祭りの準備 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます



祭りの準備

1975年(日) 黒木和雄監督作品


ちょっとブログの間隔が開いちゃいました。

実は12月のこの忙しい時期に引っ越しをしたんです。

前より1部屋増えて広くなって、

日当たりもよくなって快適です。


さて、今回は「祭りの準備」です。

閉塞感いっぱいだった時代の代表的な一篇です。


主人公は信用金庫に勤めながらシナリオ作家を志している。

舞台は高知県の港町。

東京にあこがれる主人公にとってこの町はあまりにも狭かった。


自分を溺愛する母親にうんざりしながら、

悪友たちと酒を呑み、

父親は女狂い。


その悪友の妹は大阪に出たものの、

ヒロポン中毒になって精神薄弱となり、

夜な夜な砂辺で男をあさっている。


主人公も馬鍬りたいと思い砂辺へ行き、

ことに及ぼうとするが、

なんと祖父に寝取られてしまう。


やがてその女は妊娠。

祖父は自分の子供だと信じるが、

出産した途端女は正気を取り戻し、

祖父を避け毛嫌いするようになる。


そして祖父は自殺、

悪友は強盗殺人を犯したりと、

陰惨な毎日が続き、

ついに主人公は東京行を決意するのだが・・・


鬱積した気持ちを物語化して彼女に聞かせる主人公が痛々しい。

自分以外の人間はなんて気楽に生きているのだろうと思う気持ち、

誰にでもありますよね。


とても狭い世界の中での男と女の愛憎劇でもあります。

ハナ肇演じる父親の軽薄さは主人公の生真面目な性格と対になる。


主人公の彼女が竹下景子。

とても可憐でした。

昭和の清純な少女。


’70年代を語るうえで、

外すことができない本作。

時代が今でもとても興味深いです。


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