不完全を受け入れるのは強者の証 | 自分の人生の舵を取れ! ⭐︎武井義勇(kammy)のブログ

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僕は、公立小学校の教員をしています。

その中で大切にしたいことや、自分の生き方を考えてきました。それをシェアしていきます。

自分の人生の主役は自分自身です。いかに生きればもっと幸せになれるのかを追究しています。

いつもお読みいただきありがとうございます😊本質の追究者の武井義勇(たけいきゆう)です。


藪下遊氏著『「叱らない」が子どもを苦しめる』の中で、「自我強度」という言葉を知りました。

P77と78に書いてある言葉を引用します。

「ネガティブな自分」に出会ったとき、それも「自分の一部だ」と認めるためには、それなりの「こころの強さ」が求められます。これを「自我強度」といいます。

「こころの強さ」は、小さい頃からその年齢に合わせて「心理的衝撃」を経験し、その「心理的衝撃」を身近な大人との関係の中で納めているという連続した体験群も重要になります。

とあります。僕はこの言葉を知って、自分が自我強度を高めていったのだなと気づきました。


僕は小さい頃から弱い人間でした。やりたくないことから逃げるし、「どうせ自分なんて」を口癖にしていたし、挑戦することを怖がっていたからです。


けれど最近は、やりたくないことでもある程度の我慢はできるようになったし、「どうせ自分なんて」と言うことはほとんどなくなったし、新たなことに挑戦する気概も出てきました。自分でも強くなったと思っています。


ではどうしてそのように強くなれたのでしょうか。それは細かいものを含めて「心理的衝撃」を乗り越えてきたからに他なりません。辛いこと、苦しいこと、気が狂いそうなこともたくさん経験してきましたが、その度に何とかレジリエンスを発揮して乗り越えてきたのです。


これを獲得する過程には、様々な人たちの協力がありました。僕は周りの人たちに助けられながら成長してきました。その協力者の力無くしてここまでにはなれませんでした。だから全てが自分の力のお陰だと言うつもりは全くありません。


僕は今でも自分は弱い人間だと感じています。ただ以前と違うのが、弱い人間だということを否定していないところです。弱い人間だと自覚し、それを受け入れる感覚をもっています。これも自我強度なのだと思います。


自我強度という言葉と切っても切れない関係に、「不完全な自分を受け入れる」ということがあります。心理的衝撃の中には、自分の弱さや醜さを見つめることが入っているからです。


僕は自分が不完全な人間であることを自覚しています。そしてそれは自己否定とはまるで異なる感覚です。自分がダメなのだと悲観するわけではなく、かといってこんな自分が凄い奴だと自画自賛するわけでもなく、ただ不完全な自分も自分だと自覚しているだけです。


心の強度が弱い人は、これができないのだと最近気づきました。自分の不完全さを見つめて、それを受け入れようとする、その心理的衝撃に耐えられないのです。



そういった意味では、僕は強者の仲間入りを果たしているのではないかと思います。僕は自分の弱さや不完全さを、「自分はこのような人間だ」とありのまま受け止めているのです。



ここからは、自分の不完全さを受け入れられない人がどのような行動をとるのかを記していきます。多くは藪下さんの著書に例示されているのでお読みいただきたいのですが、周りの人たちを見てきての僕なりの捉え方を書きます。


本当に弱い人間というのはこのような人ですよ、という視点で書きますので、何かの参考になれば幸いです。


1.「すごい人」武装をする
あなたはSNSをご覧になっていて疲れたことはありませんか?僕はたくさんあります。

なぜならそこに流れてくる情報がキラキラしているからです。

SNSは自分のネガティブなところよりもポジティブな面を押し出す傾向にあります。それは「いいね」を押し合う性質上当然のことです。

しかし人は、他者のキラキラ投稿を見ると「私はこんなに苦しいのに、この人はなんて楽しそうなの。羨ましい・・・」「ああこんな生活ができたら幸せだろうな。それに比べて私は・・・」といった感情になることがあります。SNSは落ち込んだ時に見ない方が身のためです。


ただ、その発信者は本当にキラキラしているのでしょうか?その実、自信がなさすぎて他者からの称賛を得ないと保てないような状態になっていることはないでしょうか。


全ての人が当てはまるわけではありませんが、僕はキラキラ投稿をしている人の中には、自信がもてなくて不安に苛まれている人がいるのだと考えています。そのため、そのような自分を隠すためにキラキラ投稿をして「私ってこんなにすごいのよ。」と強がって見せているのではないかと思うのです。


このような人は、自分のネガティブを受け止め切れていません。ネガティブな自分も自分なのだと認められないのです。それは本当の強者とは言えないと僕は思います。


2.周りに対して攻撃的になる
小さい犬ほどよく吠えるとはよく言われることです。小さい犬は自分より大きいモノに出会ったとき、本能的に自分を守ろうとします。それが吠えるという行動で威嚇するわけです。

これと同じことが人間社会にもあります。他者を攻撃する人は、自分を強く見せようとして行います。それは自分の中の弱さに向き合うことができず、それがバレるのを恐れているからです。

ハラスメント系を行う人の中には、このような弱さをもつ人が多くいると考えられます。攻撃することで自分を優位に保ちたいのですね。


3.弱い人武装をする
逆に思われるかもしれませんが、弱い人ぶることも実は本当に弱い人です。

「私って、本当にドジなんです。仕事できなくてすみません。」

などと謙遜の体で話をしながら、仕事をしないあるいは自分の仕事しかしない人はいませんか?都合よく自分の弱さ(まやかしの弱さです)を曝け出しながら、周りをコントロールしようとするわけです。

これは障がい者等の社会的弱者と言われる人の中にも一定います。自分は弱い立場の人間だ。だから優しくされて当然、わがままを許されて当然だと考えて、権利を振りかざしてきます。

これは「弱者という立場」を利用した他者コントロールです。相手の思いやりや良心の呵責に付け込んだ卑怯者です。


このタイプの人は、自分の本当の弱さに向き合えない弱者です。



4.安全地帯にいようとする
自分が危険な場所にいないためにできることと言えば、責任を他者に転嫁する方法です。簡単に言えば「人のせい」にすることです。

弱き者は、自分の弱さに向き合えない故に、その苦しみを他者へと転嫁させます。「あんたが私に◯◯しようと言ったからこうなった!」と問題が起こったら人のせいにして責任逃れをしようとします。

子供はよくこの方法をとりますよね。「お母さんが起こさなかったから遅刻した!」とか「お父さんがぐずくずしていたから、買いたいものが売り切れてしまったじゃないか!」といった感じです。

この手の人には、「自分に責任がある」とはつゆほども思えないものです。つまり主体性がなく、物事を自分事として考えられない人なのです。

こういった人は弱者だと言えるでしょう。



5.嘘つき、人を騙す
最強の弱者は、他者を傷つける行動を無意識に行う者です。その特徴は「人を騙しても平気でいられる」ことです。


例えば、浮気をする人もそれに当たるかな、と。「君のことが一番だよ。」などとメインの彼女には伝えているくせに、他で何人も女性を囲っている人がいます。僕は実際には会ったことありませんが、よく聞く話です。

これがプレイボーイを公言していて、「オレは女が大好きだ!」と言っている人だったら全くよいわけです。それは自分がどのような人なのかを理解しているわけだから、自分の弱さにも向き合えています。


また、ビジネス文脈で人を騙す人も結構いるようです。特に「あなたの力を貸して欲しい。協力してくれたらこの会社のマージンを分けられるから。」と言って、その人のリソースを無料で提供させようと企む奴もいます。そうやって「いい人」を騙して、リソースだけを盗み出し、契約書を交わしていないからポイするということがよくあるようです。


いわゆる「卑怯者」と呼ばれるこれらの人間は、どんなに世の中で成功しているように見えても、超弱い人間です。地獄に堕ちよ!と思います。そして必ずやよい死に方をしないでしょうね。






いくつか挙げさせていただきましたが、お気づきになるでしょうか。


僕が強者とか弱者と書いたのは、社会的成功による判断基準ではないのです。社会的に成功されているから強者とか、貧乏だから弱者という基準ではありません。


僕が今回述べたのは「こころの中のこと」です。

そして僕が挙げた弱者のタイプは、どんなに経済的な成功を納めようとも、人としてはアウトだということにも気づかれると思います。


こういった違いは、「自分の不完全さに向き合うか否か」によって生まれています。

僕が自分を強者だと語った理由はここにあります。心臓に毛が生えているようだとか、自信満々であるとかいった強さではありません。自分の弱さに目を向けられることが強さだと言っているのです。


自我強度を磨いていくということは、このような強さを身に付けていくことです。そしてこれは一朝一夕で身に付くものではなく、小さな障壁を何度も何度も乗り越えていくことで鍛えられていくものです。


だから、自分の弱さを恥じる必要はありません。本当に恥じるのは、その弱さから目を背けたり、逃げ出したり、見なかったことにしたりすることです。


自分の弱さに正対してみましょう。それが結局は自分を強くしていく唯一の方法だと、僕は考えています。


最後までお読みくださりありがとうございました。