焦り | 八光流 道場記

八光流 道場記

京都で約30年、師範をやっております。
つれづれなるままに書き綴ってまいります。

かなり酷い坐骨神経痛を患って3週間になるが目覚ましい回復の兆しはまだ無い。


今回ばかりは、獣並と言われたおれの回復力を持ってしても回復の目処が立たない。


左の腰から臀部と脛に激痛があり歩く事すらままならない。


整体の治療院や整形外科に行ったが、何処も効果が殆ど無い。


これは、単に治療師や医者の技術だけの問題じゃ無くて おれは既にこうなる1ヶ月以上前から自分の身体に表れていた危険信号を無視して整体の仕事や柔術を続けていた。

完全に休養を取る時期を余りにも遅らせてしまった。


それが、今回の症状悪化や回復が遅い原因でもある。


おれは、この坐骨神経痛の元々の原因を考えて見たが、思い当たる事が多過ぎて切りが無いので考えるのを止めた。


一人で自宅に篭っていると激痛と早く復帰しなければと言う焦りで気が滅入って来る。


しかしここで要注意なのは、焦って過剰なストレッチや歩行訓練をしてしまう事だ。


実は、先日それをやってしまいその後痛みが増して後悔する事になった。


昔 サラリーマンだった頃なら焦る事無く平気で何日でも休んでいただろうが、自営業はそうはいかない。

確実に経済的に追い詰められる。


しかしそれ以上におれを焦らせるのは、患者や弟子達の顔が心に浮かぶ事だ。


この焦りは、どうしても止められない。


その事で何故それ程まで焦ってしまうのか?


どうやらそれは、人間嫌いで仲間意識を持ち合わせていなかったおれが、今の仕事を長年続けている内に気が付けばおれは、今の仕事と患者や弟子達が、好きになっていたようだ。


だからこそ こんなおれを待ってくれている患者や弟子達の為にいつまでも休んでいられ無い。


焦りは、禁物だと分かっていても焦ってしまう。


おれは、この激痛に勝って一日も早く復帰しなければならない。