遅ればせながら、私もこの問題について書いてみます。
出願状況である程度の予想はしていましたが、50校もの高校で二次募集となりました。昨年と人数を比べると1064名→1560名と約1.5倍の増加になります。
以下はそれらからワン学習塾から受験する高校を並べてみました。また春日井東以下は尾張学区の普通科で30人以上の二次募集になった所を掲載しています。
数字の話は上記に例示した塾長さんたちのブログで語り尽くされているので、以下は私自身が考えていることを書いていきます。
この公立高校の定員割れが続く傾向は、少なくとも2022年の入試まで続きそうです。2023年からは大村知事が現在の複合選抜の見直しに言及しているので、2回の学力試験は無くなるのではないかと考えます。そのタイミングで高校の改編や統廃合、定員の大きな見直し等がされる気がしています。
これは現中2・中1のご家庭にとっては朗報かもしれません。私立の助成の枠が広がった上に、公立の倍率が下がって合格しやすくなりました。加えて工業高校が工科高校に変わるので、来春の普通科はさらに倍率が下がる可能性が高いでしょう。丹羽や小牧南が2年連続定員を割ったことを考えると、従来言われた隔年現象もそれほど起きないような気がします。正直に書くとそれほど学業に力を注がなくても、地域で名の通る高校に通う子が増えることになります。
愛知県の高校入試を大きく捉えた時に、内申美人タイプが私立に進学して、実力重視タイプが公立の普通科に進学する傾向がありました。しかし現在の状況だと公立高校に進む場合にも実力を伴わなくても楽々合格するケースが増えてしまいます。トップ校は変わりませんが、内申30程度の高校の生徒の実力がズルっと下がるのは間違いないでしょう。そうなると高校入試&大学入試をフリーパスで抜ける生徒、17歳くらいまで本気で勉強に向き合わない生徒が増えます。
本来であれば受験が無くても学んでほしいものですが、それができる人は1割くらいしかいないと感じます。これは今回のコロナ休校ではっきりと分かりました。今までは3割と考えていましたが、甘かったです。学校や受験という装置が無ければ、普通の公立の小中生は勉強に目を向けません。これは高校進学後の私立と公立の偏差値でも証明できます。高1で受ける進研や全統の模試で、公立高生が優位になるのは、中3の2月・3月に私立の子よりも35日ほど長く緊張感のある学習をするからです。
つまり現在の傾向が続くここから2年間。愛知の中学生の中位層の学力が低下することを危惧しています。
明日のブログに続きます。