愛をうたう -8ページ目

愛をうたう

ショウジョウハイライト明香のアタマ


好きな人に会いに行く。


美味しいものを食べる。


同じことで笑う。


またねと別れる。


少し淋しくなる。


歩く。


とにかく歩く。


夜の風はまた少し温度を上げた。


歩く。


まるで何かを振り払うように。


大事なものを温めるように。


そして歩く。


まだまだ歩き足りない。


もうすこし


あとちょっとだけ。




ドアを開ける。




頭の中ごとシャワーで流す。


そして


それでも残ったものを撫でてみる。


やっぱり私は私のまま。



今日が終わる。


もう少しだけ今日のままでいたいけれど


明日はもうすぐそこ。




私の毎日は当たり前の顔をする。


当たり前の顔をして私に笑いかける。



今日の日よさようなら

また会う日まで。






何かひとつ

大事なものがあって

何かひとつ

守りたいものがある


それは確実に揺るぎないのだけれど

夜の風なんかに当たって歩くと

時折落ち着かなくなる



自分の今までと

今の自分を比べるなんぞ

あまりにナンセンス

歴史はそんな単位で私を生かしてはいない



地面を踏みしめるリズムが

自分のスピードじゃなかったとしても

別に大したことじゃない

むしろその方が良いことだってある



言いたいことも

別に話したいことがあるわけじゃない

何となく

そこに居ることで息が出来る夜がある






武士は食わねど高楊枝



春はすぐそこ

蕾が開く音は聞こえるだろうか




一緒にしたかったことはたくさんあったはずだけれど

出来なかったことはもううまく思い出せない。



時間は流れる。



いつかの夜に

曲がり角にあたる度にじゃんけんをして

勝ったほうに道を折れながらずっと歩いた。

お店を見つけたら夜ご飯を食べようって言っていたのに

一向にお店は見つからず

時間ばかりが経ってお腹もペコペコだったのに

どちらも最初に決めたルールをやめようって言わなかった。


何時間歩いたのか

そこがどこだったのかはっきり思い出せないけれど

最後に見つけて入ったうどん屋さんで食べたおうどん美味しかったね。

帰り普通に歩いて帰ったらあっという間に着いて大笑いした。


結局そんなことばかりだったけど

いつも楽しかった。



何を諦めて

何に期待して

ダメにしてしまったんだろう。



私の知らない時間と

あなたの知らない時間が

私たちの間に平等に流れて

私たちは当たり前の顔をして暮らしている。


もうあの時2人の間にあったものとは違うけれど

幸せを願う気持ちは変わらない。



生まれ変わったってどうせまた出逢う。

その時

私はあなたを何と呼ぶのだろう。