米PPI減速も安心できず | 経済あらかると

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 前日のCPI上振れに、緊張を持って迎えられた昨日のPPIは、全体が前月比0.3%予想に対して0.2%となったため、安堵が広がり、株価はナスダック、S&Pが反発上昇しました。

 

 しかし、CPIと同様にサービス価格の上昇が0.3%と根強く、この3か月の上昇を均してみると上昇が加速していることもあり、債券市場は引き続き警戒の姿勢を崩していません。10年国債利回りは4.5845%に上昇、2年国債利回りは一時5%に乗せました。

 

 3月のPPIの前月比上昇率は全体、コアともに0.2%でしたが、前年比では全体が2月の1.6%から2.1%に、コアは2月の2.7%から2.8%に高まっています。直近3か月の瞬間風速は、全体が年率4.8%、コアが年率4.4%と、いずれも高く、しかも加速しています。

 

 NY連銀のウイリアムズ総裁は、現時点では利上げは想定しておらず、いずれ利下げが必要になる、と述べましたが、同時に、きわめて近い将来に政策金利を調整する明確な必要性はない、と当面現状維持を示唆しました、