中国不動産買取策に期待 | 経済あらかると

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 16日の中国市場では、不動産株指数が6%近い上昇を見せました。中国国家隊が家探しをしていて、中央政府の要請により国有企業や地方政府が売れ残りマンションを探していると報じられたためです。

 

 中国政府は先に1兆元の特別国債発行を決め、これが何に使われるのか関心がもたれていましたが、売れ残りマンションの買い上げに向かうようで、市場に期待が広がっています。

 

 もっとも、一部の試算によると、売れ残りマンションの床面積は昨年末で36憶平方フィートとされ、これをすべて買い上げるには7兆元(1兆ドル)必要とされます。特別国債発行分の1兆元がすべてマンション買い上げに回っても、必要分の7分の1にしかならず、抜本的な需給改善にはならないのですが、関連業者には救いとなるので、株が買われているようです。

 

 もっとも、4月の主要70都市の新築住宅価格は64都市で前月比下落し、大都市では上海を除き、1%以上の下落となっています。政府のマンション買取が実効を上げるのか、注目されます。