2022年に放送された個人的なドラマ10本を選んでみましたので、発表していきます。

とても長いですが、お時間のある方はぜひ!

 

10位
霊媒探偵・城塚翡翠/invert 城塚翡翠 倒叙集(日テレ/日22/秋ドラマ)
出演:清原果耶、小芝風花、及川光博、瀬戸康史
原作は相沢沙呼さんのミステリー小説
「invert 城塚翡翠倒叙集」
「invert Ⅱ 覗き窓ファインダーの死角」
「medium 霊媒探偵城塚翡翠」
1クールを半分にぶった切って作られた意欲作。
前半の「霊媒探偵~」は霊媒師城塚翡翠(清原果耶さん)と、推理小説作家香月史郎(瀬戸康史さん)が
タッグを組んで、霊視×論理で事件を解決していくストーリー。
後半の「invert~」はタイトルの通り倒叙モノ。
(古畑任三郎のような、犯人が殺人を犯すところが描かれ、犯人が分かった状態で、刑事や探偵が犯人を追い詰めていく)
前半は全5話を使った壮大などんでん返しが見事でしたし、
後半は女性版古畑を見てるようで、城塚さんの強いキャラクターが愉快でした。
解決編に行く前に、城塚が視聴者に話しかける演出も、古畑感がありました。
城塚翡翠自体、非常に癖のあるキャラクターなので、シリーズ化して、キャラが育っていけばいいなーと思ってます。
「霊媒探偵~」も「invert~」もタイプは違うけれど、新しい風を感じるドラマでした。
https://www.ntv.co.jp/hisui/?theme=medium


9位
しずかちゃんとパパ(NHKBS/日22/春ドラマ)
出演:吉岡里帆、笑福亭鶴瓶、中島裕翔
脚本は蛭田直美(これは経費で落ちません!、)さんのオリジナル。
舞台は父一人娘一人の父子家庭。
父は生まれながらに耳が聞こえないろう者。
父の耳代わり口代わりを務めてきた娘が、ひょんなことから出会った男性と恋に落ち、
結婚するまでの親離れ子離れのてんまつを明るく温かく描くホームコメディ。
親子の愛が溢れるストーリーで毎話毎話泣いてました。
特に第2話、小学校2年生の時のしずかちゃんの音楽会で、耳の聴こえないお父さんに向けて、
大きな手話で唄うシーン、涙出過ぎました。
https://www.nhk.jp/p/ts/KVZJ1V7MY5/



8位
初恋の悪魔(日テレ/土22/夏ドラマ)
出演:林遣都、仲野太賀、松岡茉優、柄本佑、安田顕
坂元裕二(ex:カルテット、大豆田とわ子と三人の元夫、最高の離婚)さんのオリジナル脚本。
捜査をしない部署の警察関係者4人が、独自の操作をして、真相を解明ていくミステリー。
坂元裕二さん特有の会話劇が魅力的かつ、
スリリングな展開と一癖も二癖もあるキャラクターも魅力的でした。
一話完結の前半から、摘木星砂(松岡茉優さん)の二重人格問題、
馬淵悠日(仲野太賀さん)のお兄さんの死亡事件や連続殺人事件の真相究明、
鹿浜鈴之介(林遣都さん)と星砂の恋の行方等が同時に描かれた後半。
色んな要素が複雑に絡み合った良質なドラマでした。
https://www.ntv.co.jp/hatsukoinoakuma/


7位
恋せぬふたり(NHK/月22/冬ドラマ)
出演:高橋一生、岸井ゆきの、濱正
脚本は吉田恵里香さんのオリジナルストーリー。
他者に恋愛感情も性的欲求も抱かない「アロマンティック・アセクシュアル」の男女が始めた同居生活を中心に、
その二人の生活と周りの人々の物語。
恋愛至上主義のドラマが多い中、恋をしない話を描いた意欲作。
実際に僕も、「アロマンティック」・「アセクシュアル」という言葉を今作を見て初めて知りましたし、
言葉を選ばずにいうと、とても勉強になるドラマでした。
さらに「家族」という形を考えさせられるドラマでした。
そして高橋一生さんの柔らかい演技、最高でした。
本当にどんな役をやっても魅力的です。
https://www.nhk.jp/p/ts/VWNP71QQPV/schedule/


6位
silent(フジ/木22/秋ドラマ)
出演:川口春奈、目黒蓮、鈴鹿央士、夏帆、風間俊介、篠原涼子
生方美久さん脚本のオリジナルストーリー。
生方さんが脚本家の坂本裕二さんのファンを公言している通り、
彼女の脚本も言葉や会話を大切にして書かれたドラマでした。
高校生の時に付き合っていた彼氏に突然振られ、
再会した時には、彼の耳が聴こえなくなっていて、というストーリー。
毎話、色んな人の目線で描かれていたのもユニークでした。
個人的には鈴鹿央士くんが演じた、戸川湊斗が優しすぎて泣けました。最高でした。
そしてそれを演じた鈴鹿くんもどんぴしゃの演技をされていたように思います。
4話の別れのシーン、5話の別れた後の電話のシーン最高でした。
桃野奈々(夏帆さん)の「ありがとうって使いまわしていいの?」って台詞が刺さりました。
https://www.fujitv.co.jp/silent/


5位
ミステリと言う勿れ(フジ/月21/冬ドラマ)
出演:菅田将暉、伊藤沙莉、尾上松也
原作は田村由美さんの同名小説。
大学生の久能整(菅田将暉さん)くんが、独自の目線や洞察力を使って事件を解決していくストーリー。
久能くんの発する、「当然だと思われていることをおかしいと指摘する」セリフがとても感慨深かったです。
印象的だったのは「なぜいじめられてる側、ストーカーされた側が逃げないといけないのか」。
話としては、遠藤憲一さんが1話で退場したまさかの第1話、
前述の久能くんのセリフが印象的だった第2話、
佐々木蔵之介さんの演技が光った、第8話~9話が好きでした。
https://www.fujitv.co.jp/mystery/


4位
PICU 小児集中治療室(フジ/月21/秋ドラマ)
出演:吉沢亮、安田顕、木村文乃、高杉真宙、中尾明慶、甲本雅裕、大竹しのぶ
倉光泰子(ex:アライブがん専門医のカルテ)さんのオリジナル脚本
若手小児科医である志子田武四郎がPICU(小児集中治療室)に配属され、
彼やPICUメンバーの成長と、病気に立ち向かう子供たちやその家族を描いたストーリー。
吉沢亮さんの繊細な演技が光ってました。
珍しく札幌が舞台のドラマだったので、札幌に住んでいた当時を思い出すドラマでもありました。
「心ない暴力で殴られた人が、殴られたことを謝ったら駄目じゃない」by植野先生(安田顕さん)
というセリフに泣けました。
https://www.fujitv.co.jp/PICU/


3位
石子と羽男-そんなことで訴えます?-(TBS/金22/夏ドラマ)
出演:有村架純、中村倫也、赤楚衛二、さだまさし
西田征史(ex:とと姉ちゃん、小野寺の弟・小野寺の姉)さんのオリジナル脚本
新井順子プロデューサーと、塚原あゆ子演出のTBSのゴールデンコンビのドラマ。
東大卒のパラリーガル「石子」と、高卒の弁護士「羽男」が凸凹コンビを組み、
ふたりの元にやってくる人々が抱える身近なトラブルに挑みながら、
お互いのコンプレックスに向き合い成長していく姿をコミカルに描くリーガルエンタテインメント。
殺人事件ではなく、カフェの電源を勝手に借りて訴えられた人や、
自分の家の木が隣の家まで伸びてしまって訴えられた人など、
日常にあるようなことで訴えられてしまった人を弁護助けるために動き、
解明した真実がはっとしたり、胸に刺さったりという、現代社会も風刺した良作でした。
堅物な有村架純さんと飄々とした中村倫也さんが良いコンビで、続編に期待です。
https://www.tbs.co.jp/ishikotohaneo_tbs/


2位
ファイトソング(TBS/火22/冬ドラマ)
出演:清原果耶、間宮祥太郎、菊池風磨、藤原さくら、稲森いずみ
岡田惠和(ex:最後から2番目の恋、にじいろカルテ、ひよっこ、ちゅらさん)さんのオリジナル脚本。
事故がきっかけで耳が聴こえなくなる可能性がある女の子と、
曲が書けなくなった一発屋ミュージシャンの男性の恋の物語。
そして、その女の子の周りの人の物語。
ラブストーリーなんだけれど、ヒューマンストーリー。
恋をトリガーにした、人の優しさ、繊細を描くドラマでした。
そして主人公の女の子の心の葛藤を、清原果耶さんが繊細に演じられており、
また、人の心の動きを丁寧に描かれた脚本を、
菊池風磨さん、藤原さくらさん、稲森いずみさんらの脇を固める方々が、見事に演じられていました。
病気のことを告白する第7話は涙止まりませんでした。
https://www.tbs.co.jp/fight_song_tbs2022/


1位
カムカムエブリバディ(NHK/朝の連続テレビドラマ小説)
出演:深津絵里、上白石萌音、川栄李奈、オダギリジョー、濱田岳、森山良子、
村上虹郎、世良公則、市川実日子、新川優愛、松重豊、安達祐実、本郷奏多
脚本は藤本有紀(ex:平清盛、ちりとてちん)さんのオリジナル。
大正・昭和・平成・令和の四時代をラジオ英語講座とジャズと時代劇と共に生きた、
母娘孫三代の1925年から2025年まで100年間に渡る悲喜劇を、朝ドラ史上初の3人のヒロインで繋ぎ描いた作品。
終わった時にも書きましたが、
4か月ちょっとかけて撒いていった布石を、ラスト1か月、特にラスト1週間で全部拾い上げるような、
見事な脚本で、朝ドラの常識、慣習を覆すドラマでした。
戦争と壮絶なラストを迎える安子編、平和な世で家族を作っていくるい編、
映画村で働きながら、生き方を模索するひなた編
そして、全ての布石を拾い上げたラスト1か月。
全ての真相が明かされた時は涙が止まりませんでした。
今の僕らがあるのは、過去に生きてきたたくさんの方の主人公の人生があるから、
そして未来があるのは、今の僕らそれぞれの主人公の人生があるから、
そんなことに気付かせてくれたドラマでした。
そして18歳から60歳を女性を演じきった深津絵里さんの演技は見事でした。
https://www.nhk.jp/p/comecome/ts/8PMRWK3MGZ/


ドラマ賞年間版
主演男優賞:菅田将暉(ミステリと言う勿れ)/次点中村倫也(石子と羽男)
主演女優賞:深津絵里(カムカムエブリバディ)/次点清原果耶(ファイトソング)
助演男優賞:鈴鹿央士(silent)/次点笑福亭鶴瓶(しずかちゃんとパパ)
助演女優賞:松岡茉優(初恋の悪魔)/次点稲森いずみ(ファイトソング)
脚本賞:藤本有紀(カムカムエブリバディ)
若手賞:藤原さくら(ファイトソング)
音楽賞:スタートライン/PARKS(ファイトソングの劇中の仮装バンドの曲)
企画賞:エルピス-希望、あるいは災い-

2022年は春から立ち呑み屋さんでの仕事も始まり、
慌ただしい日々だったので、ドラマもあまりゆっくり見る時間もなかったのですが、
たくさん面白いドラマが見れました。
長文読んでいただいてありがとうございました!
 

 

 

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