超個人的1979年制作映画BEST10 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます

ついに70年代も終わりになりました。

制作年ごとに作品を取り上げていくといろいろ発見があり、

ほんとに楽しいです。

個人的に12月に資格試験を受験するので、

なかなか頻繁に更新できないのでもどかしいですが、

今回もお付き合いお願いいたします。

西部劇の巨星、ジョン・ウェインがなくなられたのはこの年でした。

 

『1979年の主な出来事』

  • 米国と中国が国交樹立
  • 初の国公立大学共通一次試験実施。
  • 日産自動車が「サニーカリフォルニア」を発売。(初めて買った車がこれ。中古でしたが)
  • 大阪市住吉区の三菱銀行北畠支店で猟銃事件(三菱銀行人質事件)。
  • 江川卓が阪神と入団契約、即日、巨人の小林繁とのトレード成立。
  • シャープが世界初のダブルラジカセ「ザ・サーチャーW」を発売。>
  • ソニーがヘッドホンステレオ「ウォークマン」を発売。
  • TBS系で人気学園ドラマ『3年B組金八先生』放送開始。
  • 広島が4年ぶりのセ・リーグ優勝を決める。

【超個人的1979年制作映画BEST10】

 

1位:『地獄の黙示録』 フランシス・コッポラ監督作品

 

初めてこの作品を劇場で観た時の衝撃は忘れられない。ヘリコプターの音、画面を行きかうヘリコプター、ナパームで焼かれるジャングル、流れてくるドアーズのジ・エンド。このオープニングだけで呆然としたのに、サーフィンをやりたいがために村をワルキューレを流しながら空爆するキルゴア中佐、バニーガールに殺到する兵士たち、指揮官のいない橋を守る兵士・・・など実に腐った映画だ。だけど素晴らしい。初めて映画を“体験”した。

2位:『ブリキの太鼓』 フォルカー・シュレンドルフ監督作品

 

大人になるのが嫌で、自ら成長を止めてしまった少年オスカル。少年は太鼓をたたいて奇声を発するとガラスが割れる超能力を持つ。そんな少年の目を通じて描かれる1927年から1945年に至る激動のポーランド史。ナチスの行進がオスカルの太鼓でワルツに変わってしまうシーンなどはユーモアがあるが、ドイツ映画らしい強烈なグロテスクシーンもある。

 

3位:『クレイマー・クレイマー』 ロバート・ベントン監督作品

 

公開当時より、子供ができてから観た時のほうが泣いた。家庭のことを顧みない夫ダスティン・ホフマンとジャスティン・ヘンリー少年をおいて『自分を取り戻したい』と男にはよくわからない理由で妻メリル・ストリープが家出。急に降ってわいた子育てに戸惑いながらもなんとかこなしていくホフマン。そこに妻が子供を取り戻したいと法廷闘争に持ち込み・・・。最初はめちゃくちゃだった親子二人で作るフレンチ・トーストが後半にはきちんとできるようになる。そんな細かい描写の連続に涙、涙。ギターとマンドリンの協奏曲が印象的。

 

4位:『リトル・ロマンス』 ジョージ・ロイ・ヒル監督作品

 

IQが抜群に高い少年少女が、詐欺師にベネチアのため息の橋で日没にキスを交わせば永遠の愛が得られるという話に感化されて二人で決行。両親をはじめ大人たちは誘拐事件と勘違いしてしまったからさあ大変というお話で、男の子が映画ファンだという設定がうれしく、『スティング』や『明日に向かって撃て』などの名場面が挿入されているのがうれしい。そしてラストは胸が苦しくなるほど切なくなる。少女に美少女ダイアン・レイン、詐欺師の老人にローレンス・オリビエ。

 

5位:『マンハッタン』ウディ・アレン監督作品

 

ガーシュインの“ラプソティ・イン・ブルー”が流れモノクロのマンハッタンの夜空に花火が上がる。女子高生みたいな彼女と同棲しているウディ・アレンの恋愛模様は相変わらずじれったく、ダイアン・キートンが気になる存在として現れると心移り。結局いつもの通りしょんぼりというウディお得意の失恋ロマンス。モノクロで描かれたニューヨークの街が、もう一つの主役。

 

6位:『ウォリアーズ』 ウォルター・ヒル監督作品

 

前年のBEST10で5位に挙げた同監督の『ザ・ドライバー』よりもパンチが効いて面白い!不良グループの集会でそのボス的存在の人間が射殺され、誰かが犯人は『ウォリアーズ』というグループの仕業だと騒ぎ立てたために、ウォリアーズの面々は自分たちの縄張りであるコニーアイランドに戻らなければならない。移動手段には主に地下鉄を使うのだが、各駅にの待ち構えるはいろんなコスプレをした不良グループたち。ラジオのDJが状況をレポートしながら物語が進むのが面白い。

 

7位:『オ-ル・ザット・ジャズ』 ボブ・フォッシー監督作品

 

ボブ・フォッシー版『81/2』といえる幻想的な世界。振付師のロイ・シャイダーが毎朝薬を飲みながら『It's showtime』と演出に臨む。彼の周りを取り囲む女性たちや死神。自分の死への旅立ちまでもショーにしようとする執念を華麗なダンスと音楽で描いたカンヌ・グランプリ受賞作。ちなみに現代の意味は『なんやかんや』らしいです。

 

8位:『ヤング・ゼネレーション』 ピーター・イェーツ監督作品

 

大学に行かずに毎日を過ごしているおちこぼれ4人組。そのうちの一人デニス・クリストファー。イタリアかぶれの彼は自転車レースに参加しイタリアチームと対戦することになるが。悪どい作戦を仕掛けてくるイタリア勢が嫌になりラストにはフランスかぶれになっているのが楽しい一篇でした。石切り場の風景が美しい。

 

9位:『十八歳海へ』 藤田敏八監督作品

 

日本映画ではこれを選びました。相変わらず鬱屈する日本の青春。『死にっこゲーム』が哀れだ。

 

10位:『ローラー・ブギ』 マーク・L・レスター監督作品

 

正直言って名作でも何でもありません。本来ならBEST10には似つかわしくない作品かもしれません。でも、そこは“超個人的”ということでこの順位に。嵐のように過ぎ去っていったローラーディスコブーム。お嬢様と少年のひと夏の恋がローラー・ディスコを背景に描かれる。エクソシストとは正反対の超健康優良児に成長したリンダ・ブレアがキュートで、お約束のラストの別れのシーンには熱くなりました。

10位のローラーブギだけはご愛敬ですが、この年は充実してますね。『チャンス』や『チャンプ』日本映画では『太陽を盗んだ男』なんかもこの年だ。『さらば青春の光』や『ローズ』なんかも捨てがたいなあ・・・

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