6回もワールドカップに出ると、幸運の女神が微笑む機会に恵まれるのかと、素直に喜んでいます。
大会を通じて3・4試合ある、強者がエアポケットに入り込んだような試合でした。
長谷部のファール以外は、日本にとって良い方に傾きました。
昨日は事前にお伝えした通り、22時5分に鍵を閉めて帰りました。
中1男子勢と「1-1だ。勝負になってるじゃん!相手は10人なのか?チャンスあるな!」
そんなやり取り後の帰宅でした。
家に着いた時のテレビの表示は後半8分でした。
サッカーにそれほど興味のない妻も、ドラゴンズが大好きな長男も、
そしてパジャマでニコニコしている次男もさすがに応援していました。
数分見て長男に一言「コロンビアのプレッシャーが甘いな。日本ボール回せるじゃん」
その後に大迫の決勝点を見て、8年ぶりの歓喜の時間に浸り、
風呂に入ってからセネガルとポーランドの試合の2点目が入る所まで見ました。
今朝次男を保育園に送ってから、前半をビデオで全て見ました。
もしこれが最初からのテレビ観戦だったら、中1男子勢との会話はこうなっていたでしょう。
「川島ヤバくない。最後の方は攻められっぱなしじゃん。こりゃ後半早々やられるな」
結果が分かってもドキドキするくらい、前半の最後の方は危なかったですね。
西野監督がハーフタイムによく修正しました。
ワールドカップの舞台で初めて経験を存分に生かした試合だったとも言えます。
結局コロンビアが10人になり、日本が早い時間に先制したのが全ての試合でした。
数的不利もあるので、4-4の2列のラインをある程度下げて守ったコロンビア。
攻撃面で日本を搔き回すのは右サイドのクアドラード。
セリエAでも対戦経験のある長友がしっかりケアしていましたが、
抜かれたら危ないと思わせるスピードがありました。
しかしぺゲルマン監督は本職のボランチが1枚欠けたことで、
柴崎を起点として中央を攻められるのが嫌だったのでしょう。
実際に乾の調子が良ければ、もう1点くらい入っていてもよかった印象です。
前半31分にバリオスをボランチの位置に入れます。
代わったのは唯一の攻撃の矛となっていたクアドラード。
確かにこの交代で香川が機能しなくなったので、その点では意味があったのでしょうが、
日本からすると脅威が少なくなり、戦いやすくなったように映りました。
ただこの後にコロンビアの時間がやってきました。
前回のコートジボアール戦でドログバが出てきた後に、散々翻弄されたシーンを思い出します。
それでもFKの1点で済んだのは、やっぱりコロンビアが10人だったからでしょう。
こういう時間はセネガル戦、ポーランド戦でも大いにあるので、
何とかはね返す試合巧者ぶりを発揮してほしいものです。
コロンビアはチーム全体にコンディションが良くなかったのか、後半になると足が止まります。
前半の終盤に慣れないフォーメーションで足を使ったことが効いてきたのもあるのでしょうが。
後半の最初の20分は日本が気分良くボールを回していました。
鹿島育ちの柴崎と昌子がその中心だったと言えます。
大迫を含め、昨日の勝利はこの3人の働きが本当に大きい。
さらに乾も前半の不出来をディフェンスで取り返そうという姿勢が良かったです。
課題は香川が消えていたことになりますね。ここを次戦までに改善してほしいです。
長男は少し前まで、日本人のサッカー選手と言えば「本田と香川」でした。
少し前にテレビを見ながら私が本田に怒っていた時(苦笑)
長男は「本田が一番上手なんでしょ」と聞いてきたので、
「昔は上手だったけど、今は一番危なっかしい」と話したことがありました。
したがって本田がアップをして出てくる時に長男が声を張り上げます。
「本田はダメだよ。何で点を取った香川を代えるんだ」
しかし大人は勝手です。
「パパはこの交代は賛成。香川は点を取ったけど後半は良くない」
「こういう場面で何かをするのは本田。何だかんだW杯で点数にいつも絡んでいるんだ」
妻が言います。
「スポーツでパパが話すことは大抵そうなるでしょ。信じて応援しよう」
私は発言にまったく自信が無かったのですけど、
その本田が結果ピンポイントで素晴らしいCKを蹴ったことで、大迫の決勝点が生まれました。
ただその後のパスミスや動きの悪さを見るとやっぱり怖いですね。
今後は後半40分くらいで、ジョーカーとしての出場に留めてほしいです。
コロンビアに話を戻すと、ハメス・ロドリゲスが出てきて、さらにバランスが崩れました。
最後の10分くらいは猛攻に怯える時間になるのを覚悟していましたが、
決定的な場面はロドリゲスのシュート1本くらいでした。あの場面の大迫はまた見事。
大迫にとってはサッカー歴に残るような出色の出来でした。
コロンビアが10人になる。
→中央を抜かれるのでサイドの攻撃をあきらめる交代。
→攻勢になった時間はあったものの、長くは続かず。スタミナを失っていく。
→攻撃に手詰まり感があるので、調子の悪いロドリゲスを起用。
→10人で疲れたメンバーの中では、さらに悪循環を生む。
最初に狂った歯車を最後まで修正できなかったコロンビア。
これが上記の「10人になり、先制したのが全て」と書いた真意です。
逆に日本は選手起用がハマった感じ。
吉田と昌子のコンビには驚きましたが、本当に昌子は素晴らしいW杯デビューでした。
今回の日本代表はレギュラーとサブの実力差が近いです。
したがって今後2試合もコンディションや相手の弱点を見極めて、
ベストの起用を続けてほしいですね。西野監督はここに来てその点が冴えています。
セネガル戦を思い切ってターンオーバーのような起用をして、
ポーランド戦にフレッシュな選手で勝ち点3を狙うような、
老獪な戦術ですら考えてもいいのかもしれません。
最後に数日前に大阪北部で発生した地震。
大阪に縁のある代表選手は意外と多いですし、
西野監督自身が監督してのキャリアのほとんどを大阪・神戸で築いた方。
被災した方々が少しでも清涼感や勇気を感じられたとしたら、
昨夜の試合はより意義のあるものだったといえるのでしょう。
初めて子どもたちと観戦したW杯が歴史的勝利になって一生の思い出です!!