ショーン・コネリー＝ジェームス・ボンド。
この方程式によって大ヒットした007シリーズ第6弾。
が、ショーン・コネリーが、
自らのイメージの固定化を嫌ってシリーズを一旦降板したのが本作です。
ですから、従来の方程式のシリーズが好きだったファンからは総バッシングを喰らうことになってしまいました。
ショーン・コネリーの後を継いでジェームス・ボンドには、
ジョージ・レーゼンビーが扮することになった。
しかしコネリーボンドの復活を願う声が強くレーゼンビーは本作のみのボンド役となる。
確かにレーゼンビーのボンドは、
コネリーのような野性味には乏しくロジャー・ムーアのようなユーモアもない。
不人気作のスケープゴートにされるのもわかるのだが、
結構頑張ってるよ。
そして、本作。
世間で言われているような駄作ではない。
むしろシリーズの上位においてもいいくらいの出来栄えだ。
これは断言できる。
理由は、
シリーズ唯一のラブ・ストーリー仕立てになっていてロマンティックだから。
本作に登場するボンド・ガールはダイアナ・リグ。
彼女はシリーズの他の作品のようにお色気一辺倒ではない。
露出で言うとシリーズで一番少ないのではないか。
※ここからネタバレはいります
そんな彼女が海岸で自殺しようとしているのをジェームス・ボンドが助ける。
カジノで大負けした彼女を救ったりするうちにボンドは彼女に真剣に惚れてしまう。
雪山の脱出アクションや雪上カーチェイスをしながら追手から逃げた二人は山小屋へ避難する。
従来のボンドシリーズであれば、
当たり前のようにここでMake Loveとなるのだが、
この作品ではなんとボンドが、
「初夜まではやめておこう」と自ら言いだして二人は別々に寝るんだよね。
大雪崩からの脱出（このシーンは本当に見事）や、
お馴染みの敵のアジトの大爆破シーンのあとイギリスに戻ったボンドは、
なんと彼女と結婚してしまうんだよ！
花飾りのついた車に乗ってハネムーンに出かける二人だったのだが、
執念深い敵に追われて・・・
そして物語は
シリーズ唯一のBad Endへ。
あんなに悲しいエンドシーンはないよ。
「子供はたくさんほしいね」なんて普通の会話をしていたのに。
ボンド・ガールのダイアナ・リグが、
私の大好きなロミー・シュナイダーにちょっと似ていて気品があって良かった。
ダイアン・キートンにも似てるかな。
ボンドのレーゼンビーにもうちょっと魅力があればなあ・・・
本作でレーゼンビーはクビになり、
次作からはショーン・コネリーがカムバックすることになる・・・・