党議拘束がかかっている状況の中でのギリギリの決断である。
昨日の衆議院本会議で特定秘密保護法案の採決に際して維新が退席し、みんなの党の中でも着席して賛成票を投じるのを躊躇した議員や退席して反対の意思表示を示した議員、さらには自民党の中でも明確に反対の意思表示をした議員がいたのはよかった。
まだ早い、という意思表示をどのようにして示すか。
自分の政治生命をかけての投票である。
みんなの党の議員は、多分離党を覚悟しての投票だと思った方がいいだろう。
大体は、皆私が存じ上げている保守リベラルの方々である。
ジャーナリストの世界にいた人たちだから、言論統制や報道機関の自主規制に繋がりやすい懸念材料を内包している特定秘密保護法について特に慎重で丁寧な審議を求めるのは当然であり、今回の投票行動はそれぞれに立派だと思う。
大勢に順応しないで、一政治家としての自分の主張を貫いたのがいい。
党内での締め付けを撥ね返して、自分を主張したのがいい。
多分、私も迷ったと思う。
もう少し柔軟な態度を示してくれたら賛成票を投じてもいいが、最後の最後で少数意見を数で押し切ろうとするのが嫌だ、という意思表示を具体的にどう表現したらいいか。
賛成しないという意味で採決の際に退席するか着席のままでいるかしかない。
自民党の中でも反対の意思表示を貫き通した議員がいたのが良かった。
最後の一線を護ろうとする人が自民党の中にもいる、ということが大事である。
ビヨンドXフォーラム寺子屋ー挑戦者たちの集いーの参加者である井出ようせい議員が特定秘密保護法案の採決で自分の主張を貫き通した、ということを知った。
難しい決断だったと思うが、それでいい。
自分の育ってきた環境や平素の政治行動を素直に投票行動に表わそうとするとこうならざるを得なかっただろう。
マスコミ人としての出自を大事にするなら、これからも堂々と自分の主張を貫くのがいい。
時には妥協しない、というのもいいことだ。
今は少数意見でも、2年半後には大きな流れになるかも知れない。