。規制緩和の嵐が舞い、とうとう赤字から抜け出した英国は威風堂々としていた様である。それを真似したどこかの宰相、今は21年度予算に2度は賛成票を投じないとか、投じるとか、・・・。

ちなみに、ビルの壁の煤汚れは暖房に炊く石炭の煤だそうだ、市の予算が余ると、やおら掃除を始めるから、いまだ斑な壁面で我慢しているらしい。古さと伝統とは比例する国とそうでない国がある様で、それもまた愉快な話題だ。

ロンドン野ざらし紀行・・・その1

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ロンドンの地下鉄のセントラル線に「EALING BROADWAY」という駅がある。この駅のキオスクのおばちゃんには随分世話になった。公衆電話の掛け方から小銭の数え方、映画の切符の入手方法と、市民生活をしていく上でのこまごました事柄を教えてもらったのだ。ロンドンに赴任した最初の2,3週間はそんな日常生活向きのことでは何の苦労もないホテル住まいだったが、郊外にアパートを借りた瞬間からこの問題に直面した。ホームに滑り込んできた電車のドアが開かない、黙って見ていたらそのまま行ってしまった。また次の電車が来たが、以前と同じ結果だった。三番目の電車が来たとき、たまたま私の他に乗客がいて、なんと自分でドアを開けて電車に乗るではないか!それを見ていたキオスクのおばちゃん、見るに見かねて、それ、ダッシュしなさい、と叫んでくれた。言われた通り、ドアが閉められる前に、ジャンプ・オンして無事自分でそのドアを閉めて、出勤に成功した。以来、それが縁でどんな細かなことでもキオスクに訊きにいったものである。残念ながら、ひじょうに可愛らしい昔のロンドンっ子なのだが、写真に撮られるのを嫌がったため、このおばちゃんの写真は無いのであしからず。

ちなみに、今ではダウンタウンの地下区間を抜けた丘の区間ても、みな自動のままになっていて、東京の丸の内線に乗る要領と少しも変わらない様である。




幸せいっぱい!

草花絢爛の聖母より嬉しいバレンタイン・カードが届きました。春の魁をありがとうございました!