ションベンライダー | あの時の映画日記~黄昏映画館

あの時の映画日記~黄昏映画館

あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます

『ションベンライダー』

1983年(日) 相米慎二監督作品

 

ワンシーンワンカットの長回しで知られる相米監督の小品。

 

学校でいつもデブ長にいじめられていた、

ブルース」(河合美智子)、辞書(坂上忍)、ジョジョ(永瀬正敏)の3人が、

今日こそ復讐してやると思い立った目の前で、

デブ長はやくざ風の男たちに誘拐されてしまう。

 

3人はデブ長を助け出すために、

デブ長を連れ去った組員を連れ戻すように組長に命じられた、

ヤク中のゴンベエ(藤竜也)と救出作戦に向かうのだが・・・

 

かなり無理のあるストーリー展開。

これだけの事件が起こっているのに、

警察はほとんど無関心。

 

結構撃たれたりしているのだが、

なんとなく物語は進行する。

 

ヤク中のゴンベエと付き合いがある巡査が、

船上で焼身自殺を図るのも、

悲劇とみるべきか、あるいは喜劇なのか。

 

単調な展開を避けるために、

舞台は横浜、熱海、名古屋、大阪(と思われる)と転々とするが、

意外なほど効果は上がっていない。

 

相米監督だから、

例えば雨の遊園地での少年たちと藤竜也の別れの場面や、

窓越しに花火が乱舞する部屋での格闘シーンなど、

場面ごとに印象に残るシーンは多いのだが。

 

カメラワークも、

デ・パルマ監督並みに、

計算しつくされているのだが。

 

男なのか女なのかわからないブルースを演じた河合美智子も、

魅力全開とはいかず。

 

ストーリー的にもちぐはぐになってしまい、

ワンシーン、ワンカットが裏目に出たようだ。

 

今やご意見番タレントとなっている、

坂上忍の、

まだ幼い表情が観られるのが、

せめてもの救いかな・・・

少年たちの夏の日の思い出というものにするには、

もちょっとペーソスがほしかった。

 

 

 

 

懐かしい楽曲がいっぱい!

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