日本時間の今朝発表された1月25,26日開催の米FOMC議事要旨を見て、市場はひとまず安心しました。いよいよ利上げの時が来たという一方で、先走った利上げスケジュールが示されたわけでもなかったからです。
前回2015年の利上げ当時より速いペースでの利上げを示唆し、毎回の会合でデータを分析し、利上げ判断、ペースを修正する姿勢を見せましたが、いずれも織り込み済みで、市場に不安をもたらす内容ではありませんでした。例えば、今後利上げと資産縮小の双方を検討してゆく中で、「毎回の会合で適切な政策スタンスを評価しなおしてゆく」と言い、多くの参加者が将来のある時点で保有資産の売却が必要になる可能性がある、としています。
これで2年国債利回りは低下しましたが、ロシア軍が一部撤退と言いながら、実際にはウクライナ周辺の兵が増えているとの情報があり、また原油価格が上昇、株価の頭を抑える形になりました。地政学リスクはまだ解消される状況には至っていません。
2年国債利回りは前日の1.5690%から1.5270%に低下、10年国債利回りは前日の1.9219%から2.045%に上昇、カーブはスティープ化しました。ダウは54ドル安に下げ幅を縮小。S&P500は3.9ポイント上昇しました。前日大きく下げたWTI先物は1.59ドル反発して93.66ドルを付けています。