前回
の続きです。
いろいろな会社の帳簿を見ていると、
税務的にダメな処理を行っている場合が、結構あります。
その場合には、当然、
「その処理、ダメな処理なので、修正したほうがいいですよ」
とアドバイスをするわけですが、
たまに、
お客様から、
こういう反論を受ける場合があります。
「税務調査で文句を言われていないのですから、
ダメではないと思うのですけど。」
でも、これも、多くの場合、
この考え方だと、非常にリスキーだと思います。
なぜかというと。
税務調査で、追徴が行われなかった場合には、
次のようなパターンがあります。
1.OKな処理で、指摘がされなかった処理
2.ダメな処理だが、
税務署が、そのような(ダメな)処理をしていることに
気付かなかった(あるいは、証拠をつかみきれなかった)ため、
結果として、追徴されなかったケース。
ここで、注意してほしいのが、2のケースです。
本来は、ダメな処理をしているのに、
諸事情により、追徴されないで済んでいる、
という場合があるのです。
小規模会社の場合、
税務調査にかけられる時間は、1日~2日。
元々、
これで、全部の処理を見る、というのが無理なのです。
なので、
税務署は、この時間の範囲内で、
効率良く追徴課税できるように、
作業時間を配分して、調査を行います。
ですので、結果的に、
税務署が、ダメな処理をしていることに、
気付かないまま、進んでしまう、というケースもあり得ます。
また、
仮に、「ダメな処理」のおそれに気付いたとしても、
「ダメな処理」であることを確定させるためには、
相当時間がかかりそう、、、という場合に、
敢えて、詳細を詰めずに、放置をするケースもあり得ます。
時間がないところで、
調査をする、ということを考えると、
調査時間内で、いかに、多額の修正をさせるかが重要なわけです。
ですから、
時間がかかるわりに、
大した追徴額が望めそうにない、、
というような場合は、
気付いても、敢えて放置しておく、なんてことも十分に考えられます。
決して怠慢なわけではなく、
限られた時間を有効に使うためには、
仕方がないことだと、思います。
上で書いた他にも、
いろいろな要因は考えられるのですが。
結果的に、
「ダメな処理」であるにもかかわらず「指摘されない」
というものは、結構あり得るのです。
しかも、
次回調査時に見つかった場合、
追徴されても文句は言えません。
前回、指摘しなかったんだから、
今回も、指摘しないでよ、、、は通用しません。
前の税務調査の結果にかかわらず、
税法に反した処理をしていれば、
次の税務調査で、追徴されるリスクはあるのです。
ですから、
調査で指摘されなかったから、大丈夫でしょ?
という判断は、非常に危険だと思います。
調査で指摘されている、されていないにかかわらず、
追徴されたくなければ、正しい処理をするしかありません。
お気をつけください。