語学力 | 八光流 道場記

八光流 道場記

京都で約30年、師範をやっております。
つれづれなるままに書き綴ってまいります。

武道家に語学力が必要か?


近頃 日本武道に興味を持つ外国人が増えていておれの道場にも何度か外国人が見学体験に来た事がある。

だからある程度の語学力は、身に付けておいた方がいい。


ところが、おれは語学力には自信が無い。



そんなおれだが、実は昔英会話の講習を短期間 嫌々受講していた。


何故そんな事になったかは長くなるので止めておくが、これは事実だ。


講座期間中 大抵部屋の片隅でぼんやり外を見てるか居眠りばかりのおれの席にアメリカ人のサラと言う英会話の講師がやって来て何か英語で話し掛けて来たが意味が分からないのでおれは黙っていた。


彼女は、最後に「ハンサムボーイ」と言っておれから離れた。


おれは、美人講師のサラにハンサムと言われたと思って有頂天だったが、後にそれはハンサムじゃなくてロンサムだと言う事が分かった。


ロンサムとは「孤独」とか「一人ぼっちの」とか「寂しい」と言う何れにせよハンサムとは無関係の言葉だ。


どうやらおれと言う男は、日本人から見てもアメリカ人から見てもロンサムに見えるようだ。


結局 講座期間が短かったのと講座に顔を出しても例によって居眠りばかりしていたので特に語学力はアップしなかった。



現在 たまに訪れる外国人の見学体験者を相手にする時 おれは無理する事なく殆ど日本語で少しだけ英語を混ぜて教えている。


例えば「ライトアームぐるっと回して」とか「レフトフット1ステップ出して」と言う具合だ。


英会話の出来る弟子達は、おれの英会話に呆れているが「要は、ハートの問題だ」とうそぶくおれにまた弟子達は呆れている。


しかしハンサムとロンサムを聞き違いしない程度の語学力は、あった方がいいに決まっている。