ニューヨーク1997(1981) | あの時の映画日記~黄昏映画館

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 ニューヨーク1997(1981)

 

発想と設定はめちゃくちゃいい近未来SF敵中突破アクション。
島全体が刑務所と化したマンハッタン島に大統領専用機が不時着。
かつての特殊部隊員で悪党のスネーク(カート・ラッセル)が、自らの無罪放免と命をかけて大統領を救い出すミッションに挑む。

荒廃したマンハッタンの街並みの描写や、場末感満載のブロードウェイなどもとても興味深い。

ものすごく面白くなりそうなこの物語にもっと欲しかったのはスピード感。
立ちふさがる障害を突破する描写が丹念過ぎたため、このジャンルの作品に欲しい“爽快感”が少々失われたのは残念。
アクションシーンも、もっさりしている。
ウォルター・ヒルあたりが監督していたら、大傑作になっていたかもと考えてしまいました。

ラスボスの存在感が少々薄かったのも弱点。
大統領を張り付けにして銃を乱射する場面などはとてもいいのだから、もっとクレイジーな描写が欲しかった。

今、ネタ不足で続編ブームのハリウッド。
本作なんかは良い素材じゃないの!

進行中なのだそうですがね。

 

 

『ニューヨーク1997』Escape from New York(1981)米

ジョン・カーペンター監督 99分

1981年(昭和56年)5月日本公開