これは衝撃的な作品です。
魂を揺さぶられました。
原作者であるダルトン・トランボが自ら監督した究極の反戦映画。
1971年度(米)
ダルトン・トランボ監督。
『ジョニーは戦場へ行った』
第一次世界大戦に出征し重症を負った兵士ジョー・ボナム(ティモシー・ボトムズ)。
彼は今「姓名不詳傷兵407号」とよばれベッドに横たわっている。
顔はぐしゃぐしゃに壊れ、両足、片手ももがれかろうじて性器だけが男性の痕跡を残している。
しかし、意識だけはしっかりしており、父と釣りに行った事、出征前夜に恋人と結ばれた事などを回想する。
「407号」は人目につかない倉庫へと移された。
こんな姿で生かしておくなんてという思いがジョーの頭の中をよぎる。
全神経を集中してみる。
しかし、舌がなかった。眼もなかった。口も鼻も・・・
ジョーは激しかった戦場を回想する。
そして、暖かかった太陽の匂いを思い出す。
「407号」は新しいベットに移される。
新しい看護婦はジョーのために涙を流し、バラを一輪いけてくれた。
看護婦はジョーの胸に指で文字を書く・・・
「メリー・・・」
今日はクリスマスなんだ。
ジョーは父に言われた一言を思い出す。
「何もいえないなら電報を打て」
頭を枕に叩きつけるジョー。
「SOS・・SOS・・」
将校が、それはモールス信号だということに気づく。
「外に出たい・・・それが出来ないなら殺してくれ・・・」
ただの物体で、意識などないと思っていた上官は唖然とする。
だがこのことは外に漏らさないようにと命令する。
軍医長の、
「意識もない男を生かしておくのは彼から我々が学ぶためだ」という言葉のために。
上官は看護婦を追い出し、倉庫の窓は閉じられた。
「SOS・・SOS・・」
暗い倉庫の中、頭を打つ音だけがいつまでも響いている・・・
回想場面はカラーで、現実の場面はモノクロで撮影する演出が強烈なショックを生み出します。
ジョーの姿は大変グロテスクなのですが、驚くほどのヒューマニズムが溢れ涙が出ました。
白黒場面の恐怖と苦悩には息が詰まりそうになります。
観ていただきたい一本です。
がちゃん
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