風化させない | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

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「避難」

逃げろ!
逃げて、生きろ!
必死に逃げて、生きろ!
逃げ切って、生きたら、ゆっくり振り返れ!
何もなくても、身一つあれば、
そこには、やるべきことがある。
そこには、やらなければならないことがある。

上がれ!
上がって、生きろ!
必死に高台へ上がって、生きろ!
下を見ないで、ただ必死に高台へ上がって、生きろ!
上がり切って、生きたら、ゆっくりと下をみろ!!
何もなくても、身一つあれば、
そこには、やるべきことがある。
そこには、やらなければならないことがある。


蒲生町内会 片桐勝二という名前の書かれた「2011.3.11 東日本大震災 仙台市立中野小学校へ避難した600人の人達と過ごした24時間」という12ページのリーフレットの末尾に掲載されている詩である。

写真の慰霊碑の脇にこのホッチキスで綴じられたリーフレットが積んであった。
私たちがビヨンドXプロジェクト会議視察団として初めて東北に足を踏み入れた今年の2月18日の丁度1カ月後にこの慰霊碑が建立されたようである。

片桐さんの思いが、この詩に凝縮されている。

世の中はまもなく新年を迎えようとしており、多くの人にとって震災の記憶が風化しつつあることは否めない。
このリーフレットに、片桐さんが現認された1年9か月前の東日本大震災後の大津波の際の被災地の模様が赤裸々に記述されている。
壮絶な記録である。

震災や津波の記憶を風化させないために、この慰霊碑の写真と片桐さんの魂の叫びに違いない詩を皆さんにご紹介しておく。