まだまだ成長途中の小さな組織だったり、逆に巨大すぎる組織の場合、起こりがちだと思うのですが。
適材適所になっていないんです。
例えば、体育会系の部活で、中学で県の選抜にいた子が高校に入って、レギュラーどころか補欠にもなれず、マネージャーの手伝いをさせられるなんてことは、通常ありえないことだと思うんです。
中学で県の選抜にいたのなら、高校でも最初からレギュラーもしくは補欠になりますよね。
社会に出たら、前の会社でバリバリ働いて重宝されていたとしても、次の会社では雑用ばかり、もしくは、やるべき雑用すら与えられないこともあります。
本人にやる気も向上心もあって、ポテンシャルがあるにも関わらず、です。
そんなの、短期間で退職するのは目に見えてるじゃないですか。
「そんなこと起こるわけないじゃないか」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、残念ながら、実際にあった出来事をもとにしています。
なぜ、こういうことが起こるのか?
それは、「人材育成は自分の仕事である」という認識が低く、一人一人の特性や思いを知らなすぎる上司が多いから。
上司となったからには、一番の仕事は人材育成です。
そして、プレイヤーだった頃の仕事はガサッと手放さなくてはなりません。地位に応じた仕事(係長にならないと出来ない仕事、課長にならないと出来ない仕事、…以下略)が必ず存在しますからね。
それを、「忙しすぎて人材育成なんか出来るわけない」と宣う上司がいるとしたら、その上司はちゃんと組織について勉強してください(笑)。
あなたがするべきなのは、部下に仕事を任せ、何か予期せぬことが起こったときに部下を守ったり、責任を取ったりすることです。
そして、部下が悩んでいたら、自分の価値観を挟まずに、しっかり部下の話を聴けるスキルを身につけることです。カウンセリングやコーチング、コミュニケーションについて学ぶのは非常に有益です。
中には、部下からの相談を受けながらも途中から自分語りを始めてしまう上司も存在しますが、これは完全にアウトです。
部下のことをちゃんと知り、部下が才能・能力を伸ばせるように、少なくとも才能・能力を潰すことがないように、しっかり見極めて適材適所に置く。
それが出来る組織が増えたなら、働く側も少しはモチベーションを上げることが出来るのではないかなと。
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