単なる聖火リレー中止論ではなく、今年のオリンピック開催反対論を盛大に展開されているのだから、件の県知事さんは随分思い切ったものである。
今の段階で今年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に異議を述べるのは、何としてもオリンピック開催を成功裡に導こうと渾身の努力をされている方々に真っ向から斬り付けるようなものだから、県政を預かる県知事としては相当の覚悟がなければ言い出せなかったはずである。
国に対して何らかの特別の助成措置を求めようとしての高度の政治的判断に基づくものであったとしたら分からないでもないが、さて、そういう思惑に基づくものであったのかどうか。
県民の皆さんから圧倒的な支持を獲得されている方だったらどんな発言をされても足元が揺らぐことはないだろうが、私が見ている範囲ではまだそこまでの政治的基盤はなさそうである。
今後の世論次第だが、悪くすると件の県知事はヒーローでもヒールでもなく、ただのドン・キホーテになってしまう。
どうも発言のタイミングを間違えてしまったのではないかしら。