最近は台湾からの訪日需要が大きく増加したことで、台湾からのLCCが日本の地方空港へも相次いで就航しています。今回はそのひとつであるタイガーエア台湾の岡山~台北線を利用してみました。
なお、タイガーエア台湾では定期的にセールを開催しており、今回は岡山~台北の往復を受託手荷物込み2万円以下の格安の値段で購入することができました。
岡山空港へは2時間半ほど前に到着したものの、既にチェックインカウンターには長蛇の列ができていました。岡山空港は国際線の設備が小規模であるため利用者が多いと大変な混雑になってしまうことが多々あり、利用者の多いタイガーエア台湾はもろにその影響を受けてしまっていました。
まだ早かったので少し時間を空けてみましたが、それでも並んでからチェックインまでに20~30分程度の時間を要しました。
タイガーエア台湾は機内持ち込み手荷物は合計10kgまでで、岡山空港のチェックインカウンターでは持ち込みの手荷物のうち大きなものをひとつ計量する決まりになっているようです。
LCCですので受託手荷物は有料となります。受託手荷物20kgの料金で座席指定もついてくるお得なパック料金がありますので今回はそちらを事前に購入し、スーツケースひとつを預けました。
チェックインは45分前に締め切られ、搭乗口も10分前にはクローズとなりますので注意が必要です。
チェックインの後は保安検査と出国審査となりますが、岡山空港は保安検査のレーンがひとつしかなく、こちらも15分以上の待ち時間がかかりました。台湾からの訪日需要は爆発的とも言える増加となっていますので、岡山では地上設備もリムジンバスの方もこの需要に追い付いていけていない実情があります。また、この日は日本からの卒業旅行客も多く、化粧品やワックスなどの液体物を持ち込もうとして止められているケースが目立ちました。機内に持ち込めるかは事前にしっかりチェックしておきましょう。
それでも出発の1時間ほど前には搭乗口前に到着できました。
しばらく待っていると台北からの便が到着しました。岡山では1時間弱の間に清掃や給油などを行い、足早に台北へと折り返していくダイヤとなっています。
そして出発20分ほど前に搭乗が開始されました。この便ではお手伝いの必要な方等以外の優先搭乗はなく、一斉に搭乗開始となります。
機体はLCCではおなじみのエアバスA320で、機内は3+3の座席配列となっています。
足元はご覧のような広さで、私が座った場合、握りこぶしひとつ分程度の余裕がありました。
テーブルの裏側には最近就航した花巻線の宣伝がありました。
この日は高雄からのチャーター便が岡山に来ており、岡山で台湾のエアライン二社が並ぶという大変珍しい光景が見られました。しばらくするとドアが閉まり、チャイナエアラインと別れを告げて滑走路へと移動します。この頃、機内では客室乗務員による安全設備の案内が行われます。LCC機材ということでモニターがないため、客室乗務員が通路に立って実演します。
そして離陸。岡山空港は小さな空港ですので順番待ちなどはなくスムーズに離陸します。
10分少々で水平飛行となり、ベルト着用サインが消灯します。
タイガーエア台湾はLCCですので機内食は有料となります。なお、空港等で購入したものを持ち込んでの飲食は禁止されていますのでご注意ください(飲み物程度は許容されています)。
タイガーエア台湾はフライト時間の長さで提供されるメニューが異なります。
岡山線は2時間以上のフライト時間となりますので、ご飯ものやビーフンなどのホットミールが注文可能です。なお、売り切れの場合も多いようですので確実に食べたい場合は予約をおすすめします。
このほか、カップラーメンなどは全ての路線で注文することができるようです。
2時間未満のフライトとなる短距離路線ではサンドウィッチなどを販売しているようです。
飲み物は各路線共通で、コカ・コーラ、オレンジジュース、ウーロン茶、ミネラルウォーターなどがあります。
値段は60~90台湾ドル程度(210~315円)と、機内販売としては比較的良心的な価格です。
アルコール類も80~120台湾ドル程度から販売されており、台湾ビールもありました。
今回は夕食時のフライトであったため、排骨飯をネットで事前注文しておきました。
水平飛行に入った後、割とすぐに持ってきてくれました。搭乗券の半券提示と引き換えに頼んだ食事を渡してくれます。
事前注文をした場合、ハニーケーキとオレンジジュース、更に現在クロロとのコラボキャンペーン中ということで、約300円相当の就航地クリップがついてきます。このクリップはタイガーエア台湾の就航地とクロロが描かれたオリジナルのもので、就航地はランダムでプレゼントされます。
特に乗っている路線に関係するものというわけではなく、私の場合はバンコクをいただきました。
排骨飯は八角が効いた台湾風の味付けで、到着前から台湾の本格的なグルメが楽しめるのは台湾のLCCならではです。最後の一口までとても美味しくいただきました。
機内食は多くの方が注文されており、人気ぶりを伺うことができました。
クロロとのコラボキャンペーン中ということで、ハニーケーキや食器にまでクロロが登場しています。
よく見ると枕カバーにもクロロの姿が。更に持ち込み手荷物タグにもクロロが描かれるなど、随分力の入ったコラボであると感じさせられます。
機内免税品のパンフレットも見てみました。
化粧品などの品揃えも豊富で、レガシー航空会社顔負けのラインナップです。
タイガーエア台湾のオリジナルグッズもあり、定番のモデルプレーンやボールペンのほか、台湾で使えるICカード「悠遊カード」のタイガーエア台湾オリジナル版やタイガーエア台湾のキャラクターである虎のぬいぐるみなど、ユーモアあふれた商品がラインナップされています。
また、クロロとのコラボグッズも期間限定で発売されています。
機内食についてきた就航地クリップは機内販売ではセットにて販売されています。もしどうしても欲しい就航地のものがあるという方はこちらを購入されるとよいですね。
更にタイガーエア台湾の機内誌も見てみます。機内誌の表紙は桜並木を走るJR東日本のE721系電車となっており、3~4月号は日本及び韓国の桜の名所が取り上げられています。
岡山では旭川沿いの桜並木が取り上げられていました。後楽園からも近く、バスでのアクセスも便利な場所です。
最近就航した花巻にちなんで、岩手県についても取り上げられています。
岩手県については機内誌以外に別のリーフレットでも取り上げられており、特に力を入れていることがわかります。
また、タイガーエア台湾は石川県の小松にも就航しており、北陸方面についても力を入れて取り上げていました。東京や大阪から北陸へのアクセスについても触れており、行きは東京へ、帰りは小松からといった旅程も考慮されているように感じました。
就航地マップを見てみます。日本線の比率が非常に高く、台北からは北は北海道の旭川、函館、東北は花巻、仙台、関東は羽田、成田、茨城、中部は名古屋、小松、西日本は関西、岡山、福岡、そして沖縄那覇へと運航しています。成田、関西、福岡、那覇へは台北のほかに高雄からも運航しています。
日本線以外も韓国は台北から大邱、釜山、済州島へ運航、マカオへは台北、台中、高雄の3都市から運航しています。更に南は台北からバンコク・ドンムアン空港への路線も運航しています。
食事の後、機内は一旦減光されていましたが、着陸態勢に入る少し前に再び明るくなり、機内ではゴミの回収が始まります。そしてベルト着用サインが点灯し、飛行機は台北桃園空港へと着陸します。
地方路線ということでバスでの移動も覚悟していましたが、幸いにもボーディングブリッジからの降機となりました。台北桃園空港へは岡山から2時間40分ほどで到着となり、約25分の早着となりました。
この日は夜の到着ということで入国審査がとても空いており、降機から20分ほどで到着ロビーまで来ることができました。
夜の到着でも20時頃ですと各社のSIMカード販売窓口は開いています。私はいつも台湾最大の電話会社である中華電信のSIMカードを利用しています。容量の制限もなく、日程に合わせて複数の日数のプランが用意されているのも魅力的です。
また、桃園国際空港から台北駅への移動は國光客運の1819路が便利でお得です。
桃園機場捷運は最近利用者が大きく増加しており、空港から列車に着席できないケースも増えてきました。1819路は台北駅方面へ高速道路を利用して直行し、必ず着席できるので魅力的です。運賃も安く、桃園機場捷運では禁止されている車内での飲食も1819路では禁止されていません。
空港のバス乗り場にはクレジットカード対応の自動券売機や悠遊カードの自動販売機兼チャージ機も設置されており、悠遊カードもバス乗車前に簡単に購入可能です。1819路では乗降時にバスのカードリーダーにタッチすることで悠遊カードで直接乗車が可能です。
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