「20の古典で読み解く世界史」:古典から本質を捉える | リベラルアーツの精進と実践の日記

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本村凌二著「20の古典で読み解く世界史」を読みました。

 

・ヨーロッパの方は、話し合いを中心とした民法が中心であるが、中国では国家の刑罰である刑法が中心。

 

・ローマと違って中国では処罰の対象は一族。一族郎党皆殺しが当たり前。「史記」にはそのことが当たり前のように書かれている。

 

→西欧の個人主義、中国の集団・家族主義の原点のように感じます。刑法から違うのですね。

 

・ダンテ「神曲」には煉獄が記述されている。天国でも地獄でもない煉獄は、カトリック教会の免罪符と関係がある。

 

→卓越した歴史観だと思います。確かにあえて煉獄を作って、そこからの救済を免罪符でと考えたのであればいろんなことが繋がっていることが改めて分かります。

 

・トルストイ「戦争と平和」ではフランス語が多く出てくる。なぜなら当時のロシア貴族ではフランス語会話が普通だったから。

 

・ヘミングウェイは小説において、サルトルは哲学において、不条理に対してどう向き合うかを論じた。

 

改めて古典から学ぶことは実に多いと思いました。