自民党の中で少数派を名乗っている人が表舞台に登場する日 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

これからは、自民党の若手の国会議員の活動に注目しておく必要がある。
大分お灸が利いたのか、目下のところ自民党の若手国会議員は相当に大人しいが、いよいよ動き出しそうである。

小泉チルドレンが小泉ユースとして復活しそうである。
チルドレンと言われた当時は、確かにそれぞれの政治的経験や学識に問題があり、政治的基盤の弱さや政策提言能力の足りなさ等も影響して世間の軽侮を招いたこともあったと思う。
しかし、4年前の衆議院選挙で落選の憂き身を味わって昨年12月の衆議院選挙でようやく国政に復帰したのだから、4年前とは一味もふた味も違っているはずだ。
参議院選挙までは大人しかったが、いよいよ小泉ユースの出番である。

一内閣一仕事と言われている。

安倍内閣は、結局は消費税増税内閣ということになる。
消費税増税は誰がやっても不評で、それこそ政治生命を賭けてやらざるを得ない大仕事である。
働き蜂のようなもので、針を刺したらそこで終わるようなものだ。
いずれは、安倍総理は退陣せざるを得なくなる。

それを見越してでもいるように、小泉純一郎元総理が脱原発を声高に言い始めた。
選挙にも政局にも殆ど影響が出ないようなタイミングでの発言だから、多分どこからもクレームは出ない。
おう、小泉さんの言っていることは正しい。
さすが小泉さんだ、ぐらいの爽やかな印象を残すだけに終わる。

この発言で安倍内閣の足を引っ張ることもないし、自民党の支持率を下げることもない。
実に絶妙なタイミングを狙っての最高のメッセージである。

自民党の若手の国会議員にはこれまでの原発推進政策に疑問を投げかけたり、本音では反対の議員も多いはずだ。
原発の再稼働にも反対の声を上げたいところだが、党執行部の方針に真正面から反対することは止めた方がいいだろうという配慮からあえて公式の場では発言を慎んでいたという若い議員も多かったはずである。

小泉純一郎氏が原発推進政策に真正面から疑問を呈し、自民党に大胆な政策転換を迫っている、ということで自民党の中で若い国会議員が堂々と自分の意見を述べることが出来る環境が出来上がった。

それほどにインパクトのある小泉発言である。

何年後かに登場する自民党の新政権は、多分原発推進政策の大転換を主たる目標とする政権である。
太郎という名の付く人や次郎という名の付く人の出番は、結構早いかも知れない。