いつもお読みいただきありがとうございます😊本質の追究者の武井義勇(たけいきゆう)です。
先日職場で、心理的安全性の高い組織づくりについて考える機会を設けました。「心理的安全性」という言葉に出逢ったのは約3年前です。その頃から頭の片隅に置いてある言葉でもあります。
けれど具体的に考えてみようとしてハッとしました。実はどのようにすることが心理的安全性の高い職場になるのかを、分かっていない自分がいたからです。
エイミー・C・エドモンドソン博士の唱えた心理的安全性。今日は自分の実践から、このことについて述べていきます。
先日職場で、心理的安全性の高い組織づくりについて考える機会を設けました。「心理的安全性」という言葉に出逢ったのは約3年前です。その頃から頭の片隅に置いてある言葉でもあります。
けれど具体的に考えてみようとしてハッとしました。実はどのようにすることが心理的安全性の高い職場になるのかを、分かっていない自分がいたからです。
エイミー・C・エドモンドソン博士の唱えた心理的安全性。今日は自分の実践から、このことについて述べていきます。
心理的安全性の定義をネットで検索してみると、
心理的安全性とは、個人が対人関係でリスクを取った場合の結果に対する認識や、無知、無能、否定的、破壊的と見られてもチームはリスクを取っても安全であるという信念を意味します。
といったものが挙げられていました。要するに「個人がその組織の中で、安心して発言したり行動できたりする心理状態」ということになります。
これをいかにして構築するのかが要点となります。
ちなみに心理的安全性の高い組織では、生産性が上がり組織全体のメリットも大きいとされています。
僕がこれまで実践してきたことや、こうするとよいのではないかと思うことを箇条書きします。
1.本音で話す
基本はこれだと思います。本音で話さなければ、心理的安全性の高い組織づくりはできないと僕は考えています。
僕は誰が相手であっても、心にもないことを言うことはもはやできません。つまりずっと本音で語ることしかやってきませんでした。
でも多くの人は、本音で語ることを恐れます。その恐れがどこから出てくるのかは分かりませんが、ここを突破しない限り良い組織づくりはできないでしょう。
2.相手の話を受け止める
これは聞き手側の課題です。相手に本音で話してもらうためには、聞き手もそれを受け止める土壌が必要です。
僕の場合、僕の本音を聞いてくれる人に恵まれたために本音を語ることが恐くなくなりました。運が良かったのだと思います。
相手の話を聞く際に心掛けるべきことは、「相手の意見や考えを否定しない」ということです。これをした時点で相手は完全に本音を語らなくなるからです。
僕がクラスで子どもたちに話し合いをさせる時も、この点に関してはかなり気を付けています。相手の意見や考えを否定するような言葉(そんなのあり得ないでしょ、バカじゃないの、といったもの)が聞こえてきた瞬間に烈火の如く怒ります。
その代わりよく多用するのが「そう考えるんだね〜。」「なるほどね〜。」「ほうほう、そうか。」「いいね〜。」などの言葉です。自分の考えとは違ったとしても、一旦受け止めましたよ、という合図でもあるこれらの言葉があると、その後反論しても本音で語り合えます。
3.ネガティブな言葉も吐き出させる
今年度の学年団で組んでいる同僚とは、「疲れたよね〜。」「嫌だよね。」「ムカつくよね。」といったネガティブワードをよく伝え合います。
一般的にはこれらのネガティブワードを口にするのはよくないという風潮がありますが、僕はかなり積極的に使います。なぜなら1でも書いたように、本音で語るためにはネガティブな気持ちに寄り添うことが必要だからです。
ネガティブな言葉を発すると、確かに空気が悪くなることもあります。しかしその目的が、より良い関係を築こうとするものであった場合には、むしろ重要なことです。
セルフ・コンパッションの項目として、自己への優しさや人間の共通認識が重要なファクターとなっています。自分の本音に気づき発信することで、何が自分にとってわだかまりになっているのかが分かります。
ネガティブを伝え合うことで、周りも何をサポートできるのかを考えることができます。
4.互いの得意を持ち寄ろう
人には得手不得手が必ずあります。それを大前提に考えるべきです。
そして組織の中では苦手を克服するよりも、自分の得意を伸ばしていく方がよいと思っています。だから年度の初めの方で、せめて学年団の中だけでもそれぞれの得意を伝え合うとよいです。
例えば僕の場合、物怖じせずに自分の考えを発信するのが得意なので、外部との接渉ができます。社会科見学等で施設とのやり取りをする際に、聞きたいことをガンガン聞いて、言いたいことを言いまくります。時には相手方と険悪になってしまっても、伝えるべきことは伝えます。
その代わり、内側の交渉が苦手です。気を遣いながら話ができないので、保護者対応などに苦手意識をもっています。だからそれが得意な人に一緒に入ってもらえると助かります。
5.苦手や嫌なことを伝え合おう
4とはコインの裏表の関係の話です。得意なことだけではなく、苦手なことや嫌なことを伝え合うことが結構大切です。
これを怠ると、後で互いに苦しむことになります。
僕は後進を育てることに適していません。だから「教育実習生はもちたくないんだよ。」と伝えています。僕が後進を育てようとすると、基礎をすっ飛ばしてアウトローなことを伝えてしまうからです(もはや無意識レベルで)。
同じ学年を4年間組んでいる女性の同僚がいます。その人は4年連続で教育実習生をもってくれました。彼女は基本から丁寧に優しく教えてくれるので、実習生が安心して取り組めるのです。
自分が苦手なことや嫌なことでも、他の人は得意だったり嫌でなかったりします。その欠けたピースに、得意な人のピースを当てはまることができれば穴が無くなります。
そしてこれは流動的なものでもあります。例えば苦手なものだったと思っていたものでも、やってみたら意外に得意だったというようなことがよくあるものです。
だから苦手だから嫌だからと「拒絶」するのではなく、「受け入れるのに抵抗がある」という伝え方をするのが重要です。
さらに、苦手や嫌ということが互いに分かっていると、そこを埋めようと周りが動くことができます。「あ、Aさんはこれが苦手だと言っていたな。ではこうしていこう。」といった感じです。
互いにフォローし合うためには、互いの苦手も把握しておく必要があります。
6.仲間だと思う
心理的安全性を作るマインドセットの根本には「組織の人たちを仲間だと思う」ということがあると考えます。このマインドがなければ、そもそもの話が成立しないとも言えます。
自分が所属している組織(家族もそうです)にいる人たちを仲間だと思えば、自然と協力体制を組むようになります。そして貢献しようとする心も育まれるわけです。
組織の人たちを仲間だと思えない場合には、心理的安全性は絶対に成立しません。そして誰か一人でもそのような人がいると、成立し得ないものです。一方通行の貢献感や所属感、尊重の想いだけでは、良い組織づくりはできません。
あえて強い口調でお伝えしますが、組織に所属したならば「貢献すべき」です。これが当然のこととして共通了解をとられていない組織では、心理的安全性を築こうとするのはやめた方がよいです。時間の無駄です。
そのくらいこの「仲間だと思う」気持ちは大切だと考えます。
このようにいくつかのポイントを示してきましたが、僕が実践して感じることは「難しく考えすぎなくていい」ということです。
エドモンドソン博士が示してくれた心理的安全性。きっと僕が今回書いたこととは別のことが書いてあると思います(3年前に本を一度読んだだけなので、覚えていない)。でも難しい理論を知らなくても大丈夫です。
大切なことは、みんなを仲間だと思うことです。そしてそのためには「人間は不完全である」という認識をもつ必要があります。
どんなに有名であっても、どんなに力がある人であるように見えても、一人の人間が完璧であることはあり得ません。
だからみんなが不完全であることを前提にすればよいわけです。みんなできないことがある。みんな得手不得手がある。みんな好き嫌いがある。みんな失敗をする。それを当然だと思うことができれば、心理的安全性の高い組織づくりが成り立つと、僕は考えます。
他者にも自分にも、あまり多くを求めない。そうすることがきっと、生産性の高い、居心地の良い組織をつくるコツなのだと思います。
みんなで平和な社会を作っていきたいものです。
最後までお読みくださりありがとうございました。