2023年に放送されたドラマ10本を個人的に選んでみましたので、発表していきます。

とても長いですが、お時間のある方はぜひ!

 

10位 だが、情熱はある(日テレ/日22/冬ドラマ)
出演:髙橋海人、森本慎太郎、戸塚純貴、富田望生、藤井隆、坂井真紀、薬師丸ひろ子
脚本:今井太郎さんのオリジナル
オードリー若林さんと南海キャンディーズ山里さんの半生を描いた作品。

学生時代から売れない迷走時代、そしてM-1での大躍進から、たりない2人のライブまで、
時間をかけて、2人の半生が描かれてました。
それぞれのコンビを演じた4人の演技がとても素晴らしかったのと、
M-1の漫才の再現シーンは、本当によく研究されていて、忠実に再現されてました。
若林さんと山里さんをイケメンが演じるんかーい!と始まる前は突っ込んでましたが、
途中から森本さん演じるやまちゃんが、本物にしか見えなくなってきてました。

お笑いの世界の表と裏、夢を目指した若者の光と影を描いた作品です。
https://www.ntv.co.jp/daga-jyounetsu/



9位 パリピ孔明(フジ/水22/秋ドラマ)
出演:向井理、上白石萌歌、宮世琉弥、森山未來
原作:漫画「パリピ孔明」原作:四葉夕卜、漫画:小川亮
向井理さん演じる天才軍師の諸葛孔明が、
なぜか現代にタイプスリップして、自分がほれ込んだ歌手の卵を、
スーパースターするために、その知略で数々の奇跡を起こしていくストーリー。

三国志を読んで諸葛孔明のことをもっと知ってたら、もっと面白く見れたんだろうなぁとは思いつつ、
その知略で起こす奇跡を楽しく見れました。
タイムスリップしていきなりスマホを使い始める、シェイカーが上手に振れる等、
壁に挟まる諸葛孔明など、コメディ要素もたっぷりあり。
孔明演じる向井理さんと、三国志大好きなクラブのオーナー小林演じる森山未來さんが魅力的でした。

その小林の過去が描かれた第8話が、涙必至の感動的なお話で、
全話通じて、比較的コメディとして見てたのに、涙腺ぶち抜かれました。


何も考えずにコメディとして楽しみたい作品です。(8話以外は)
https://www.fujitv.co.jp/paripikoumei/



8位 ブラッシュアップライフ(日テレ/日22/冬ドラマ)
出演:安藤サクラ、夏帆、木南晴夏、水川あさみ、松坂桃李、黒木華
脚本:バカリズムさん(架空OL日記、素敵な選TAXI)
安藤サクラさん演じる近藤麻美(あーちん)が事故に遭い、命を落としてしまう。
来世でオオアリクイになることを知り、徳が足りなかったことを知る。
もう1度、0歳から、徳を積む人生を目指すというところから始まるストーリー。

世界観、ギャグ要素、パラレル感、全てがバカリズムワールド全開でした。
知識がある中で0歳から始まる苦痛、1人思い悩むあーちんの心の声
徳を積んだせいで仲良くなれなかった友達、
自分以外のやり直している人の登場
何周もする人生ですが、どの周も飽きることなく、刺激的に見れました。

3周目のテレビ局の話が、バカリズムっぽくて良かったです。

やり直しを1周する度に、こちらも下層行きの螺旋階段を1周降りているような、
気付くと深いところに連れて行かれてく作品です。
https://www.ntv.co.jp/brushup-life/



7位 日曜の夜ぐらいは…(テレ朝/日22/春ドラマ)
出演:清野菜名、岸井ゆきの、生見愛瑠、岡山天音、和久井映見、宮本信子
脚本:岡田惠和(ex:ちゅらさん、ひよっこ、にじいろカルテ、姉ちゃんの恋人、最後から二番目の恋)のオリジナル
大好きな脚本家岡田さん執筆で、テレ朝日曜夜のドラマ新設枠。
人生にあまり期待をしていない20代女性3人組が、ラジオ番組イベントで出会い、意気投合し、
未来に期待をして、前を向いて生きていくまでを描いた作品。

岡田さん独特の優しさを切り取ったような台詞が多く、
登場人物それぞれが優しく愛の溢れた方々でした。
特に、岡山天音さん演じる市川みねの優しさ、宮本信子さん演じる樋口富士子の強さにとても惹かれました。

忙しい毎日の中で、そっと優しい世界に触れ、温かい心にしてくれる作品です。

気になった台詞
「毎日楽しいなって思えることが一番の復讐。やっつけよう、過去」
「大切な人を苦しめる人は敵とみなします。すいません、心が狭くて。全ての人が守れるとは思えないので、大切な人だけ守ろうと思います」
「今、2023年、令和5年にこの世界に生きている人は、みんな、傷だらけで戦ってる戦士みたいなものだと私は思う。全ての戦士たちの心に休息を。せめて、日曜の夜ぐらいは、みんなが一度深呼吸出来ますように」

https://www.asahi.co.jp/drama_22_abctv/


6位 下剋上球児(TBS/日21/秋ドラマ)
出演:鈴木亮平、黒木華、小日向文世、井川遥
脚本:奥寺佐登子(ex:わたし定時で帰ります、最愛、リバース)
TBSの最強タッグ、塚原あゆ子演出家と新井順子プロデューサーが挑んだスポーツもの。

稼働部員1名の弱小野球部が、元高校球児の監督と一緒に甲子園出場を目指すストーリー。
よくある、いわゆる努力・根性というよりも、
選手とその選手たちに携わる大人達の感情に寄り添うドラマでした、
また試合のシーンはテレビ中継並に丁寧に描いた、臨場感のあるシーンが印象的でした。
困難を乗り越え試合で活躍をする生徒達を見て、涙が止まりませんでした。
生徒達、大人達のバックボーンを丁寧に描いてくれたから、試合で涙腺爆発したんだと思います。

スポーツを頑張る若者の裏側を見せてくれて、応援したくなる作品です。
https://www.tbs.co.jp/gekokujo_kyuji_tbs/


5位 VIVANT(TBS/日21/夏ドラマ)
出演:堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、小日向文世、檀れい、竜星涼、二宮和也、役所広司
原作:福澤克雄の書下ろし
数々の名作を残してきた福澤克維監督の集大成で、
かなりの製作費をかけて、ドラマ界に一石を投じた作品。
まずはキャストが過去の日曜劇場の名作の主役を務めた方が多数出演。
堺雅人さん→半沢直樹
阿部寛さん→下町ロケット、ドラゴン桜
二宮和也さん→ブラックペアン
役所広司さん→陸王
そんな超豪華なキャスト陣だけでなく、壮大な砂漠シーンを含んだモンゴルロケ、そして二転三転四転五転…する展開に、
VIVANT旋風が巻き起こりましたね。

前半のオドオドした感じの間抜けっぽい乃木(堺雅人さん)に完全に騙されましたし、
堺さんの演技は今作も凄かったです。

ここから上位の作品は、台詞に惹かれたものが多いのですが、
乗り込んだら最後、いきなりトップスピードになり、回転され、ねじられ、頂上まで登ってまた急落下させられ、
気付いたら全然違うところに連れていかれてる、片道ジェットコースターみたいな作品です。
https://www.tbs.co.jp/VIVANT_tbs/


4位 転職の魔王様(フジ/月22/夏ドラマ)
出演:成田凌、小芝風花、山口紗弥加、石田ゆり子
原作:小説「転職の魔王様」額賀澪
転職エージェントで働く来栖嵐(成田遼さん)と、
新人未谷千春(小芝風花さん)を訪ねてくる求職者のお話。

来栖は魔王様と言われるほど毒舌。
それとコンビを組む新人未谷は優しいがまだまだ未熟。
この2人のやり取りが魅力的。
このドラマの前のクールで放送されていた「波よ聞いてくれ」で、
小芝さん演じる鼓田ミナレとの役とのGAPに驚かされました。

転職王子の八王子(宮野真守さん)が出てきた第6話が印象的でした、

転職という人生の転機をトリガーにして、
自分や自分の生き方を見つめ直す重要さを伝えてくれたり、
「本当にやりたいことは何か」をこちらに問うてくる、そんな作品で、
僕自身も人生の転換期にある中で、また見つめ直さないといけないなと思いました。


気になった台詞
「誰かに決められた正解はあなたの正解じゃない。自分の意思で決めてください」
「人が喜んでくれることや望むことをするのではなく、自分の本音や望みを知ることのほうがずっと大事です」
「自分が担当する求職者にその人が全力で考え抜いた最善の選択をして欲しいと思っています」
「人は合わない仕事をしていると、肉体的にも精神的にも殺されるんです」
「夢が見つかったなら、後は覚悟を決めるだけじゃないですか?」
「たった1度や2度雨が降ったくらいで、向かい風を浴びたくらいで、明日の晴れを信じないなんて笑わせないでください。君にはまだ、できることがあるはずです」
「人生には正解なんかなくて、答えを出したら、後は残りの人生をかけて、それを正解にしていくんじゃないかって」
「夢を諦めろとは言いません。ただ夢の形は変わることもある。もう1度、今の自分を見つめ直してみてください。今の自分が何に打ち込み、何に喜び、何を大事にしているのか」

https://www.ktv.jp/tenshokumao/


3位 波よ聞いてくれ(テレ朝/金23/夏ドラマ)
出演:小芝風花、片寄涼太、原菜乃華、平野綾、北村一輝
原作:漫画「波よ聞いてくれ」沙村広明

スープカレー屋で働く鼓田ミナレがひょんなことから地方ラジオ局の
深夜ラジオパーソナリティーになり、奮闘するストーリー。

このドラマは小芝風花さん演じるミナレが魅力的でした。
今までは比較的おとなしめな役を演じることが多かった小芝さん(前述の「転職の魔王様」の未谷さんもそうでした)が、
それまでとは180度違ったキャラクターを演じられており、
喜怒哀楽が豊か過ぎる表情や、長台詞を早口でまくしたてる台詞等、本当に凄かったです。
あまりドラマでキャラクターに思い入れることは少ないのですが、
この鼓田ミナレというキャラクターは、本当に好きになりました。
今年のキャラ1位です。

震災が発生して、ミナレが深夜ぶっ通しでしゃべり続ける最終回が最高でした。

また、主題歌のマカロニえんぴつの「愛の波」の前奏が、
ラジオ番組のジングルっぽくて流れる度にテンションが上がってきました。

色々もやもやした時に、ミナレの暴走に乗っかってスカッとする、
そしてそんなミナレをいつの間にか応援してしまう、そんな作品です。
https://www.tv-asahi.co.jp/namiyo/



2位 いちばんすきな花(フジ/木22/秋ドラマ)
出演:多部未華子、松下洸平、今田美桜、神尾楓珠、仲野太賀、田中麗奈
脚本:生方美久(ex:silent)のオリジナル
「男女の間に友情は成立するのか」をテーマに、
2人組が苦手な4人の男女が紡ぎ出す「友情」と「恋愛」、
そしてそこで生まれるそのどちらとも違う「感情」を描いた作品。

日常の些細な気付き、違和感、感情を台詞に落とし込んだ、会話劇。
自分の中の言葉になってなかった感情も、脚本家生方さんに言語化してもらった感じでした。

多部未華子さん、松下洸平さんの演技が良かったのはもちろんですが、
夜々(今田美桜さん)が言いたい言葉を飲み込んだ時の、憂いや悲しみを帯びた笑顔が印象的でした。

男女4人組のドラマで思いだすのが生方さんも大好きな坂元裕二さんの「カルテット」(2017年)
前半で1人1人がフィーチャーされ、
後半にキーパーソンが登場し(カルテット→真紀の旦那の幹生、今作→全員とつながってた志木美鳥)、
それを経て、4人の今後が描かれていくという共通点がありました。

何も知らない状態で4人の共同生活が始まり少しずつ嘘と本当が明らかになっていく「カルテット」と、
少しずつお互いの感情を開いて、思いを共有し、少しばかりの共同生活をした「いちばん好きな花」
上手くまとめれませんが、どちらも秀逸過ぎる会話が真ん中にあることで、
登場人物や登場人物同士の関係が丁寧に描かれた作品だったなと思います。

また少し忘れたころに、自分の心を言語化してもらうために見たい作品です。

気になった台詞
「自分が期待されて負けたことで、みんなが感動してるってどれだけ辛いだろうって」
「同じもの見たからって、みんな同じ感情になってたら気持ち悪いですよ」
「みんなのいい人にはなれるのに、誰か一人の1番好きな人にはなれなくて」
「何で格下みたいな言い方するんだろ。恋人の方が上で、友達が下みたいな」

 

https://www.fujitv.co.jp/ichibansukina_hana/chart/


1位 最高の教師 1年後私は生徒に■された(日テレ/土22/夏ドラマ)
出演:松岡茉優、芦田愛菜、松下洸平、加藤清史郎、吉田羊、サーヤ、荒川良々
脚本:ツバキマサタカさんのオリジナル。
(ツバキマサタカさんが誰なのかというのが明らかになってないのですが、ここでは割愛)
卒業式の日、「担任生徒の誰か」に突き落とされた教師が1年前の始業式の日に時を遡ったことから、
自分を殺害する「30人の容疑者」である生徒たちと向き合い、再教育する物語。

九条先生(松岡茉優さん)を誰が殺したのかという考察ものではありながら、
1話1話の九条先生が生徒に語り掛ける言葉や生徒達が放つ言葉達が秀逸な作品。
過ごしていく中で大切にしないといけない言葉達がバシバシ出てきて、
心にぐさぐさ刺さってきました。
脚本の秀逸さと共に、松岡茉優さん、芦田愛菜さん、
そして生徒を演じた若い役者の方々の演技も素晴らしかったです。
クラスのいじめっこに立ち向かった第3話、瑞奈ニカ(詩羽さん)の歌も痺れた学園祭の第5話、
教頭(荒川良々さん)が奮い立った第7話が特に良かったです。

言葉という石を何石もこちらの耳に投じ、
今、自分が正しく生きているか、他人を想って過ごしていけてるか、を考え直させてくれる作品です。

気になった台詞
「優しいから人と気持ちを想像する。自分の立場を想像し、嫌なことも我慢する。なぜそんな優しい人ばかりが損をかぶる世界で日々を過ごさなければならないんでしょうか。優しい人こそもっとこの世界をたやすく考えるべきだと」
「あいつらと仲良くしたいと思ってるのか?もしそう思ってないなら傷つく必要なんてない。その輪に戻る必要もない。泣きながらあいつらの自由を守る必要なんてない。私は何があってもあんたの友達だから、惨めな顔すんのは今すぐやめろ」
「僕たちをちゃんとハブって欲しいんだ」
「好きって表に出すことは、勇気だと思うから」
「未来がどうなるか分からないけど、自分の未来のために、大切なことを知らないふりをした自分を、俺は、今許せる気がしないから」
「誰かが何かに瀕する状況が見えた時、そんな訳ないより、そうかも知れない、で動くべきだって」
「そんなつもりじゃない、その言葉が、その行動が、どれだけ相手の心に積もっていくのか」

 

https://www.ntv.co.jp/saikyo/


ドラマ賞年間版
主演男優賞:堺雅人(VIVANT)/次点 向井理(パリピ孔明)
主演女優賞:小芝風花(波よ聞いてくれ)/次点 松岡茉優(最高の教師)
助演男優賞:阿部寛(VIVANT)/次点 森山未來(パリピ孔明)
助演女優賞:浜辺美波(らんまん)/次点 芦田愛菜(最高の教師)
脚本賞:ツバキマサタカ(最高の教師)/次点 生方美久(いちばんすきな花)
若手賞:詩羽(最高の教師)/兵頭巧海(下剋上球児)
音楽賞:「愛の波」マカロニえんぴつ(波よ聞いてくれ)
よく見たで賞:松下洸平(合理的にあり得ない、最高の教師、いちばんすきな花)
       小芝風花(波よ聞いてくれ、転職の魔王様、フェルマーの料理)
企画賞:うちの弁護士は手がかかる

今年も長くなりました。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
またおススメあればコメントお待ちしております!

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