台中市外へ運行する台中市内線 | 世界バス轉運站 -アジアの交通総合ブログ-

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今日はがらっと地域が変わって、台中市の路線バスからです。



台中市の路線バス(台中市公車)と言えば、バス専用道や10キロまで無料といった様々な話題がありますが、台中市公車には台中市を飛び出して、お隣の県へと乗り入れる路線がいくつかあります。

これらの路線をこの度取材することができましたので紹介することにしましょう。


 
まずは港尾をスタートし、水湳、中友百貨、台鐵台中駅、明徳高中、草湖などを経由して、南投県の草屯を結ぶ108系統。台中客運が運行し、30~60分間隔程度の本数があります。

市内線ではありますがかなりの長距離を運行しており、乗り通すと1時間半以上はかかるのではないかと思います。

台中市公車ですのでICカード利用で乗車地から10キロまで無料という制度はこの路線でも適用されます。草屯~台中駅間ですと並行する全航客運や南投客運の路線よりも安くなりますので、こちらの路線を狙って乗車している乗客の姿も多く見られました。

この写真は草屯に到着し、一旦回送される姿を押さえたものですが、カーテンとリクライニングつきのトップドア車が使用されており、この便に関しては快適に過ごせるのではないかと感じました。しかし、この路線にもノンステップバスが運用されることがありますので、便による当たり外れは大きいようです。


 

続いては敦化后庄七街口をスタートし、水湳、中央市場、台鐵台中駅、台中高工、鳥日、高鐵台中駅を経由して彰化県の台鐵彰化駅を結ぶ101系統。こちらも台中客運の担当で、おおむね40~60分間隔での運行です。

この路線も乗り通すと1時間半程度の時間がかかるのではないかと思います。やはり台中市公車ということでICカード利用で乗車地から10キロまでは無料となり、彰化~高鐵台中駅間などはわずか3元で移動することができます。ちなみに公路客運(市外線)扱いとなる彰化客運ですと、同じ区間は39元かかります。

車両は他の短距離市内線同様の前中扉の車が中心で、乗車した際はノンステップバスがやってきました。椅子が硬めの車両も容赦なく入りますので、そのあたりは覚悟が必要かと思います。



また、彰化駅前の台中客運のバス停は駅から少し離れた場所にありますので注意が必要です。

彰化駅舎を出て、線路と平行して走る道路を台中寄りに数百メートル歩いた所にあります。



最後は巨業交通の運行する180系統。台鐵の海線側にある沙鹿をスタートし、龍井、山陽、大肚、福山、追分、中庄子を経由、海線と並行するように走り、彰化駅前が終点となる路線です。

運転間隔は60~120分間隔で、一日8往復と本数もそこまで多くありません。しかし、この路線も台中市公車扱いでICカード利用で10キロまで無料となり、立客が出るほど利用者がいました。

巨業交通は海線側を本拠地とする事業者で、台中市でも地方部を走る路線をたくさん受け持っているのですが、最近はノンステップバスの導入が進んでおり、この路線もボルボ社製のノンステップバスによる運行でした。

また、巨業交通の彰化駅の乗り場は彰化駅を出て正面になりますので非常にわかりやすいです。このほかにも彰化客運のバスターミナルのそばにも停留所があります。

(本来は彰化客運のターミナルそばの停留所が本当の起点のようですが、折り返しの都合で彰化駅の正面まで来るために駅前での客扱いが黙認されているようです)


広い台中市を走る台中市公車ですが、このような市外に足を延ばす路線が多く存在します。

ある程度快適性は犠牲になるかもしれませんが、これらの路線をうまく活用すれば安く賢く移動することができますので、この機会にぜひ存在を知って、旅行などの際に活用してみてはいかがでしょうか。