最近、なぜか、お客さんに、「帳簿って見たほうがいいんですか?」と質問されることが増えています。
普通の税理士なら、
「帳簿?そんなもん見ないとダメに決まってるでしょ!」
なんて言うところなのでしょうが。
私は、「帳簿なんて見ないでもいいですよ」と言ってしまう場合も多いです。
もちろん、会社の図体が大きくなってきたら、帳簿は見ないとダメです。
なぜかというと、帳簿を見ないと、会社の状況が全く見えない可能性があるからです。
ただ、会社が小さいうちは、帳簿を見ないとダメか?というと、そうでもないケースも結構多いと思うのです。
例えば、
- 社長が常に現場にいる
- 在庫をほとんどもたない
- お客さんからの入金は、ある程度短期間でもらえる
- 設備投資も頻繁に行わない
- 費用は固定費がほとんど
といった会社の場合。
下記のような管理をしておけば充分なケースが多いと思います。
- 現金、預金の入出金状況を常に監視する
- 売上の日報(あるいは月報)を付ける
在庫なし、設備投資なし、多額の掛売りなし、という状況であれば、利益と預金残高の動きは、かなり近い動きをするはずです。
ですから、まずは、現金・預金の推移を追うだけで、資金繰りだけでなく利益についても充分な管理ができるのではないか、と思うのです。
こんな管理の仕方だと、経費の管理どうするの?と言われてしまうかもしれませんが。
そもそも、固定費が大半であれば、経費の管理をする「必要性」がそれほど高くない可能性が高いです。
だって、帳簿を見ないでも、どれくらいの金額が月々かかりそうかは、感覚的に「読めます」から。
少なくとも、イレギュラーな経費について、出金時点や精算時点で、社長が内容を把握しているのであれば、経費系についての管理は充分だと思うのです。
しかも、身も蓋もない言い方になってしまいますが、超小規模企業の場合、帳簿を付けていようが何をしようが、業績を上げる根本解決は「売上を上げること」しかないわけです。
チマチマ経費削減している暇があったら、売上を上げるほうが100倍効果的だと思います。
こんなの、帳簿を付けていようがいまいが関係ない話なわけです。
むしろ、帳簿とにらめっこしているよりは、売上の日報・月報を見て、戦略を練るほうが重要だと思います。
ということで、コンサルティング業、治療院、社会保険労務士・行政書士等の士業といった在庫・設備投資が頻繁でない業種で、社長が業務の中心にいるような超小規模企業であれば、無理にリアルタイムで帳簿をつけないでもいいと思います。
もちろん、組織として、売上の管理とか、現金・預金の残高推移の監視とかは、怠ってはダメです。
帳簿に頼らないのであれば、別途管理をする必要はあると思います。
ただ、それらの管理をするために、「無理に」帳簿を使う必要はないのでは?という話でした。