ベイビー・ドライバー | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
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ベイビー・ドライバー』 原題:Baby Driver

2017年(米) エドガー・ライト監督作品

 

ブロガーさんたちの評判がとてもいいので観てきました。

ケヴィン・スペイシーに雇われた若者が、

犯罪者を逃がす凄腕ドライバーになるお話で、

監督はエドガー・ライト。

 

細かいストーリーは他のブロガーさんに詳しいのでカット。

久々に本格的なカーアクション映画を観たなあという印象。

懐かしいアメリカン・ニューシネマの香りもした。

 

ウォルター・ヒルの『ザ・ドライバー』(1978)と、リチャード・C・サラフィアン監督の『バニシング・ポイント』(1971)を合わせたような内容ですが、

カーチェイスの描写が鮮明で分かりやすく、

そこにロックを中心とした音楽がかぶさるので生理的に盛り上がる。

 

脚本家上がりのエドガー・ライト監督は相当な映画ファンであることがうかがわれ、劇中でボニーとクライド(俺たちに明日はないの主人公ね)が出てきたり、さらには9時から5時まで(コリン・ヒギンス監督作品で主題歌はドリー・パートン)がさらっと出てきたりするシーンはニヤニヤさせられる。

 

主人公が、

幼い時のトラウマのため、

常にヘッドフォンで音楽を聴いており、

ドライバーの仕事をするときにイメージに合った選曲をして覚醒するのが物語のポイントなのだが、

エドガー監督は同時にちょっと懐かしめのロックにも思い入れがあるようで、気の利いた選曲にも表情が緩んでしまう。

 

もどかしい恋愛描写が最小限に抑えられているのも本作の魅力で、オープニングからいきなりのカーアクション全開にもうれしくなった。

それでもヒロインは魅力的。

 

個人的な嗜好で恐縮なんですが、

自称『スバリスト』の僕にとって、

そのオープニングの派手なカーアクションシーンの車が、

スバルのWRXなのにも拍手。

 

結構ゴアなシーンがあり、

銃の乱射シーンでは残酷といってもいいほどの描写があるので、

そういったシーンが苦手な方は注意といったところか。

 

普段は温厚そうな悪者がクライマックスで、

撃たれても撃たれても死なないところなんかは、

『ターミネーターかよ』ってつっこんだり。

 

久々に脳内トランス状態になれる、

小気味のいいアクション映画で、

ブロガーさんたちの評判を信じて正解でした。

 

ただ、

パンフレットが売り切れていたのが残念でした。

 

 

昭和音楽祭