首長という存在が如何に大事か、ということは、今回のコロナ問題で相当周知されたと思うが、東京の千代田区の区長がトンデモナイ騒動を引き起こしてしまっている。
殿、ご乱心、とかなんとか言って、どなたかが何んとかこういう無茶なことを止めさせてあげた方がいいと思うが、区議会が自分の思い通りにならないからといって、区議会の解散を通知するなどという暴挙に出る自治体の長がいた、というのが驚きである。
区長が区議会の解散を通知しただけで区議会が解散になることはないのだが、件の千代田区長は自分に区議会の解散権があるとでも錯覚しているのだろうか。
区議会議員の皆さんにとっては、寝耳に水の事態だろう。
区長の一片の解散通知だけで区議会が解散になることはないのだが、千代田区長は区議会が解散されたものとして、専決処分で区民に1人当たり12万円の特別給付金の支給を実行してしまうようだ。
この類の専決処分には違法の疑いがあり、仮に特別給付金の支給を断行したりすると恣意的に区の財産を正規の手続きを経ないで支出したものとして住民監査や住民訴訟の対象となり、場合によっては刑事訴追の虞まで出てくるのだから、冷静に考えれば絶対採り得ない措置なんだが、頭に血が上った人には善悪の見境も、損得の見境も付かなくなっているのだろう。
へー、こんな人でも区長が務まっていたのか、と呆れてしまうが、こんなことで日本国中に名前が知れ渡った千代田区民の皆さんが気の毒である。
多分、この区長はもはや聞く耳を持っておられないのだろうから、早々にお引き取りいただくのが千代田区民のためである。
いやあ、それにしても驚いた。