1979年(米)ウディ・アレン監督作品。
「アニー・ホール」「インテリア」を経て、上昇気流に乗るアレン監督がニューヨークの哀愁を音楽とともに描く傑作。
『マンハッタン』
ニューヨークは行った事がありません。
でも、小さな時から憧れの街でした。
そんな気持ちをさらに熱くさせたのがこの作品なんです。オープニングの花火、ガーシュインの音楽、高層ビル街、少しインテリ臭い大人たちの会話、そして色彩を感じさせるモノクロ撮影。
それら全てが、私を夢中にさせたのです。
物語は、アレンお得意の複数の恋愛交錯劇です。
アイザック(W・アレン)は娘位の年齢の女子高生トレーシーとの愛の生活を続けている。
コメディの売れっ子作家なのだが今はシリアスな作品を書こうと奮戦中。
トレーシーはアイザックに夢中で、アイザックはこれ以上深みにはまるのに危惧を感じている。
親友は、大学の文学部教授のエールとその妻エミリー。
仕事オンリーのエールと、結婚12年の子供を欲しがっているエミリー。
少し二人の関係は微妙になりつつある。
アイザックは2度の離婚歴があり最初の妻は麻薬に溺れ、2番目の妻ジル(メリル・ストリープ)は一児をもうけながらレズビアンに走ってしまった。
ジルは、アイザックとの結婚生活を暴露した小説を書こうとしていた。必死に執筆を中止するようジルに懇願するアイザック。
しかし、ジルは相手にしない。困惑するアイザック。
その落ち込んだ心を優しく慰めてくれるのは、純粋な心を持つトレーシーだった。
ある日、近代美術館を見物中のアイザックとトレーシーは、女性連れのエールと出会う。
彼女の名はメリー・ウィルキー(ダイアン・キートン)。ラドクリフ大学出身の雑誌ジャーナリスト。いかにもキャリア・ウーマンという彼女にアイザックは惹かれてしまう。
再びパーティーで出会った二人は、意気投合し夜がしらみはじめるまで、マンハッタンのポイントを散策するのだった。
それから、メリーからアイザックへのデートの申し込みがあった。どうやら、エールとの関係がおかしくなったらしい。雷雨の中でのプラネタリウムのデート。そして、一夜を共にする。
成熟した女性のメリーに夢中になってしまったアイザックはトレーシーに別れを切り出す。トレーシーにロンドン留学をしきりに勧めるのだった。
しかし、アイザックとメリーの関係は長くは続かなかった・・・
我に返るアイザック。トレーシーを愛している・・・
しかし・・・
この映画では、アレンタッチとも言うべき演出が冴えていますが、この後の「ブロードウェイのダニーローズ」や「カイロの紫のバラ」、「ハンナとその姉妹」などと比べると少し気取ってるように感じます。
でも、その分ウディ臭さが強くでていて好きな作品です。
俳優たちはみんな好演。アニー・ホール、インテリアに続いてダイアン・キートンが特に秀逸。
是非観てください!
がちゃん
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