2021年に放送された個人的なドラマ10本を選んでみましたので、発表していきます。

とても長いですが、お時間のある方はぜひ!


10位
イチケイのカラス(フジ/月21/春ドラマ)
出演:竹野内豊、黒木華、新田真剣友、山崎育三郎、升毅、小日向文世
原作は浅見理都さんの同名小説
事件が起き、刑事裁判官が「特権」を発動し、捜査をして事実を明らかにしていく1話完結の物語。
珍しく刑事裁判官を主人公に置いたドラマで、
明かされた事実に心打たれるストーリーばかりでした。
のんびりとマイペースな入間みちおを演じる竹野内豊さんの演技が好きでした。
https://www.fujitv.co.jp/ichikei/index.html



9位
おじさまと猫(テレ東/水24/冬ドラマ)
出演:草刈正雄、升毅、小関裕太、平山浩行、高橋ひとみ、神木隆之介(声)
原作は桜井海さんによる同名コミック
不細工で売れ残っていた猫を飼うことになったおじさま(草刈正雄さん)と、その猫のハートフルストーリー。
おじさまと猫の心温まるメインのストーリーがある中で、
升毅さん演じる小林と神田(草刈正雄さん)の友情話が、とても心に響きました。
大人になってお互いに大切に思える友人っていいなと思いました。
さらに猫の声を演じた神木隆之介さんも愛らしくてとても、猫に息を吹き込んでました。
傷ついた大人達に、そっと柔らかな絆創膏を貼っていくような優しいドラマでした。
https://www.tv-tokyo.co.jp/ozineko/

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8位
TOKYO MER~走る緊急救命室~(TBS/日21/秋ドラマ)
出演:鈴木亮平、賀来賢人、中条あやみ、要潤、菜々緒、石田ゆり子
脚本は黒岩勉さんのオリジナルストーリー。
「まっているだけじゃ、救えない命がある」を合言葉に、
危険な現場に出向いて、人の命を救う「TOKYO MER号」を描いた作品。
事故や事件現場という極限の状態の中でも、人の命をどうにか救おうとするMERのメンバーや、
そのMERメンバーの真っすぐな気持ちに心を打たれたレスキューや警察等、
現場の熱い人たちの気持ちと行動に、とても胸を打たれました。
主演を務めた鈴木亮平さんの強く優しい役は『西郷どん』を彷彿とさせていてとても合っていたと思います。
また、賀来賢人さん演じる音羽が、最初は敵対しながらも、少しずつMERのメンバーになっていくところも感動的でした。
とても少年漫画チックなストーリーで、少年漫画大好きおじさんの僕にはどんずばでした。
ちなみに映画化も決定しました!
https://www.tbs.co.jp/TokyoMER_tbs/



7位
リコカツ(TBS/金22/春ドラマ)
出演:北川景子、永山瑛太、高橋光臣、平岩紙、宮崎美子、酒向芳、三石琴乃、佐野四郎、平田満
脚本は泉澤陽子さんのオリジナルストーリー。
運命的に出会って結婚して、意見や考えが合わず離婚して、
その離婚から、二人の距離が近付いたり離れたりして進んでいく物語。
永山瑛太さん演じる緒原紘一さんがとてもとても魅力的でした。
実直で自衛隊勤務で、頭は固いけれど、妻のことを本気で大切に思っていて、でも不器用で素直になれなくて。
最終話1つ前の、咲(北川景子さん)の幸せを思って、紘一が嘘を付くシーン、涙が止まらなかったです。
それを演じる永山瑛太さんも素晴らしかったです。コメディ部分も泣ける部分も、まさに緒原紘一にしか見えませんでした。
合わせて、咲と紘一を囲む家族達のリコカツストーリーも物語に花を添えてました。
『成田離婚』と肩を並べる離婚ドラマだったと思います。
https://www.tbs.co.jp/rikokatsu_tbs/



6位
大豆田とわ子と三人の元夫(フジ/火21/春ドラマ)
出演:松たか子、松田龍平、角田晃弘、岡田将生、市川実日子、オダギリジョー
脚本は坂元裕二のオリジナルストーリー。
大豆田とわ子(松たか子さん)と個性の強い3人の元夫達の4人の周りに起こる日常を描いた人情喜劇。
坂元ワールド全開の言葉選び、そしてコメディ感全開のストーリーが秀逸でした。
また登場人物も全員がぶきっちょでどんくさくて愛らしい。
なんかリアルなんだけれども、なんか浮世離れしていて。
また、そんな癖アリアリの登場人物を演じるキャストの皆さんもお見事でした。
特に、大豆田とわ子を演じた松たか子さんと、
3番目の元夫中村慎森(しんしんと読みます)を演じる岡田将生さんが最高でした。
慎森、無茶苦茶キュートで新しい岡田さんの魅力を見れた気がします。

最終回のとわ子の夢の中で、慎森が言ったセリフ
「次の朝、意味なく並べられたワインのコルク、テーブルに残ったグラスの跡、みんな楽しかった思い出でしょ?
どれも君が愛に囲まれて生きてる証拠なんだよ」というのが、
このドラマのメッセージのすべてなのかなと思いました。
半年経っても、心に刺さってるセリフと頭に浮かぶシーンです。

朝、起きて積み上げられた缶ビールは、みんな楽しかった思い出です。

https://www.ktv.jp/mameo/index.html



5位
俺の家の話(TBS/金22/冬ドラマ)
出演:長瀬智也、戸田恵梨香、江口のり子、永山絢斗、桐谷健太、西田敏行
脚本は宮藤官九郎さんのオリジナルストーリー。
プロレスラーを引退して、父の介護と能の後継に四苦八苦する物語。
テーマは介護、跡継ぎ、家族。
重たいテーマながら、宮藤官九郎さんのコメディセンスが随所に溢れていて、
でも最後には泣かしてくる、そんなストーリーでした。
そんな脚本に応えるような、長瀬智也さんの集大成となる演技。
笑わせてもらいましたし、動のプロレスと静の能の演技、凄かったです。
「フェーズ」「YES,こどもだってNo」「セックスシンス」のような天丼はお気に入りで爆笑してました。
https://www.tbs.co.jp/oreie_tbs/

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4位
ドラゴン桜(TBS/日21/春ドラマ)
出演:阿部寛、長澤まさみ、髙橋海人、南沙良、平手友梨奈、加藤清史郎、鈴鹿央士、志田彩良、細田佳央太、林遣都、江口のり子、及川光博
原作は三田紀房さんの漫画『ドラゴン桜2』。
偏差値の低い高校で、2人の弁護士の指導の元、7人の生徒たちが東大合格を目指す物語。
16年前の前作からコメディ要素を引いて、日曜劇場エッセンスを追加したという感じでしたが、
学生達が目標に向かって努力するストーリーには、やっぱり胸打たれました。
桜木先生の生徒たちへのメッセージはどれも良かったです。
あと個人的には、最初嫌なやつだった藤井くん(鈴鹿央士さん)に、最終回むちゃくちゃ泣かされました。
「助けにいけた自分が嬉しかった」って語るシーンも最高。
演じた鈴鹿央士さんも本当に素晴らしいと思いました。
また16年前の生徒たちの成長した姿(特に長澤まさみさん演じる水野直美)が見れたのも、感慨深かったです。

脚本でバラエティ作家のオークラさんが参加されていたのも、お笑い界(特に佐久間さんのオールナイト0)では話題になってました。

https://www.tbs.co.jp/dragonzakura/

 

3位
天国と地獄-サイコな二人-(TBS/日21/冬ドラマ)
出演:綾瀬はるか、高橋一生、北村一輝、柄本佑、溝端淳平、中村ゆり、迫田孝也
脚本は森下佳子さん(ex:義母と娘のブルース、おんな城主直虎、JIN-仁-)のオリジナルストーリー。
「刑事の女性と、容疑者の男性の入れ替わりドラマ」
「誰が犯人なのかを考察しながら見る、全話完結で真相が分かるドラマ」
というのが分かりやすいパッケージなのですが、
その実は、唯々、人が人を思うドラマでした。大切な人を守りたいドラマ、人が人を守りたいドラマ。
お互いけなしあった『おんな城主直虎』(よく例にしてすいません。好き過ぎるもので)の直虎と政次のような、
直接は表現しないし、本人たち以外からは憎しみ合ってるように見えるかもしれないけれど、
本人たちだけが分かるような愛と愛の交換が色んなシーンで行われていたドラマだと思いました。
大切な人に大切と言わないことが愛情の表現となる、そんな感じです。
森下佳子さんワールド全開でした。

そして、綾瀬はるかさんと高橋一生さんの入れ替わり演技も本当にやられました。
望月彩子を演じる高橋一生さん、日高陽斗を演じる綾瀬はるかさんすごかったです。
綾瀬さんのあんな悪そうな笑顔、初めて見ました。
脚本も演技も秀逸な作品でした。
https://www.tbs.co.jp/tengokutojigoku_tbs/
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2位
おかえりモネ(NHK/朝の連続テレビ小説)
出演:清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、髙田彪我、
浅野忠信、坂井真紀、夏木マリ、浜野謙太、でんでん、坂口健太郎、
西島秀俊、今田美桜、清水尋也、森田望智、高岡早紀、マイコ
脚本は安達奈緒子さん(ex:『きのう何食べた?』『透明なゆりかご』)のオリジナル。
気仙沼の東側にある亀島出身のヒロインとそれに関わる人たちの物語、
破壊と再生、後悔と納得(消化)、悩みと奮起、絶望と希望、
様々なネガティブとポジティブな感情が入り混じってました。
また、それを表現するかのように、物語も朝ドラでは珍しく時系列ではなく、過去の物語が要所に描かれます。
進んだり戻ったり、前を向いたり後ろを向いたりしながら、2011年からの10年ちょっとが描かれました。

主人公の百音(清原果耶さん)は、震災が起きた時に地元におらず、震災以降、同級生や家族に疎外感を抱えて生活をし、
その疎外感を少しでも薄くできるように地元を出て、気象予報士を目指し、上京し、そして地元に帰ります。
震災後、百音の頭と心の中にはずっと「何が出来るのか?」という言葉があります。
登米に行った後も、気象予報士になって東京に行った後も、気仙沼に帰ってきてからも。
そんな10年間。なので、どうしても底抜けに明るい話にはなりません。笑顔にも少し影があります。
だからこそ、優しくなれる、気遣いが出来る、そんな女の子が主人公のドラマです。

他にも、若い頃はジャズミュージシャンを目指しながらも今は銀行員の百音の父・永浦耕治(内野聖陽さん)や、
成績優秀だが、地元に残ることに固執している妹の未知(蒔田彩珠さん)、
震災で妻を失い、アルコール依存症になってしまった及川新次(浅野忠信さん)、
そんな彼を父に持ち、地元で漁師になることを決意した及川亮(永瀬廉さん)、
人とコミュニケーションを取るのが怖くなっている医師、菅波光太朗(坂口健太郎さん)等、
心に傷や影を持ちながらも、生きていく人たちの物語を丁寧に描かれたストーリーは涙必至でした。

45話の登米編ラストで主題歌『なないろ』がエンディングで流れる演出
78話の後藤三生(前田航基さん)の語りと「俺ら、もう普通に笑おうよ」というセリフ
妻を失った及川新次の妻への想いと、次の一歩への覚悟
等等名シーンを挙げればキリがありません。

そして百音を演じた清原果耶さんも素敵でした。
繊細な表情を見せてくれてましたし、亮ちんに怒るシーンの表情も真に迫ってました。
今後も楽しみな女優さんです。

さらに、BUMP OF CHICKENが歌う主題歌『なないろ』も、軽快なメロディに、破壊と再生を唄う名曲でした。
https://www.nhk.or.jp/okaerimone/index.html

 

1位
にじいろカルテ(テレ朝/木21/冬ドラマ)
出演:高畑充希、井浦新、北村匠海、安達祐実、眞島秀和、水野美紀、光石研、西田尚美
脚本は岡田惠和(ex:最後から2番目の恋、姉ちゃんの恋人))のオリジナル。
病気を抱えた1人のお医者さんが、山奥の村の診療所で働くお話。
山奥の村の人々と、山奥の村の一員であるお医者さん・看護師さん達のお話。
病気や怪我を抱えながらも、優しく生きる山奥の村の人々のお話。

岡田さんの書く優しいストーリーを、演出の深川栄洋さんがさらに優しく作られました。
普段の診療所の真空先生(高畑充希さん)、朔先生(井浦新さん)、太陽くん(北村匠海さん)の3人の会話はほっこり和みました。
「雨が降らないと虹は見えないから」は未だに心に響く名言でした。
普段おちゃらけてる朔先生(井浦新さん)の、4話のトリアージの場面は、過去のトラウマも抱えて鬼気迫ってました。
5話で真空先生と朔先生が庭で話すときの演技とカメラワークは、とてもドキドキしました。
まだら認知症の女性を描いた3話と7話は、切なくも愛が溢れる物語でした。
3位の『天国と地獄』でも、刑事物、入れ替わり物というパッケージを使った、人と人の物語と書きましたが、
この『にじいろカルテ』も、医療モノというパッケージを使った、人と人の物語でした。

そして、病気を抱える医者の紅野真空を演じた高畑充希さんの演技も飛び切りすごかったです。
自然体の演技というか、もはや自然体。
真空先生の喜怒哀楽がそのまま見ている側に伝わってくる、そんな演技だったと思います。

とても優しい気持ちになれるドラマでした。
https://www.tv-asahi.co.jp/nijiiro/
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ドラマ賞年間版
主演男優賞 長瀬智也(俺の家の話)/次点阿部寛(ドラゴン桜)
主演女優賞 高畑充希(にじいろカルテ)/次点清原果耶(おかえりモネ)
助演男優賞 永山瑛太(リコカツ)/次点升毅(おじさまと猫)
助演女優賞 夏木マリ(おかえりモネ)/次点水野美紀(にじいろカルテ)
若手賞 鈴鹿央士(ドラゴン桜)/蒔田彩珠(おかえりモネ)
脚本賞 岡田惠和(にじいろカルテ)/次点安達奈緒子(おかえりモネ) 
主題歌賞 なないろ/BUMP OF CHICKEN(おかえりモネ)
良く見た賞 江口のりこ(俺の家の話、ソロ活女子のススメ、ドラゴン桜、SUPER RICH)
      浜野謙太(おかえりモネ、スナックキズツキ、ラジエーションハウスⅡ、書けないッ!?)
企画賞 直ちゃんは小学3年生


今年は10本に絞るところから苦戦しまして、
他にも
『コントが始まる』『日本沈没-希望のひと-』『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』
『#家族募集します』『最愛』『生きるとか死ぬとか父親とか』
も本当に面白いドラマでした。
2021年は個人的にも会社を退職したこともあり、
1つ終わるところ、変化があるところから、
どう再生していくか、復活していくかというストーリーがとても刺さった気がします。
こちらの環境・心情に寄っても感じる部分が変わるというのもエンタメの面白いところですね。

長文読んでいただいてありがとうございました!
2022年もドラマに限らず、色んなエンタメに触れていきたいと思います!
 

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