「ルポ 技能実習生」:保護と搾取と | リベラルアーツの精進と実践の日記

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澤田晃宏著「ルポ 技能実習生」を読みました。

 

・技能実習制度は、日本で培った技能や知識を開発途上国に持ち帰って、発展のために役立ててもらおうという国際貢献の制度。

 

・1993年に制度ができて、その後対象職種の拡大、年限の拡大(現在は5年)、労働者としての保護がなされてきた。

 

・現在人数として1位のベトナムであるが、ドイツなどもベトナム人の獲得を目指しており、今後共日本が優位とは限らない。

 

・ベトナム人の場合、外での建設業は人気がないが、屋内での包装作業は人気がある。

 

・技能実習生の賃金は同等の仕事をする日本人と同等以上にすることが法律で定められている。実際の賃金は最低賃金であることが大半である。

 

・技能実習生は、転職の権利はないが、転籍の権利はある。

 

・フィリピンは、GDPの1割が海外からの送金である。海外フィリピン人の権利を守るため海外雇用庁が設置されて、会社の審査などをする。

 

などなど。

 

多くのビジネスパーソンにとって、無縁でない技能実習生の問題について、実態を知ることができます。