バラキ | あの時の映画日記~黄昏映画館

あの時の映画日記~黄昏映画館

あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます





バラキ』 原題:Valachi Papers
1972年度(伊=仏) テレンス・ヤング監督作品

この年、アメリカでは「ゴットファーザー 」が作られました。
こちらもニューヨークマフィアの興亡史、本場といいますかイタリア版です。
そしてすべてが実名。
まさに実録ものです。

刑務所に入所してきた組織の準幹部「バラキ」(劇中ではバラジと聞こえます)が、
元仲間たちに殺されそうになる。

バラキは司法取引をして自分と家族の命の保障を引き換えに、
FBIに今までだれも語ることのなかった組織の内部のことをじゃべり始める。

組織が大きくなるにしたがって、
幹部たちの欲望も大きくなっていき、
裏切りや密告、粛清がはびこるようになる。

組織の運転手から裏社会に入ったバラキは、
レストランや競馬の事業で大きくなっていくが、
組織の複雑化に伴い、
だんだん誰も信用できなくなっていき、
組織では禁止されていた麻薬の売買にも手を出さざるをえなくなり、
その取引の最中組織の裏切り似合い、
逮捕されてしまう・・・

刑務所の中だというのに、
組織の幹部は特に制約のないいい生活をしているシーンが印象的。

公聴会で組織のことを話した後で、
話してしまった自分に恐怖し錯乱してしまうバラキ。

血で血を洗うとはよく言ったもので、
抗争場面の迫力は、
職人監督テレンス・ヤングが手堅くまとめています。

バラキを演じるチャールズ・ブロンソンも、
若いときから最期までを凝ったメークアップで力演。
リノ・バンチェラのボス役も貫禄。

公開された時期やジャンルの関係で、
ゴットファーザー 」と比較されることの多い作品ですが、
群集劇である「ゴットファーザー」に比べてこちらは、
バラキのワンマンショー的性格の作品となっています。

ちょっと長いですが、
一応は楽しめる作品になっています。
ブロンソンは「狼よさらば」よりこちらのほうがいい。

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