叩打法の夜 (前編) | 八光流 道場記

八光流 道場記

京都で約30年、師範をやっております。
つれづれなるままに書き綴ってまいります。

八光流の整体である皇法指圧は、爪を立てざる指先を以て治療する。


その指圧に加え叩打法と言う叩く技法を用いる時がある。


叩打法にも様々な使い方がある。

例えば治療のフィニッシュとして背中を下から上に向かって叩打法で経絡の流れが正常に流れるのを促す。


おれは、そのフィニッシュの叩打法が下手だと師匠に指摘された。



ある強い雨の夜 柔術の野外練習は諦めて室内で治療の練習をする事になり「今日は叩打法の練習じゃ」と師匠が言った。

「叩打法だけですか?」とおれが聞いたら師匠は「そうじゃ」と頷くとおれに背を向けてドッカリ畳の上に座った。



後編に続く