ダークヒーロー ビギニング vol.15 | 八光流 道場記

八光流 道場記

京都で約30年、師範をやっております。
つれづれなるままに書き綴ってまいります。

おれが、中学1年から通っていた英語塾は、元有名な進学校で教師をしていたと言うオヤジがやっている塾だった。


おれは、この講師と全く馬が合わなかった。


授業初日この講師は、自己紹介を始めたが有名進学校で教えていた事を鼻に掛けて自慢気に話しながら普通の公立中学の生徒を見下したようにこちらを見たのでおれは、挨拶代わりに片方の口角を上げて鼻で「フッ」と笑ってやった。


この時この講師は、一瞬おれを睨んで直ぐ目を逸らした。


その一件が、余程気に触ったのかこのオヤジ講師は、おれに何かと絡んで来る。


自分が出題する問題におれが答えられない時には他の生徒の前で「そんな事も分からないのか?」とか「やる気あるのか?」と言う言葉を溜め息混じりに言って来る。


おれは、そんな事位で心が折れるタイプじゃ無いので黙って聞き流していた。

そもそも そんな問題が解けるならこんな胸糞悪い塾には来ない。


おれは、このオヤジ講師の影響もあって益々英語が嫌いになって行った。


やがて中学2年になって間もなく とうとうこの塾を辞める事態になってしまった。



vol.16に続く