税金は減ってもお金は増えない不思議 | 起業・創業支援-東京都の公認会計士・税理士@渋谷区・新宿区

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創業直前~創業5年くらい経理、税金とか全然わからない「あなた」のためのブログです

初回打ち合わせのとき、必ず、私から社長に言うことがあります。


それは、

私が関与する目的は、あなたの手元にお金を残すこと。税金を減らすことではありません。だから、税金を払った方が、手元にお金が残るのであれば、下手な節税をせず税金を払え、というときもありますよ

ということ。


実際のところ、仕訳を一つ追加すれば終了、とか、紙切れ一枚出せば終了、といった節税や、お金のかからない節税をして、さらに、常識的な先行投資をしたうえで、それでも利益が出てしまった場合には、何もせずに税金払ってください、と言うことのほうが多い気がします。たぶん、それが一番お金が手元に残るからです。



この話を聞いた社長さん。

きょとんとして、

「私も、税金を減らして、手元のお金を残すために、一生懸命車を買ったりして利益を減らしたんですけど、、、同じことじゃないんですか?」




・・・全然違います。


車を買う場合と、買わない場合と2パターンを真面目にシミュレーションすればわかるんですが、車を買ったら、間違いなく手元のお金は減ります


なぜか?
税金は減っていますが、それ以上に車を購入するためにお金を払っているから、です。



もちろん、税金の支払「だけ」が減って、他が変わらないのであれば、手元のお金は増えます

たぶん、普通の人は、節税といえば、こういう状況を想像しているのではないか、と思います。


当然、そういう節税は、私も、社長におすすめします。


でも、そういう節税法は、残念ながら、ごくごく一部。



逆に、世の中に出回っている節税法の75%くらいは、「経費の支払いが増える」と「税金の支払いが減る」とがセットになっている節税法です

※節税になりますよ!と業者が売り込みに来るものは99%がこういうものだと思います


しかも、この節税法の特徴は、税金の減少額よりも、経費の増加額のほうが大きい、ということ。

こんな節税、やればやるほど、手元のお金は減ります。



冷静に考えれば、単に、事業で損をした結果(=経費が増えた)、税金が減った、というだけの話ですから。


資金繰りが楽になるはずがありません。



例えば、、、
「200万円の機械を導入したら、(長い目で見て)人件費が100万円減りますよ」
なんて言われたら、よほどの理由がない限り、断りますよね

でも、
「1,000万円の車を購入したら、(長い目で見て)300万円税金が減りますよ」
といわれたら、何も考えずにフラフラと車を購入してしまう・・・。


でも、この2つ何が違うんでしょう?

同じですよね?

コスト削減のために、別のコストを余計にかけてしまっているところが同じです

そんなの意味ないと思いませんか?


もう少し、例えて言えば、
節約のためと思ってコピー用紙に裏紙を使ったら、コピー機の故障が多くなって修理費がかさんじゃった、みたいな状況でしょうか。


あるいは、
健康のためなら、死んでもいい
というような感じでしょうか?

これは、ちょっと違いますかね・・・。



話を戻すと、結局、「税金を特別視しているから」おかしくなってしまうわけです。


税金の支払いも1円。
経費の支払いも同じ1円。

同じ1円なんですから、税金だけ目くじら立てて減らしても、他の経費が増えてしまっては意味がないわけです。


税金も、単なる経費の一つだと思って、経費を総トータルで減らしていく、という発想でコスト管理をしないといけない、ということです。

こういうマネジメントができないと手元のお金は残りません



いずれにしても、税金だけ特別視して、税金を減らすことに注力していると、結果として、資金繰りに苦しんでしまいがちになります。


お気をつけください。



P.S.

どこかの本に、
「吉本興業は、芸人に給料を払うくらいなら、税金を払ったほうがマシだ!」
というポリシーがある、なんて書かれていました。

本当か嘘かは知りませんが。

これは、ある意味、真実を突いている思います。


芸人さんに給料払うよりも、払わないほうが、確実に儲かりますから。

税金払っても、余裕で元が取れます。