今回は、千葉県の流山北高校です。
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流山市は千葉県の北西部、利根川から分流する江戸川左岸に位置する町です。
江戸川は江戸時代までは利根川の本流となっていて現在の東京湾に注いでいました。しかし水害が度々発生したこと、多くの流路が入り乱れていては水運に不便なことが要因となって江戸幕府は利根川を更に東の銚子に向かう流路に付け替える工事を始めました。
いわゆる「利根川東遷事業」と呼ばれている一連の河川改修によって江戸川の水運は大幅に向上し、流山にも河岸が設置されてここからみりん等を江戸に積み出していたようです。流山は白みりんの製造に適した環境(うるち米やもち米、醸造水)にあり、現在もみりんのトップブランドに数えられています。
その町の一角、東武アーバンパークライン江戸川台駅の西2kmほどに流山北高校があります。開校は昭和60年と比較的新しい学校です。
千葉県が推進している「地域連携アクティブスクール」、要は”学び直し”の充実や実践的な教育、職場体験、ボランティア活動を行っていて、将来の進学や就職を厚くサポートすることが特色となっています。進学率はそう高くないですが専門学校進学が半分ほどを占めているようです。
校歌は作詞:軍司貞則 作曲:小貫幸男で昭和60年制定、「集え若き血」というタイトルがあるようです。
流山北・校歌 (全3番)
Go For Broke
ゴーフォーブローク! 当って砕けろ!
ゴーフォーブローク! 当って砕けろ!
何にもなくてよい 若さだけでよい
ごまかさず挫けず それでいて思いやりあればよい
忘れちゃいないか そんなことを
江戸川がキミを見てる
集え若き血 流山北高 集え若き血 流山北高
「当たって砕けろ」という言葉を校歌に取り入れるなど先進的な表現豊かな歌詞ですね。3番「こぼれ落ちてよい、はいあがればよい、こころ強く燃えて、それでいて若き肉体あればよい…」は、こうした北高の生徒の”学び直し”を励ましているのでしょう。
この校歌は開校当時、流山市文化会館で校旗とともに制定式典が行われたほどに学校側もそれなりの熱意を持っていたはずですが、現在は下記の讃歌のほうが一般的に歌われているそうです。
その讃歌ですが、第二校歌ともされていて作詞:大久保文吾 作曲:別部明子です。
流山北・讃歌 (全4番)
常盤の森に 風薫り
緑目にしむ 山脈よ
青春ここに 集い来て
創業の道 拓きゆく
希望あふれる 学びの舎
2番「光さやけき北斗星」、3番「はろばろ続く黄金田の、実りの穂波わが教訓」は校章を表しているなど、こちらのほうが”普通の校歌”らしく感じます。