夜の神社 -再発 急性期- | 妻と私の異世界生活

妻と私の異世界生活

2020年の春
妻が統合失調症を発症

突然、異世界に放り出された妻と私の闘病記録

急性期、休息期を経て回復期に入り安定したのも束の間、2023年の夏、妊娠発覚と同時に再発、そして出産

いつかこのブログが誰かの助け舟になります様に。







-統合失調症 再発から4ヶ月半-

-妊娠21w-



2人で朝ごはんを食べながらTVを観ていると、


紅葉特集のところで、


「これどこかな?」


「楽しそうだね」


これは行きたいというサインなのか…


とりあえずスマホでチェックしておきました。














今日は妻の入院支払いが完了したので、


生命保険の入院保証の手続きをしました。













先週は市役所で、


精神疾患の入院補助金申請手続きをしました。













これで全ての手続き完了、


という事でスッキリしたのが夕方でした。













「今日TVでやってた神社いくか?」


「ライトアップしとるって書いてある」


「えっ?いいの?」


退院後どこかへ行きたそうにしたのは初めて、


この機会を逃すわけにはいきません。














夜なので少し心配でしたが、


妻に着れるだけの服を重ね着させ、


万全の状態にして出発しました。













まだまだ口数が少ないので、


静かに下道で夜の国道を流しました。













神社の駐車場は夜にしては混んでいましたが、


外に出ると空気は澄んでいて静かでした。


いかにも神社ですっていう匂いがして、


年末の初詣のような気分になれました。




























「出店やってないね」


「やっぱりそこが気になってたか…」


「うん、でもありがとう」


TVで妻が凝視していたのは、


神社で団子を食べるシーンだったので、


神社というよりは、


出店が目当てだとは思っていました。














私は紅葉やライトアップの類が昔から好きです。


妻は出店が好きです。


これでお出かけのバランスをとっています。














出店は残念でしたが、


ゆっくり歩いて御参りしました。


妻はいつもより長く手を合わせていました。














「あっちにあるよ」


妻は先に紅葉のライトアップの場所を探して、


私に手招きをしました。


私が好きな事をよくわかっています。


























紅葉の始まりらしく、


緑の葉、黄の葉、赤の葉、


入り乱れて綺麗に映し出されていました。













妻は人生に疲れた少女のように立ち尽くし、


ただ目の前の紅葉を眺めていました。


妻にはどう映っているのか…













妻は食べ物も景色も写真に残しませんが、


こう言う時の景色をとてもよく覚えています。












大きな目で脳裏に焼き付けているのか、


後で聞くとそんなのあった?と言うものまで、


鮮明な記憶を残しており、


少し天才的な雰囲気を感じる事があります。













帰り道、


「最近病院ばっかりやったから懐かしいね」


「そうだね、行けてよかった」


「今日はありがとう」


まだ会話は続かないですが、


夜のお出かけでも平常心だったかなと、


少しずつ回復している気がしています。




イベントバナー

 


イベントバナー